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2022年12月22日更新

[沖縄・輝く女性を紹介]彩職賢美|ベリーダンスチーム「Chandrika(チャンドリカ)」 代表前田 恵理奈さん|ベリーダンスで 踊る楽しさ発信

アメリカで発展したベリーダンスのジャンルである「トライバルフュージョン」の魅力に引かれ、ベリーダンスチームを結成。リハビリの仕事に携わりながら、「楽しいから踊る」「踊るから楽しい」をモットーに、ショーへの出演やレッスンを通じてその普及に努めています。


撮影/比嘉秀明

チームで群舞 つながる喜び

ベリーダンスチーム「Chandrika(チャンドリカ)」
代表前田 恵理奈さん



県内外のショーに出演
多彩な舞踊の要素も入れ


ベリーダンスに出合ったのは、リハビリの仕事をしていた23歳の時。3歳からバレエを始めて、さまざまなダンスに親しんできた前田さんは、仕事に役立てるためにダンスを通じて人体の動きについて学びたいと考えた。「首や胸、おなかなど体の各パーツを個別に動かして踊るベリーダンスはそれにぴったりだと思った」。県内のダンスグループで学ぶうちに、「トライバルフュージョン」というベリーダンスのスタイルに興味を持った。中東やアラブ圏で発展したベリーダンスは、欧米に伝わりさまざまなスタイルが生まれた。アメリカで生まれ、バレエやヒップホップなど現代舞踊の要素も取り入れて自由に踊るトライバルフュージョンもその一つ。「胸や腰などがそれぞれ別の動きをしながらも美しく、かつ力強さのあるところに引かれた」

沖縄にはトライバルフュージョンを専門に教える人がいなかったので独学で始め、28歳でダンスチーム「チャンドリカ」を結成した。当初はリーダーとして指導力不足に悩んだ。「チームもバラバラになりそうだった。そんな中、来日していた世界的なプロトライバルダンサーKae(カエ) Montgomery(モンゴメリ)さんのワークショップに参加にした」。Kaeさんの指導を受け、「踊りって楽しいものなんだよ。それを忘れないで」という言葉に感銘を受け、本格的にトライバルフュージョンを学ぶことを決意。アメリカ・サンフランシスコを拠点としているKaeさんに師事するために、資金をため仕事は長期休暇を取って渡米した。

トライバルフュージョンはアメリカで発展したベリーダンスの一つ、ATS(アメリカン・トライバル・スタイル※)から生まれた。アメリカで前田さんは、トライバルフュージョンの基礎であるATSを3カ月間しっかり学んだ。ソロで踊るのが一般な他のベリーダンスと違ってATSは、即興による群舞が特徴。決められた動きを即興で組み合わせて踊るリードダンサーに合わせて、ほかのダンサーたちも踊る。「リードダンサーの目線や顔の向き、歩幅などを見て、次の動きを読み取る。まるで、ダンスで会話をしているかのよう。アメリカでは言葉が通じなくても世界各国のダンサーたちとATSで交流できた。ダンスを通じて人とつながる喜び、踊るって楽しいことなんだと改めて感じさせられた」

帰沖後、Kaeさんのダンスグループの沖縄支部として沖縄KaeNationを設立し、ATSの指導も始めた。

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ATSを学んでからトライバルフュージョンの指導にも説得力が増した。「Kae先生からリハビリの仕事の知識を指導に生かしてはとアドバイスを受け、解剖学的な視点で分かりやすく、体に無理をさせないような指導を心掛けるようになった」

ショーの振り付けは、沖縄の琉舞や組踊の要素を取り入れ、地元の文化をダンスで発信している。

チームでは練習に励みながら、県内外のショーに出演し、まだまだ認知度の低いトライバルフュージョンの普及に努める。技術向上のため国際的な競技会(コンペティション)にも積極的に参加。ことし7月、関西ベリーダンスコンペティションのフュージョングループ部門で優勝した。「ショーの本番でチームが練習の成果を発揮し、一体となる瞬間が心地よい」

これまで那覇市のスタジオを拠点としていたが、今後は県内北部・中部・南部の3カ所にスタジオを借りて活動の場を広げていく。「これからもトライバルフュージョンとATSの魅力、そしてダンスの楽しさを伝えていきたい」

※正式には、ATS\FCBDstyle(グループ即興ベリーダンス)と呼ばれる



 思い出のスタジオで最後のイベント 

これまで拠点としていた那覇市のスタジオは年内で終了となる。12月10日、前田さんが主宰するスタジオで最後のイベント(ハフラ)が開催された=写真。即興の群舞であるATSの演目には、過去最大の13人で出演。ATSを基礎にさまざなな舞踊の要素を融合したトライバルフュージョンの演目では、剣を用いた踊りや、インド舞踊、ジャズ、コンテンポラリーなどの要素を取り入れ生徒たちが思い描く世界観を演出した。

前田さんは「たくさんの仲間たちとつながった大切な空間で、一人一人が心を込めて踊りました。今後はグループ内でユニットやチームを組み、いろいろな場所でたくさんの方々に向けてダンスを披露できるようにこれからも日々精進していきます」と今後の展開について話す。


 前田さんに聞く、自宅でできるエクササイズ 
リハビリの仕事にダンサーの経験を生かしている前田さん。レッスン前のウオーミングアップの動作や、ベリーダンスの小道具を使った運動をリハビリに取り入れるなど、利用者が楽しく体を動かせるよう工夫している。そんな前田さんにダンスでも重要な足裏を鍛えるトレーニングを紹介してもらいました。
(1)足の指を思いっきり動かしグー、チョキ、パーを繰り返す

(2)タオルをつまんで足の指でたぐりよせる
 

体の土台となる足裏を鍛えよう!

前田さん 足の裏は体の土台となる場所で、全体重を支える重要な役割を担っています。地面からのダメージを分散させるクッションの役割だけでなく、体を瞬時に反応させるセンサーや、体のバランスを保つなどの動きにつながるバネの役割も果たしています。足裏の筋肉が衰えると、つまずいたり転倒したりするリスクが高くなるだけでなく、疲れも取れにくくなり、体のあちこちに痛みを引き起こすこともあります。特に現代人は、はだしで歩く機会も少なく、昔に比べて衰えやすくなっているのが現状ですが、自宅でも簡単に足裏は鍛えられます。それは、とにかく足の指を動かすこと! 足の指を動かすことで、足裏に刺激を与え、体のバランスを整えて運動パフォーマンス性の向上につながります。




プロフィル/まえだ えりな 1986年生まれ、那覇市出身。興南高校・琉球リハビリテーション学院理学療法学科卒業。リハビリデイサービスももほ機能訓練指導員として在職中。2014年にダンスチーム「Chandrika」を立ち上げる。16年に渡米し、全世界で活躍する現役プロトライバルダンサー「KaeMontgomery」に師事。振り付け・構成指導、後進育成、県内外でのショーへの出演、イベントオーガナイズと精力的に活動。18年、19年に東京国際ベリーダンスコンペティションのフュージョンソロ部門で3位入賞。


■問い合わせ先/沖縄トライバルフュージョンベリーダンスチーム「チャンドリカ」
Eメール chandrika-okinawa@outlook.jp


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文・赤嶺初美(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1416>
第1846号 2022年12月22日掲載

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