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2022年4月28日更新

[沖縄・シニアウェ~ブ in ほ~むぷらざ]5姉妹が届ける 母の味と地域愛|食事処「ちまぐー」の皆さん|今帰仁村

このコーナーでは充実したシニアライフを送る人々を紹介します。今月は、今帰仁村で食事処(どころ)「ちまぐー」を切り盛りする5姉妹の皆さん。「大変なことも姉妹だからこそ、一緒に頑張ってこられた」と笑顔で語ります。

食事処「ちまぐー」を切り盛りする5姉妹。仲宗根智江子さん(左端)は60歳で未経験だった飲食業を始めた。開店以来、店を一緒に支える妹たちの存在が心強いと語る。(左2人目から)国吉静江さん、大城絹子さん、高良春美さん、上原有美子さん=今帰仁村

食事処「ちまぐー」の皆さん(今帰仁村)

今帰仁村呉我山にある食事処「ちまぐー」は、12年前、仲宗根智江子(72)さんが夫と開業。その当初から4人の妹たちが調理や接客でサポートしている。「店で人気のチマグー料理は、料理上手だった母の味。それを大切にしながら、地域の皆さんに提供し喜んでもらいたい」。智江子さんの言葉に妹たちもうなずく。

「地域を大切にする」のがモットー。地元の少年野球チームには10年間、チャーハンと沖縄そばを500円で提供してきた。「青年になっても食べに来たり、プロ野球選手になった子もいる」と喜ぶ。

高齢者の多い地域で、店は交流の場にもなっている。姿を見かけなくなったり、病気やケガをしたと耳にしたりすれば、次女の国吉静江さん(69)にチマグー料理を持たせ、自宅に届ける。「次女はおしゃべり上手で、人の心をつなげてくれる」と信頼を寄せる。

三女の大城絹子さん(68)は病院勤務だが、姉妹一の揚げ物上手。「重箱やオードブルの注文で、寝る時間もないほど忙しくなる盆正月には有休を取ってもらう」ほど頼りの存在だ。四女の高良春美さん(67)はアイデアマン。料理の彩りを考え、のれんも手作りした。宜野湾市から駆けつける五女の上原有美子さん(62)は、姉思いで聞き上手。智江子さんは「妹たちが誠心誠意で対応してくれるので、これまで大きなトラブルが起きたことがない。これも私の自慢です」と目を細める。


店ではチマグー(豚の足先の部分)を中心に、沖縄や地域の素材をたっぷり使った定食やそばなどの家庭料理を提供している。人気メニューはちまぐー定食(上)と令和そば(下)


平日は3人だが、土日祝祭日は5人姉妹全員で対応。「コロナ禍でオードブル需要が増加した。盆正月は、2日間泊まりがけで、ほとんど寝ずに作っている」と話す

苦難ともに乗り越え

「本部町出身の私たちが今帰仁の入り口である呉我山で商売をさせてもらっているのだから、今帰仁の名を汚したらいけないと心掛けてきた」と話す智江子さん。真心で地域と関わり続けてきた。冠婚葬祭の重箱やオードブルなど、店への依頼は多く、地域の人々から寄せられる信頼の大きさを感じさせる。

春美さんは、「姉は人のためになることを優先し利益が出ないときも多い。そんな人柄だからこそ受け入れてもらえたんだと思う」と話す。

店では妹たちが作った無農薬野菜を料理に使っていると胸を張る智江子さん。「母の味、良い素材、人の魅力もおいしさの理由だと思う。姉妹みんな元気で長生きして、これからも地域の人々に笑って集まれる店として長くあり続けたい」と瞳を輝かせた。

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取材/赤嶺初美(ライター)
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1812号 2022年4月28日紙面から掲載」

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