特集
2021年9月2日更新
[沖縄]9月1日は「防災の日」|女性と子どもの防災知識
9月1日は「防災の日」。万が一の際に命を守る行動を取り、避難先での不安や不快感を軽減できるよう、特に女性や子どもは日頃からの準備や訓練が大事。女性だからこそ準備しておきたいことや、子どもへ防災意識を持たせる工夫などを、女性防災士がレクチャーする。
地震、台風、土砂災害など万が一の際に命を守り、避難先での不安や不快感を軽減するには、事前の備えが必要。防災士の平田千春さんは「食品や日用品は使い慣れたものを準備し、女性は生理用品などの用意も。子どもには日頃から防災について話し、その際の行動を訓練しておくことが大切」と話す。
万が一のときにわが子を守りたい」と防災士の資格を取得した平田さん。コミュニティーラジオ放送局FMとよみのアナウンサーとして、「資格取得後は自信を持って防災番組で情報発信ができるようになった」と笑顔を見せる。
防災の基本にしているのは「防災アイテムは使い慣れたものを準備する」こと。「専用の防災食が口に合わない人もいる。日用品はいざという時にすぐに使えると安心」と、その理由を説明。「食べ慣れた缶詰類などを準備し、使いながら買い足す『ローリングストック』を実践している。ドライフルーツなど賞味期限が長い食品もおすすめ。日々の中で災害時に役立つアイテムを探してみて」と提案する。
キャンプの際には子どもに非常用の簡易トイレの使い方をレクチャー。ケガをせずにすぐ避難できるよう、自宅は常に片付け、玄関にはその日はいた靴だけを出すように意識付けするなど、日頃から子どもに防災について伝えている。
女性用品の準備も
災害時は命を守るアイテムが必要とされるが、「避難先で快適に過ごせて心に余裕が生まれるアイテムの準備も必要」と平田さん。「特に女性は生理用品や授乳ケープ、基礎化粧品などがあると安心。持って避難することを想定し、自分に必要な物を詰めた専用の防災バッグは持てる重さに」と呼び掛ける。
災害時に役立つサービスとしてNTTの災害用伝言ダイヤル(171)を紹介。「自身の状況を録音したり、家族からのメッセージを聞くことができる。体験利用できる日に、子どもと練習するといい」という。
「防災対策は1度に取り組むと疲れる。1日一つ、防災関連の行動をクセづけて『気づいたら防災になっていた』というくらいが理想。身近なところから、防災対策を始めてもらえたら」と語った。
平田さんが職場に用意している非常用アイテムの一部
平田さんも実践!防災アレコレ
①自分専用のバッグを準備 女性
持って避難することを想定し、女性は持てる重さの防災バッグにすることが大切。乳児がいる場合はミルクセットなど、生活に必要なものを詰めた自分専用のバッグを準備すると安心です。
②緊急連絡先カードをかばんに 子ども
災害発生時、家族が全員一緒とは限りません。子どもと離れている場合を想定して、子どもたちが普段持つかばんには学校名や子ども本人の血液型、私たち夫婦の連絡先を記入した紙を入れています。厚手のビニールに入れると水にぬれるのを防げます。ただし、紛失する場合も考慮して連絡先などは最小限にとどめるなどの工夫が必要です。
③ 絵本で防災教育 子ども
防災に関する絵本・マンガなどが販売されています=下写真。子どもの年齢に合わせて選び、防災について考えるきっかけにしてみては。
④ 女性用品の準備 女性
女性は生理用品や授乳ケープなどの用意を。おりものシートは、下着を替えられない場合に役立ちます。また、使用後の生理用品や子どものおむつを捨てられるようにビニール袋も用意しておくといいですよ。
そのほか、入浴できない場合を想定してボディシートがあれば気分もリフレッシュできます。
⑤ 食べ慣れた味をストック 家族
大豆缶やサバ缶など、食べ慣れた、長期保存できる食品と水をストック。使ったら新しく補充する「ローリングストック」を実践すると常に新しい食品を備えておけます。
電気が使えない場合に備えて普段から鍋で米を炊くことに慣れておくのもおすすめです。
⑥ 地域の危険箇所を確認 子ども
買い物や散歩の際に、子どもと一緒に危険な箇所を確認。ひびが入った壁には「地震が起きたら崩れやすい。なるべく避けて歩き、もたれないで」と子どもに伝えます。
平田千春さん
日本防災士機構認証防災士、日本防災士会沖縄県支部所属、FMとよみ専務取締役、アナウンサー
避難所での過ごし方
「防災というと備えに注目しがちだが、災害時の避難場所での行動もイメージしてほしい」と話す。「災害時は女性ならではの悩みや不安、不快感があり、着替えや授乳を人に見られたくないという女性は多い。女性専用のスペースを作ったり、ある空間の利用時間を男女で分けるなど、女性目線の工夫が必要」と説明する。
また、女性側も「『専門知識がないから』と遠慮せず、不安な思いや、どうしたら安心できるかを伝えることが大事。周囲の男性や防災対策の中心になる人にはその気持ちを尊重してもらえたら、誰もが安心して過ごせるのでは」と呼び掛けた。
比嘉美由紀さん
防災士、株式会社FMよみたん副局長
非常時の行動 子に伝える
万が一のときにわが子を守りたい」と防災士の資格を取得した平田さん。コミュニティーラジオ放送局FMとよみのアナウンサーとして、「資格取得後は自信を持って防災番組で情報発信ができるようになった」と笑顔を見せる。防災の基本にしているのは「防災アイテムは使い慣れたものを準備する」こと。「専用の防災食が口に合わない人もいる。日用品はいざという時にすぐに使えると安心」と、その理由を説明。「食べ慣れた缶詰類などを準備し、使いながら買い足す『ローリングストック』を実践している。ドライフルーツなど賞味期限が長い食品もおすすめ。日々の中で災害時に役立つアイテムを探してみて」と提案する。
キャンプの際には子どもに非常用の簡易トイレの使い方をレクチャー。ケガをせずにすぐ避難できるよう、自宅は常に片付け、玄関にはその日はいた靴だけを出すように意識付けするなど、日頃から子どもに防災について伝えている。
女性用品の準備も
災害時は命を守るアイテムが必要とされるが、「避難先で快適に過ごせて心に余裕が生まれるアイテムの準備も必要」と平田さん。「特に女性は生理用品や授乳ケープ、基礎化粧品などがあると安心。持って避難することを想定し、自分に必要な物を詰めた専用の防災バッグは持てる重さに」と呼び掛ける。
災害時に役立つサービスとしてNTTの災害用伝言ダイヤル(171)を紹介。「自身の状況を録音したり、家族からのメッセージを聞くことができる。体験利用できる日に、子どもと練習するといい」という。
「防災対策は1度に取り組むと疲れる。1日一つ、防災関連の行動をクセづけて『気づいたら防災になっていた』というくらいが理想。身近なところから、防災対策を始めてもらえたら」と語った。
平田さんが職場に用意している非常用アイテムの一部
普段使うもので避難の準備を
平田さんも実践!防災アレコレ ①自分専用のバッグを準備 女性
持って避難することを想定し、女性は持てる重さの防災バッグにすることが大切。乳児がいる場合はミルクセットなど、生活に必要なものを詰めた自分専用のバッグを準備すると安心です。
②緊急連絡先カードをかばんに 子ども
災害発生時、家族が全員一緒とは限りません。子どもと離れている場合を想定して、子どもたちが普段持つかばんには学校名や子ども本人の血液型、私たち夫婦の連絡先を記入した紙を入れています。厚手のビニールに入れると水にぬれるのを防げます。ただし、紛失する場合も考慮して連絡先などは最小限にとどめるなどの工夫が必要です。
③ 絵本で防災教育 子ども
防災に関する絵本・マンガなどが販売されています=下写真。子どもの年齢に合わせて選び、防災について考えるきっかけにしてみては。
④ 女性用品の準備 女性
女性は生理用品や授乳ケープなどの用意を。おりものシートは、下着を替えられない場合に役立ちます。また、使用後の生理用品や子どものおむつを捨てられるようにビニール袋も用意しておくといいですよ。
そのほか、入浴できない場合を想定してボディシートがあれば気分もリフレッシュできます。
⑤ 食べ慣れた味をストック 家族
大豆缶やサバ缶など、食べ慣れた、長期保存できる食品と水をストック。使ったら新しく補充する「ローリングストック」を実践すると常に新しい食品を備えておけます。
電気が使えない場合に備えて普段から鍋で米を炊くことに慣れておくのもおすすめです。
⑥ 地域の危険箇所を確認 子ども
買い物や散歩の際に、子どもと一緒に危険な箇所を確認。ひびが入った壁には「地震が起きたら崩れやすい。なるべく避けて歩き、もたれないで」と子どもに伝えます。
平田千春さん
日本防災士機構認証防災士、日本防災士会沖縄県支部所属、FMとよみ専務取締役、アナウンサー
避難所での過ごし方
女性の気持ち尊重を
「いざという時に、リスナーが放送内容を思い出し、命を守る行動ができれば」と思いを語るのは、東日本大震災を機に防災番組の放送を続けている、FMよみたんのパーソナリティーで防災士の資格を持つ比嘉美由紀さん。「防災というと備えに注目しがちだが、災害時の避難場所での行動もイメージしてほしい」と話す。「災害時は女性ならではの悩みや不安、不快感があり、着替えや授乳を人に見られたくないという女性は多い。女性専用のスペースを作ったり、ある空間の利用時間を男女で分けるなど、女性目線の工夫が必要」と説明する。
また、女性側も「『専門知識がないから』と遠慮せず、不安な思いや、どうしたら安心できるかを伝えることが大事。周囲の男性や防災対策の中心になる人にはその気持ちを尊重してもらえたら、誰もが安心して過ごせるのでは」と呼び掛けた。
比嘉美由紀さん
防災士、株式会社FMよみたん副局長
編集/比嘉知可乃
『週刊ほ〜むぷらざ』女性と子どもの防災知識
第1778号 2021年9月2日掲載
この記事のキュレーター
- スタッフ
- 比嘉知可乃
これまでに書いた記事:126
新人プランナー(企画・編集)
1990年生まれ、うるま市出身。365日ダイエット中。
真面目な話からくだらない話まで、「読んだ人が誰かに話したくなる情報」
をお届けできるように頑張ります!