毎日レシピ
2021年12月16日更新
【琉球料理】冬に備えるジューシー|作ってみよう 行事料理[6]
冬至(今年は12月22日)の日に食べられ、冬の到来を告げるトゥンジージューシー。松本嘉代子さんが、作り方やいわれを紹介します。
トゥンジージューシー
●材料(5人分)
米2カップ
豚三枚肉(ゆで)80g
田イモ(正味)200g
ニンジン40〜50g
干しシイタケ2枚
豚だし3カップ
塩小さじ1+1/2弱
しょうゆ大さじ1+小さじ2
酒大さじ1
青ネギ(小口切り)5本
●作り方
1 米は洗ってザルに取る。
2 ゆでた豚三枚肉は5mm角に切る。ニンジン、水に戻したシイタケも5mm角に切る=写真①。
●写真1
3 田イモは皮をむき、適宜に切って水につけたあと、軟らかくゆでる。※すでにゆでられたものを購入した場合も、クセを取るために再度ゆでて使う。
4 鍋に1〜3までの材料と豚だし、分量の調味料を加えて、ふつうのご飯の要領で炊く。炊き上がったら青ネギを混ぜて仕上げる。
●写真2
※ 田イモの代わりにチンヌク(里イモ)=②=を使ってもよい。イモの吸水量が多いため、だしの量も少し増やす。
=随時掲載
家族の健康と繁栄を祈って
沖縄の方言で「トゥンジービーサ」という言葉があるように、沖縄の冬の寒さが本格化するのが冬至の頃。そんな冬の到来を告げるのが、冬至に作るトゥンジージューシーです。家族の健康と繁栄を願い、冬に備えて栄養を蓄え、寒さを乗り切るために食べられていたようです。
米に豚肉やニンジン、この時期に旬を迎える田イモなどの根菜類を入れて炊き込むもので、作り方は地域や各家庭によって異なります。田イモの代わりにチンヌク(里イモ)やサツマイモ、カボチャを入れてもおいしく作れますし、キノコ類を加えると、食物繊維が豊富にとれる一品になります。根菜類が入っているので、腹持ちが良いですよ。
水分を多めに炊く
作り方のポイントは、水分の量と、イモ類のあく抜き。イモ類が水分を吸ってしまうので、通常のお米を炊く時よりも少し多めに水分(豚だし)を入れましょう。また、田イモやチンヌクは皮をむいて水に漬け、ぬめりがある場合は、塩でもんだ後に洗ってからゆでてくださいね。
行事料理は季節の食材を味わえるところも魅力です。簡単なので、ぜひ家庭で作り、その味や作り方を子や孫に伝えてほしいです。
米に豚肉やニンジン、この時期に旬を迎える田イモなどの根菜類を入れて炊き込むもので、作り方は地域や各家庭によって異なります。田イモの代わりにチンヌク(里イモ)やサツマイモ、カボチャを入れてもおいしく作れますし、キノコ類を加えると、食物繊維が豊富にとれる一品になります。根菜類が入っているので、腹持ちが良いですよ。
水分を多めに炊く
作り方のポイントは、水分の量と、イモ類のあく抜き。イモ類が水分を吸ってしまうので、通常のお米を炊く時よりも少し多めに水分(豚だし)を入れましょう。また、田イモやチンヌクは皮をむいて水に漬け、ぬめりがある場合は、塩でもんだ後に洗ってからゆでてくださいね。
行事料理は季節の食材を味わえるところも魅力です。簡単なので、ぜひ家庭で作り、その味や作り方を子や孫に伝えてほしいです。
松本嘉代子著 2000円(税別)
清明祭、盆、法事の重詰め料理。行事ごとに、入れるべき料理や詰め方が異なります。「いまさら聞けない」料理のレシピや込められた意味などを詳しく解説。
ほかにも、浜下りの三月菓子、十五夜のフチャギなどの行事料理とレシピも。知っておきたい、伝えたい、一家に一冊の保存版です。
まつもと・かよこ/松本料理学院学院長。新聞やメディアで琉球料理の継承について広く発信。県「琉球料理伝承人 琉球料理担い手育成講座」の指導に携わる。
『週刊ほ〜むぷらざ』作ってみよう行事料理
第1793号 2021年12月16日掲載