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2021年4月8日更新
貯まる体質? 行動チェック!|女性のイマドキ!マネー術[25]
新社会人になって一番の楽しみはお給料ではないでしょうか? 何事も最初が肝心! 長い人生でお金と上手に付き合うには良いお金の習慣作りが重要です。お金が貯(た)まる体質になるためにOKな行動とNGな行動についてご紹介します。
社会人の常識! 給与明細の見方
貯まる体質? 行動チェック!
まず表①の「やらないこと」リストを見てみましょう。チェックが入る場合は「お金が貯まらない体質」に傾いているので、当てはまった項目を改善しましょう。次に「やること」リストを確認。「お金が貯まる体質」の人は全ての項目にチェックが入るはず! チェックできなかった項目を改善すれば「貯まる体質」に近づきます。
給与明細の見方
給与明細は収入と税金に関するお金の流れを知るための大切な情報ですが、手取りに当たる「差引支給額」と残業代を見る程度の人が多いようなので、これを機に給与明細の見方を覚えましょう。給与明細は大きく「勤怠」「支給」「控除」の三つの項目に分かれているので、今回は「支給」と「控除」に何が書かれているのか紹介します。【支給】基本給のほかに残業代、交通費、住宅手当など各種手当が記載されており、これらの合計が「総支給額」。「差引支給額」が実際に受け取る手取り額で、「総支給額」から「控除総額」を差し引いた金額です。
【控除】社会保険料や税金など、総支給額から引かれる項目と金額が記載されています。
●健康保険の役割と料率
・病院で支払う自己負担額を70歳未満は3割にする「医療費」や、自己負担額の上限を超えた分が払い戻される「高額医療費」、病気やケガで会社を4日以上休むと給与の3分の2が支払われる「傷病手当金」などの原資となる
・標準報酬月額(4~6月の総支給額の平均)×9.95%を本人と雇用主が折半し負担
●厚生年金の役割と料率
・65歳以降支給される「老齢基礎年金」や「老齢厚生年金」、病気やケガで重い障害を負った時に受け取る「障害年金」、死亡時に遺族が受け取る「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の原資となる
・標準報酬月額×18.3%を本人と雇用主が折半
●雇用保険の役割と料率
・失業時に支給される「失業手当」、企業で働いているときに受け取れる「教育訓練給付金」「育児休業給付」「介護休業給付」の原資となる
・基本給や各種手当の合計額に対して本人0.3%、事業主0.6%を負担
●所得税
・所得税率は課税所得が大きいほど税率が高くなる「累進課税性」で5~45%の7段階に分かれています。課税所得が195万円~329万円と予想される新社会人の税率は10%です。
●住民税
・住民税率は一律10%。前年の収入に対して課税されるため、新社会人は2年目から控除が始まり手取りが10%下がる可能性があります。
新社会人はおさえておこう
新社会人が、お給料に関して知っておきたいことは以下の三つです。
①初年度は社会保険料+所得税で総支給額の25%が毎月控除される
②健康保険と厚生年金は2カ月目から控除開始、入社2カ月目は手取りが下がる。
③住民税(10%)は2年目から控除開始、2年目は手取りが10%下がる可能性が高い。
新社会人の方は学生時代とは生活もお金も流れ方が大きく変わります。できるだけ早く「やること」リストに全チェック、「やらないこと」リストはチェックなしを目指して新しい人生のスタートを楽しんでください。
おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動
『週刊ほ〜むぷらざ』女性のイマドキ!マネー術
第1757号 2021年4月8日掲載
この記事のキュレーター
- キュレーター
- 岡田有里
これまでに書いた記事:70
ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。