本村ひろみ
2025年2月25日更新
寒いけど半袖Tシャツで走りたくなったわけ|本村ひろみさんコラム
フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.122」
沖縄にも寒波到来で、厚手のセーターに身を包み北風に震える今日このごろですが、皆さんはいかがお過ごしですか? 温かく過ごしていますか? こんな時こそ鍋物ですよね。寒い夜に食べるおでんやシチューって、なんでこんなにもシアワセな気持ちにしてくれるんでしょう。お腹が満たされて体中がぽかぽかしてくる感じ。先日、気温13度の夜も、我が家のお夕食はクリームシチューでした(連続3日間)。
寒い夜、布団に入って考えることは外で生きているネコたちのこと。冷たい雨をどうやってしのいでいるかな、なんて考えると悲しい気持ちになってきます。地球上のすべての生き物が穏やかに過ごせますようにと毎年お正月には祈っているのですが。人間でさえ生きていくのが大変な時代、そんな思いを巡らせているうちにいつの間にか眠りにつく日々です。
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沖縄子ども国で開催された「琉球競馬ンマハラシー」を見に行った。
琉球王府以来、約300年間にわたって行われていた琉球弧地域の伝統文化。戦争で一時途絶えていたこの行事を、沖縄こどもの国が2013年、70年ぶりに復活させた。競技には離島を含めた県内各地からウマが集まり、晴れやかな衣装を着た馬や子どもの騎手たちの堂々とした入場が会場を沸かせた。
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パンフレットを手に、出場する馬のプロフィールをながめ、私は白いたてがみが美しい久米島馬牧場の『マメ』を応援した。マメの紹介文には「マメはまじめです。性格は群れのリーダー格で、しっかりしている馬です。子供の頃はおてんばでした。お父さん譲りの白いたてがみと、お母さんゆずりの勝ち気な性格で勝負に挑みます!」と書かれていた。この競馬は、人馬一体となった走りの美しさを競うというもの。今回からはトーナメント式に加えて当時の琉球競馬のように番付もあり、より競馬の楽しさを味わえるスタイルになった。応援する一般の私達も審査員となり、紅白いずれかの旗を上げて1票を投じる。ルールを知って始まる前からワクワクした。風をきって悠々と走る馬はどの馬も甲乙つけがたい。
総合優勝は久米島馬牧場の「ムギ」に決まった。ムギは「何事にも動じない肝の座った馬です」という紹介文のとおり、堂々とした走りで観客を魅了した。騎乗する子どもたちと馬のコンビネーションも見どころだった。私が応援していた「マメ」は真っ白いたてがみが評価されて「美らすがい賞」に輝いたのでなんだか私まで誇らしい気持ちになった。お天気にも恵まれ、平和でのどかな琉球競馬は盛り上がった。何よりも馬たちが優雅で美しかった。来年もまた応援に行こう!
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園内の大きな池は風光明媚。
鳥や魚が自由に泳いだり飛んだり餌をついばんだりしている姿をそばで見ることができる。
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水上園路を散策するのは子どもの国の楽しみのひとつ。帰り道、手すりに止まっている一羽の鳩がいた。歩く人に動じず超然としている。
まるで置物って思い、よーく見ると片脚だった。その佇まいに見惚れてしばし眺めていた。
「動物たちって、存在自体が神々しい」
そのあと私は馬に影響されたのか、寒さも忘れて半袖になり、家まで走りたい気分になった。
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やってくる3月は春の花をたくさん愛でたいな。
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寒い夜、布団に入って考えることは外で生きているネコたちのこと。冷たい雨をどうやってしのいでいるかな、なんて考えると悲しい気持ちになってきます。地球上のすべての生き物が穏やかに過ごせますようにと毎年お正月には祈っているのですが。人間でさえ生きていくのが大変な時代、そんな思いを巡らせているうちにいつの間にか眠りにつく日々です。
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沖縄子ども国で開催された「琉球競馬ンマハラシー」を見に行った。
琉球王府以来、約300年間にわたって行われていた琉球弧地域の伝統文化。戦争で一時途絶えていたこの行事を、沖縄こどもの国が2013年、70年ぶりに復活させた。競技には離島を含めた県内各地からウマが集まり、晴れやかな衣装を着た馬や子どもの騎手たちの堂々とした入場が会場を沸かせた。
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パンフレットを手に、出場する馬のプロフィールをながめ、私は白いたてがみが美しい久米島馬牧場の『マメ』を応援した。マメの紹介文には「マメはまじめです。性格は群れのリーダー格で、しっかりしている馬です。子供の頃はおてんばでした。お父さん譲りの白いたてがみと、お母さんゆずりの勝ち気な性格で勝負に挑みます!」と書かれていた。この競馬は、人馬一体となった走りの美しさを競うというもの。今回からはトーナメント式に加えて当時の琉球競馬のように番付もあり、より競馬の楽しさを味わえるスタイルになった。応援する一般の私達も審査員となり、紅白いずれかの旗を上げて1票を投じる。ルールを知って始まる前からワクワクした。風をきって悠々と走る馬はどの馬も甲乙つけがたい。
総合優勝は久米島馬牧場の「ムギ」に決まった。ムギは「何事にも動じない肝の座った馬です」という紹介文のとおり、堂々とした走りで観客を魅了した。騎乗する子どもたちと馬のコンビネーションも見どころだった。私が応援していた「マメ」は真っ白いたてがみが評価されて「美らすがい賞」に輝いたのでなんだか私まで誇らしい気持ちになった。お天気にも恵まれ、平和でのどかな琉球競馬は盛り上がった。何よりも馬たちが優雅で美しかった。来年もまた応援に行こう!
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園内の大きな池は風光明媚。
鳥や魚が自由に泳いだり飛んだり餌をついばんだりしている姿をそばで見ることができる。
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水上園路を散策するのは子どもの国の楽しみのひとつ。帰り道、手すりに止まっている一羽の鳩がいた。歩く人に動じず超然としている。
まるで置物って思い、よーく見ると片脚だった。その佇まいに見惚れてしばし眺めていた。
「動物たちって、存在自体が神々しい」
そのあと私は馬に影響されたのか、寒さも忘れて半袖になり、家まで走りたい気分になった。
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やってくる3月は春の花をたくさん愛でたいな。
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この記事のキュレーター
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。