体験・遊ぶ
2018年9月27日更新
[沖縄をあそぼう]普段使いの器探しに|ぶらり やちむん通りへ
[沖縄をあそぼう!vol.27]琉球王府の命で各地の陶工が集められ、やちむんの街として栄えた壺屋。330年以上たった今でも当時の面影をうかがうことができ、中心にある壺屋やちむん通りには多くの店が軒を連ねる。今回は普段使いにぴったりな器が選べる編集部オススメのショップを中心に紹介。秋空の下、自分好みやちむんを探しに出かけてみよう!
guma guwa
古民家を利用した店舗に育陶園の若手作家の作品が並ぶ
朝の食卓向けシリーズも
壺屋で数店舗を展開する老舗窯元「育陶園」のブランドショップ。店名はウチナーグチで“小さい”という意味。“小さな食卓から朝が始まる”というイメージコンセプトのもと、モーニングシリーズ(ヤングリーフ/ローリエ/ハナ/ボーダー)と名付けられたやちむんが並ぶ。また、“食卓に並ぶ日常使いのもの”をテーマに作られたやちむんや県内外の雑貨もズラリ。数カ月ごとに季節にあわせた、やちむんを企画・販売している。11月10日、11日には県内のスイーツを集めた「スイーツマルシェ」を開催予定。また近隣にある陶芸道場では体験教室も開催している。
モーニングに大活躍! プレート(ボーダー)4860円
マグカップ(ハナ)3780円。目覚めのコーヒーがお似合い
フリーカップ(中)青釉菊文染付2700円
気軽に遊びに来てくださいね~
スタッフの片岡文子さん(左)と高江洲光さん
<問い合わせ>
guma guwa
那覇市壺屋1‐16‐21
098‐911‐5361
10時30分~18時30分
無休/Pなし
Craft house Sprout
沖縄の“イイモノ”を
自身も窯元で働いていたという店主が営むセレクトショップ。ベテランから若手まで幅広く作品をそろえ、ここでしか購入できないものもある。クラフトに造詣が深い店主が、やちむんだけでなく、紅型や手拭い、ぬちまーすみそやヤギミルククッキーに至るまでセレクト。旅先で見つけた県外の雑貨も色を添える。毎年やちむんの企画展も開催しているが、ことしは「日々の器」をテーマに開催され、作家自身が紹介する普段使いの器は好評を博したという。
染付5寸ボウル3780円。菊唐草模様の均整の取れた絵付けは陶房火風水の代表作
マットな質感と落ち着いた色合い女性的なデザインの工房コトリノのマグカップ2500円
工房180+のスプーン1296円はメジャースプーン
<問い合わせ>
Craft house Sprout
那覇市壺屋1‐17‐3
098‐863‐6646
10時~19時
(火曜は~18時)
不定休
Pなし
手づくり陶房んちゃぜーく
親子3人で作陶
店主のご主人と2人の息子、計3人の作家のやちむんを展示販売する「んちゃぜーく」。なんとも耳に残る響きの店名は、ウチナーグチで、んちゃ(土)ぜーく(物づくりをする人)という意味で、長男の一人(かずと)さんが命名したのだそう。店内には日常のさまざまな場面で活躍しそうなたくさんの種類のやちむんが並ぶ。伝統の壺屋焼を受け継ぎながら、“日常使いできるものを”と3人が同じ思いで作品を作っている。
イッチン菊花8寸リム皿(飴)5500円(石倉一人作)。光沢のあるあめ色に立体感のあるイッチンの技法を用いた作品
6寸ファミリーボール 2500円(石倉広之作)。白化粧を施したボールに濃淡の異なる藍色を配しシンプルで使いやすい印象
唐草チューカー6000円(石倉文夫作)。緩やかなフォームの胴回りに描かれた唐草模様が目を引く。足つきで安定感もバッチリ
香立て400円(左)、ゆびわさん600円(石倉広之作)。お香や指輪をかけることでユニークさが際立ち遊び心たっぷり
3人の、作風の違いを楽しんでくださいね
店主の石倉トミ子さん
<問い合わせ>
手づくり陶房んちゃぜーく
那覇市壺屋1‐21‐12
090‐9786‐7631
10時~18時30分
水曜
Pなし
\ステキなやちむんカフェでティーブレーク!/
うちなー茶屋&ギャラリーぶくぶく
しゃれた店構え。沖縄氷ぜんざい648円や自家製の県産黒糖生姜ミルクティー640円もおすすめ
“幸せ呼ぶお茶”で一服
琉球王朝時代に冊封使をもてなすため、当時は貴重だった米から作られた「ぶくぶく茶」。漢字では「福福茶」と表記され、“幸せを呼ぶお茶”として人気が高いという。こんもりとした泡は白米の煮汁とさんぴん茶を泡立てたもの。玄米茶の上に乗せた泡とお茶が同時に口に入るよう、すするように飲むのがコツだ。
ぶくぶく茶1080円。泡がこんもりと盛られ見た目もユニーク
事前予約で、泡立て体験も出来ます
スタッフの田中咲さん
うちなー茶屋&ギャラリーぶくぶく
那覇市壺屋1‐22‐35
098‐943‐4811
10時~19時
無休
Pなし
喫茶 南窯(ふぇーぬかま)
やちむん通りを見下ろすようにたたずむ
文化財「南ヌ窯」に隣接
県内に現存する唯一の荒焼窯「南ヌ窯」。その一部を利用して約30年前に喫茶店を開業。こだわりのコーヒーはアイスとホットで異なる種類のオリジナルブレンド豆を使い、オーダーを受けてから豆をひく。お茶セットに付くちんびんは、店主の祖母直伝のレシピ。懐かしい味わいにほっこり! 南ヌ窯を目の前に見ることができるテラス席もおすすめ。
お茶セット(ちんびん付)700円。やちむんの器で提供
喫茶 南窯(ふぇーぬかま)
那覇市壺屋1‐9‐29
098‐861‐6404
10時~19時(18時LO)
不定休
Pなし
\やちむん通りで見つけたおもしろ?オブジェ/
やちむん通り入り口にある、壺屋うふシーサー。とにかくでかい!
案内MAPもやちむん製!シーサーも壁もカラフル
壁にもやちむんのカケラがたっぷり
取材・文/トラベローグ(伊東一洋)
『週刊ほーむぷらざ』沖縄をあそぼう・第1627号 2018年9月27日掲載