6月のある日、目が覚めて、さぁ活動開始！ といつものように勢いよく起きようとした途端、天井がぐるぐるまわった。20秒くらい。まるで回転するジェットコースターに乗っている気分。その間私は目を閉じて、両手はシーツを強く握りしめていたので回転が止まったあと、腕がしびれていた。何が起きたの？ 気分が良くない。様子を見ていた家族も「大丈夫？」と連呼しているけど、頭はまだふらふら揺れていた。気分が悪く嘔吐も繰り返していたけど、そのうち治まるかもと思いじっとしていた。そのあとも何度となくめまいがやってくる。これはただごとではない。病院へ行くしかない、と意を決して救急車を呼んだ。

初めての経験。パジャマの上着だけ着替えて救急車の到着を待つこと5分。目がまわるのでずっと閉じたまま。救急隊員の姿は一瞬だけ見た。あっという間にストレッチャーに乗せられ気づけば病院。脱水していたので点滴をし、吐き気止めも投与してもらった。そのあとMRIを撮って脳に異常なしとわかりひと安心。若いけどしっかりしている女医がいろいろ検査をし、もしかして内耳の影響かも、ということで耳鼻科に紹介状をかいてもらった。

病院のベッドを降りる時はまだふらふらしていたので車椅子で移動。これも初めての体験。薬が効いたおかげで翌日は、極力頭を動かさずに少しだけ仕事に行った。すでにめまいも吐き気もなかったけど、まためまいが襲ってきたらどうしよう、という不安のほうが大きくて、いつでもすぐに薬が飲めるようお守りのように財布に入れた。その日、仕事帰りに耳鼻科へ行くと、検査でゴーグルみたいなものを被らされ、先生が頭をぐるぐると前後左右にまわして、めまいがしたら手をあげてね、と言われた。でもめまいは起こらなかった。結果、先生は「ストレスですね」と。原因はストレス。「ここ数日何か大変なことはありましたか？」と聞かれ、2日前に母の一周忌を終えたと伝えると先生はメモしていた。

「水をたくさん飲んでね」と言われて診察室を出た。

夕方なのに外の陽射しが強くてクラクラした。



それからしばらくは、なんだかふわふわした気分で「めまいが起きたらどうしよう」ってことばかり考えていたけど、今はもう大丈夫。家族や友人が、めまいに効くという体操を教えてくれたり、漢方の薬を届けてくれたり送り迎えをしてくれたりと、たくさんの温かさに触れた数日でもありました。

そして私が気分悪くて横になっているとき、つきっきりで心配顔で励ましの言葉をミャーミャーとかけてくれた猫の姿が忘れられない。



初めてづくしの6月。
今は普通に動けることのあたりまえに感謝している日々です。

慰霊の日を前に、平和の礎に手を合わせに行った。



海も空もどこまでも青く、熱い風が吹くなか、静かな祈りの時が流れていた。




帰り道にかき氷を食べた。かわいい白熊のかき氷。
平和の世がずっと続きますようにと願いながら。




しかし本当に暑い毎日ですね。
皆さんもストレスをためずにのんびりお過ごしくださいね。