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2016年10月27日更新

[彩職賢美]ビューティーケアリストの喜久川由美さん|メークで心を解放

「子どものころから自分が嫌いだったけれど、メークを仕事にして百八十度変わった」と喜久川由美さん(47)。専業主婦から一念発起し、34歳から東京で学び、プロになった。「隠れている本来の魅力を引き出すと、自信が生まれて瞬間的に人は変わる」。内面も変える、メークの力を信じている。


 

隠れた魅力引き出し自信へ

ディスカバーメーク学長
ビューティーケアリスト
喜久川由美さん


「20代は子育てに必死。美容室も2、3年に1度行くくらいで、メークはまったくしていなかった」と喜久川さん。

転機は30歳。家族で東京へ移り住んだことだった。その数年前、リハビリメークの提唱者であるかづきれいこさんをテレビで見た。メークを終えた瞬間、モデルが見せた屈託の無い笑顔に強く引かれた。東京でかづきさんのメークが学べるカルチャースクールに通い、受講生が明るくキレイになっていくのを目にして「メークの先生になって、沖縄にもハッピーな人を増やしたい」と、プロスクールの受験を決意。

周りからは、「ありえない」「何で今からこんなことをするの?」と言われたが、不思議と迷いはなかった。子どものころから長女として家事を手伝い、「我慢したりあきらめる癖が付いていた」喜久川さんが、人生で初めて、「これをやりたい」と強く思ったことだったからだ。そしてプロスクールに合格。二人の娘の子育てをしながら美容外科で働いて生活費と学費を稼ぎ、2年間必死で通った。

スクールでは課題が大量にあり、合格まで何度も出し直し。仕事後、毎日夜中まで課題に取り組んだ。

途中、指導の厳しさに打ちのめされ、やめようかと悩んだことも。娘たちに「沖縄に帰る?」と聞くと、「応援しているのに、お母さんは夢をあきらめるの?」と返された。「わがままで子どもを犠牲にしていると思っていたけれど、応援してくれている」と、奮起。学び通した。

卒業して、帰沖。レッスン講師として活動を始めた。最初は技術的なことに必死だったが、多くの人に接するうち、表面的にメークをするだけでは足りないと思うように。

「顔は、表情やまなざしあってこそ。その人らしさを輝かせたい」。会話を通して「心を解放すること」を重視するようになった。「メークには、肌に触れるスキンシップ効果と、話を聞くカウンセリング効果がある」。「ビューティーケアリスト」という肩書に、内面・外見の美しさを引き出す、という思いを込めた。

メークの際、喜久川さんは、思いやコンプレックスを読み取るため、相手の声のトーンや表情に気を配る。「顔は心。顔を触るのは、心に触れること」と、丁寧に行う。メーク後、ウツっぽかった子が「外に出たい」と言ったり、アザがあり深々とキャップをかぶっていた子が、キャップを脱ぎ笑顔になったり。「自分で自分を認めた瞬間、心がパカーンと開いて、目の輝きや姿勢、言動も変わっていく。外見から内面は変えられる」と目を輝かせる。

「小さなころは、ほめられたことがあまりなく、自分の顔に自信が無かった。だから今、悩みに心から共感できる」

「みんな意外と、自分の魅力に気付いていない。多くの人に自信を持ってほしい」と個人レッスンに力を入れ、これまで1千人弱に教えてきた。ことし、プロスクールを開設。受講者からは、「心に沿うメークを学べる」「今は主婦だけど、メークを仕事にしたい」という声も。「人生を変えるきっかけを作る人を増やしたい」と育成に力を入れる。

 

憧れの女性はオードリー

憧れは、オードリー・ヘップバーン。もともと美しい人だが、晩年は自然に年を重ねた人の美しさがあったこと、国際連合児童基金(ユニセフ)に貢献した生き方も憧れだという。喜久川さん自身も、県内の福祉施設や、東日本大震災以降、毎年宮城県石巻市を訪れて、メークによるボランティアを継続的に行っている。

 

空の眺めにワクワク

「幼いころ大宜味村で育ったこともあり、自然が無いとダメなんです」。エネルギーの源は、空や海、山を眺めること。特に高台から空を眺めることが好きで、テンションが上がりワクワクするそう。

写真提供:喜久川さん
写真提供:喜久川さん

 

フラワーアレンジで感性を磨く

月に1回、フラワーアレンジメントのレッスンに通っている喜久川さん。「花に触れていると無心になれる。葉っぱ一枚、どうしたらキレイに見えるかに集中すると無心になれる」と話す。花を生けることで、バランス感覚や色彩感覚など、感性が磨かれるという。

写真提供:喜久川さん
写真提供:喜久川さん

 

喜久川さんのハッピーの種

Q.お子さんは、どんな存在ですか。

成人した娘が二人いますが、子どもは自分を育ててくれる存在です。
子育ては、基本的に子どもの自主性に任せています。「挫折するだろうな」、「泣くだろうな」、という選択をしそうな時も、「私はこう思うよ」と提案はするけれど、自分で決めさせる。その代わり、転んだり失敗して戻ってきた時に、「だからやめておきなさいって言ったでしょ」とは言いません。「傷ついたね」と抱きしめて、「次どうする?」と聞きます。子どもの反抗期にもできるだけ怒らず、見守ることを心掛けていました。自分の器を広げてもらいました。
 

プロスクールがスタート

2016年11月から、「ディスカバーメークプロスクール」1期生がスタート。メークのほか、カラーやヘア、心理学などを学ぶ。
<問い合わせ>
ディスカバーメーク
080-1228-4496
http://makeup.okinawa/​



PROFILE
喜久川由美(きくかわ ゆみ)1969年宜野湾市出身。2001年、東京へ。03年かづきメイク フェイスプランナーコース、04年フェイシャルセラピストコースで学ぶ。05年卒業。かづきメイク専属講師を務める。12年に独立。15年、「ディスカバーメーク」を立ち上げる。雑誌やテレビのメークアップを手掛けるほか、個人向けレッスンに力を入れる。今年、プロスクールを開設。



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撮影/比嘉秀明・編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1232>・第1528号 2016年10月27日掲載

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栄野川里奈子

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おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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