旅行
2022年9月15日更新
[タイ深発見]世界遺産の街「アユタヤ」〈15〉
文・写真 冨松寛考
沖縄とつながりあるアユタヤ
サワッディークラップ(こんにちは)。9月7日から日本に帰国時の規制が緩和(ワクチン接種3回で帰国時の事前PCR検査不要)され、より海外旅行がしやすくなりました。そろそろタイ旅の準備をしてみませんか?
今回は世界遺産の街「アユタヤ」を紹介します。首都バンコクから北へ約76㌔、1350年にウートン王が建都したアユタヤ。その後33代の国王に統治され、豊かで華やかな文化を育んだアユタヤ王朝の首都です。当時は琉球王国とも交易があり、東南アジアで栄華を極めた都市の一つでした。
先日、福岡の九州国立博物館で沖縄復帰50年記念の特別展「琉球」を見ました。そこに「褐釉四耳壺(かつゆうしじこ)」が展示されていました。つぼは、アユタヤ王朝時代に蒸留酒を入れて琉球へ運ばれたものです。その蒸留酒はタイ語ではラオロンと呼ばれ、沖縄では泡盛として今も受け継がれています。泡盛の原料はタイ米です。泡盛はアユタヤと沖縄を結びつける重要なものです。また、沖縄から空手が生まれたように、アユタヤ王朝ではムエタイ(タイ式キックボクシング)のルーツが生まれました。
サワッディークラップ(こんにちは)。9月7日から日本に帰国時の規制が緩和(ワクチン接種3回で帰国時の事前PCR検査不要)され、より海外旅行がしやすくなりました。そろそろタイ旅の準備をしてみませんか?
今回は世界遺産の街「アユタヤ」を紹介します。首都バンコクから北へ約76㌔、1350年にウートン王が建都したアユタヤ。その後33代の国王に統治され、豊かで華やかな文化を育んだアユタヤ王朝の首都です。当時は琉球王国とも交易があり、東南アジアで栄華を極めた都市の一つでした。
先日、福岡の九州国立博物館で沖縄復帰50年記念の特別展「琉球」を見ました。そこに「褐釉四耳壺(かつゆうしじこ)」が展示されていました。つぼは、アユタヤ王朝時代に蒸留酒を入れて琉球へ運ばれたものです。その蒸留酒はタイ語ではラオロンと呼ばれ、沖縄では泡盛として今も受け継がれています。泡盛の原料はタイ米です。泡盛はアユタヤと沖縄を結びつける重要なものです。また、沖縄から空手が生まれたように、アユタヤ王朝ではムエタイ(タイ式キックボクシング)のルーツが生まれました。
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沖縄ともつながりの深いアユタヤで、まずお薦めしたい旧跡が川沿いにある寺院遺跡の「ワット・チャイワッタナラーム」です。夕暮れ時に心地よい風と共に悠久の時の流れを感じることができ、特に夜、暗闇の中にライトアップされる姿は美しく必見です。
コロナ発生前、タイでアユタヤ王朝時代がテーマとなった古典劇ドラマが放送され、アユタヤが再注目されました。その際、遺跡でアユタヤ王朝様式の貸衣装に着替えての記念撮影がブームとなりました。ぜひ皆さんも遺跡を背景に、タイの衣装でタイムスリップしてみませんか?
アユタヤには多くの遺跡が点在し、1日で全てを見るのは難しいのですが、外せない寺院遺跡が「ワット・マハタート」です。13世紀の重要な寺院の一つで、かつて黄金に輝いていた寺院には多くの仏像が配列されていました。隣国ビルマに侵攻され、その仏頭が全て切り落とされると共にアユタヤは廃虚となってしまいました。その際、切り落とされた仏頭の一つが偶然にも菩提(ぼだい)樹の根元に転がり、根っこに包み込まれて年月が経過した姿がアユタヤの象徴的存在となっています。アユタヤの街全体が1991年に世界遺産に認定されるきっかけとなったとも言われています。一部エリアでは、象に乗って旧跡巡りができます。
いにしえの時代を思いながらアユタヤと沖縄をつなぐ泡盛で乾杯してみませんか? チャイヨー(乾杯)!カリー!
①川沿いにある寺院遺跡「ワット・チャイワッタナラーム」。ライトアップされた姿が美しい
②13世紀の重要な寺院の一つ「ワット・マハタート」
③隣国ビルマに侵攻された際、切り落とされた仏頭の一つを菩提(ぼだい)樹の根っこが包み込んだ
④アユタヤの一部のエリアでは、ゾウに乗って旧跡巡りができる
LET'S TRY! ひとことタイ語
「チャイヨー」はタイ語で「乾杯」や「バンザイ」など祝いの際の発声で使われます。チャイヨー以外にも、乾杯を促す「チョンゲーオ」もよく使われるフレーズです。「チョン」は、ぶつける、「ゲーオ」は、グラスの意味です。ぜひチョンゲーオでチャイヨーしましょう。
タイ国政府観光庁のHPでは、さまざまなタイの情報や写真を公開しています。
映画館でタイ映画鑑賞しませんか?
092(260)9308 メール info@tatfuk.comタイ国政府観光庁のHPでは、さまざまなタイの情報や写真を公開しています。
https://www.thailandtravel.or.jp/
映画館でタイ映画鑑賞しませんか?
タイ映画「プアン」が、9月15日まで那覇市のシネマパレット、16日から29日までは沖縄市のシネマプラザハウス1954で上映されます。https://gaga.ne.jp/puan/「映画公式サイト」 映画は、ウォン・カーウァイが製作総指揮し、2018年にタイ映画史上歴代No1のヒット作品となった「バット・ジーニアス」の監督の最新作です。単なるロードムービーではなく、死を前にした青年の思いが伝わってくる心温まるストーリーです。今のタイの若者の様子も垣間見えます。 先月のこのコラムではタイドラマのお話をしましたが、タイの風景が映し出される映画を映画館のスクリーンで見てみませんか。
◆タイ国政府観光庁 福岡事務所
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執筆者
タイ国政府観光庁福岡事務所 マーケティングマネージャー
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https://www.thailandtravel.or.jp/about/guidebook/「タイ深発見」のバックナンバーはこちらから。
『週刊ほ〜むぷらざ』タイ深発見<15>
第1832号 2022年9月15日掲載