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2020年12月30日更新

[2020年度九州地方発明表彰]高い技術力を生かし商品開発

2020年度九州地方発明表彰において、県内企業の開発した作品が中小企業庁長官賞と沖縄県発明協会会長賞を受賞。その高い技術が評価された2社の受賞作について話を聞いた。

「復水器の冷却水循環装置」が中小企業庁長官賞
復水器の冷却水循環装置


(株)トマス技術研究所

再利用水の用途広げる

超低公害焼却炉「チリメーサー」の開発、製造販売を手掛ける(株)トマス技術研究所が開発した「復水器の冷却水循環装置」は、中小企業庁長官賞を受賞した。

装置について福富健仁社長は「発電機などから排出された高温の蒸気を冷却し、液化。高温水を簡単に適温にでき、消毒用や入浴、温室栽培など温水の再利用の用途が広がった」と話す。

本来、発電機のタービンを回した後の加熱蒸気は、熱交換器を通ることで温度が下がり液化する。この際、熱交換器内の冷却水は100度ほどの熱湯に。熱湯は、医療器具の高温殺菌消毒用に再利用されているが、入浴用などの50度前後まで温度を下げるには、冷却塔などの大型設備を用いることが多く、コストがかかった。

しかし、同社の開発した「復水器の冷却水循環装置」は高圧ポンプを導入するだけで、用途に合わせた適温にできるという。「熱交換器内の熱湯を貯湯槽にため、その水面に熱湯をシャワー状に強くたたきつけるように噴射することで、気化熱により水温を下げるという仕組み。貯湯槽内の水温を上げたいときは、熱湯を注入して適温にする」と説明する。

福富社長は「入浴する際、浴槽の温水を冷ますために水面にシャワーをかけた時に『これだ』とひらめいた」と振り返る。同社では、その原理を利用してオクラの温室栽培にも成功したという。

「現在、離島やへき地でも導入しやすいように小型で低コストのモノづくりを研究中。これからもモノづくりに尽力し、沖縄経済の発展に貢献していきたい」と意欲を見せた。


開発者
福富健仁(ふくとみけんじ)さん/「技術を通した環境改善、社会貢献、新技術の研究開発」を理念に超低公害焼却炉「チリメーサー」シリーズの開発、製造販売を行う。チリメーサーは2006年に環境省地球温暖化防止活動環境大臣賞を受賞。さらなる改良に努める。




「気液分離器」が沖縄県発明協会会長賞
気液分離器の設置イメージ


(株)沖通商

業務用空調機の電力量削減

家電の物流・設置サービスや省エネ機器の販売・施工を手掛ける(株)沖通商と琉球大学が共同開発し、沖縄県発明協会会長賞を受賞したのは省エネ装置「気液分離器」。(株)沖通商の奥濱哲夫代表取締役は「同器を設置することで、エアコンの消費電力を30%以上削減することが期待できる」と話す。

これまで、エアコンの冷媒ガスは室外機の熱交換器へ送り込まれる過程で圧縮され、凝縮されて液体になる。その際に発生する気泡が、室内機での熱交換率を下げる要因になっていた。

しかし、同器を室外機に取りつけることにより、装置内で形成された渦の遠心力を利用して「気液分離」を行い気泡を取り除き、熱交換率をアップさせる。その結果、エアコン圧縮機の運転負荷が軽減され、低電力での運転が可能に。また、二酸化炭素も削減し地球環境にも優しいという。

奥濱社長は「省電力効果を得られる製品を研究する中、米国製の気液分離器が高い省電力効果を発揮していたことをヒントに『同じような装置が作れないか』と考え、琉球大学に協力を依頼しました」と振り返る。試行錯誤を重ねること8年、開発に至った。

沖縄産業支援センターの協力のもと、2020年8月から9月に実施した電力使用量の検証実験では、前年度に比べ8月に39%、9月には最大で51%の削減という結果が出ているという。3馬力から10馬力の業務用エアコンを対象とし現在、ホテルや遊技場、クリーニング店などへの設置実績がある。「家庭用にコンパクトにすることが今後の課題。改良を重ねより良い商品を提供したい」と話した。


開発者
奥濱哲夫(おくはまてつお)さん/環境問題に取り組み、地球環境保護を推進しようと1999年の設立以来、通信機器の販売・設置事業を展開。ハイブリッド光触媒やオール電化などの環境関連事業も行う。環境対策や保全に貢献し、潤いある生活をサポートしようと努めている。

『週刊ほ〜むぷらざ』2020年度九州地方発明表彰
第1743号 2020年12月31日掲載

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