本村ひろみ
2024年12月27日更新
喧騒の年末に甘く切ない気分に浸る|本村ひろみさんコラム
フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.120」
いよいよ2025年に向けてカウントダウンが始まった。
2024年は振り返ったらこれまでの人生で経験しなかったことがたくさんあった。
母、伯母、高校の親友がこの世界から去ってしまい、私は無力感から「心は存在しない」とか「意識はどこから生まれてくるのか」なんて、今まであまり手に取らなかった本を読み、自分の感情に向き合った。しかし、本は面白いけど自分の感情を解決する答えはない。それなら同じ読書のタイムなら読みたい本を読んだほうがいい、と中国時代小説やミステリー、旅行記を読んだら思いのほか集中してあっという間に悲しみのときは過ぎていく。大好きな地図を眺めているだけで心は旅をする。
深く考えるのやーめた。
“日々を楽しく過ごすのが一番!”という結論で、大好きなユーミンの音楽を聞いて、押しのチャンヒョク氏の時代劇をみてファンミーティングやディナー・パーティにも行った。
まっ、これっていつもやっていることなんですけどね(笑)一周回っておなじとこ。
皆さんはどんな年末をお過ごしですか?
12月のはじめ頃、東京の国立新美術館でユーミンと松任谷正隆氏のインスタレーションを見た。「もしマティスの絵が何かを呟いたとしたら」がテーマ。点在した木々とマティスの絵(顔)が展示され、その空間にユーミンが制作した「小鳥曜日」という曲が流れる。木々の影がマティスの絵にかかりそこにユーミンのピウピウピッピウ♪という歌声が流れる世界観が不思議にノスタルジックだった。そのあと石川県観光ブランドプロデューサーをつとめるユーミンが能登半島地震を憂い、想いを寄せて開催している写真展「能登」をみた。地震からやがて一年となる能登の現状に胸が痛む。家を失い家族をなくした能登の人々はこの一年どうやって生きてきたのか、まだ復興の途中で新年をどんな気持ちで迎えるのか、想像するだけで言葉にならない。暖かい春の陽射しだけが被災地に降り注ぎますようにと願うばかり。
クリスマス前の大阪で推しのディナー・パーティがあった。阪急うめだ本店では恒例となっているクリスマスのディスプレイが圧巻でウットリと見惚れた。喧騒の年末に甘く切ない気分に浸るのは贅沢な時間。ネットショッピングが普通になってきたけど、ショーウィンドウに足をとめてテンションがあがるのはリアルな世界にしか存在しない。おかげで予定にない買い物もした。
クリスマスは毎年24日の正午から24時間、目の不自由な方に音の出る信号機を送るラジオチャリティミュージックソンが行われる。今年も賑やかに開催され、パレットくもじ前のイベント広場でたくさんのリスナーさんにも会えた。県外から駆けつけて下さった方、通りすがりで募金をしてくださった海外の方、ずっと募金を続けてくださっている方。あたたかい気持ちでイブの夜を過ごせることに感謝しかない。
「いまできることに感謝して、やりたいことを思いっきり楽しむ」
新しい年もこれでいきます。おだやかで良い年になりますように。
2024年は振り返ったらこれまでの人生で経験しなかったことがたくさんあった。
母、伯母、高校の親友がこの世界から去ってしまい、私は無力感から「心は存在しない」とか「意識はどこから生まれてくるのか」なんて、今まであまり手に取らなかった本を読み、自分の感情に向き合った。しかし、本は面白いけど自分の感情を解決する答えはない。それなら同じ読書のタイムなら読みたい本を読んだほうがいい、と中国時代小説やミステリー、旅行記を読んだら思いのほか集中してあっという間に悲しみのときは過ぎていく。大好きな地図を眺めているだけで心は旅をする。
深く考えるのやーめた。
“日々を楽しく過ごすのが一番!”という結論で、大好きなユーミンの音楽を聞いて、押しのチャンヒョク氏の時代劇をみてファンミーティングやディナー・パーティにも行った。
まっ、これっていつもやっていることなんですけどね(笑)一周回っておなじとこ。
皆さんはどんな年末をお過ごしですか?
12月のはじめ頃、東京の国立新美術館でユーミンと松任谷正隆氏のインスタレーションを見た。「もしマティスの絵が何かを呟いたとしたら」がテーマ。点在した木々とマティスの絵(顔)が展示され、その空間にユーミンが制作した「小鳥曜日」という曲が流れる。木々の影がマティスの絵にかかりそこにユーミンのピウピウピッピウ♪という歌声が流れる世界観が不思議にノスタルジックだった。そのあと石川県観光ブランドプロデューサーをつとめるユーミンが能登半島地震を憂い、想いを寄せて開催している写真展「能登」をみた。地震からやがて一年となる能登の現状に胸が痛む。家を失い家族をなくした能登の人々はこの一年どうやって生きてきたのか、まだ復興の途中で新年をどんな気持ちで迎えるのか、想像するだけで言葉にならない。暖かい春の陽射しだけが被災地に降り注ぎますようにと願うばかり。
クリスマス前の大阪で推しのディナー・パーティがあった。阪急うめだ本店では恒例となっているクリスマスのディスプレイが圧巻でウットリと見惚れた。喧騒の年末に甘く切ない気分に浸るのは贅沢な時間。ネットショッピングが普通になってきたけど、ショーウィンドウに足をとめてテンションがあがるのはリアルな世界にしか存在しない。おかげで予定にない買い物もした。
クリスマスは毎年24日の正午から24時間、目の不自由な方に音の出る信号機を送るラジオチャリティミュージックソンが行われる。今年も賑やかに開催され、パレットくもじ前のイベント広場でたくさんのリスナーさんにも会えた。県外から駆けつけて下さった方、通りすがりで募金をしてくださった海外の方、ずっと募金を続けてくださっている方。あたたかい気持ちでイブの夜を過ごせることに感謝しかない。
「いまできることに感謝して、やりたいことを思いっきり楽しむ」
新しい年もこれでいきます。おだやかで良い年になりますように。
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。