【新連載】装いを変えると人生が動く|何歳からでもなりたい私へ

読了時間 約4分

何歳からでも、私らしく装うヒントをつづる連載がスタート。初回のテーマは、「ファッションの持つ力」。48歳の女性が、一歩踏み出したことで広がった世界とは。(文/浦崎とも子 セレクトショップ「ADORABLE」代表)


はじめまして。浦崎とも子と申します。私はファッションや美容を通して、女性が自分らしく一歩を踏み出すお手伝いをしています。これから6カ月、私自身の経験や、これまで出会った女性たちの変化を交え、年齢を理由にあきらめない生き方と、毎日の装いに取り入れられる工夫をお伝えします。

ファッションにも通じる私の原点は中学生のころ。中学1年生で腎盂(じんう)炎を患い、毎週、午後の授業を早退して病院へ通っていて、体育も休みがちでした。「健康になるには、どうしたらいいのだろう」と考え、まずは歩くことから始めたのです。

慣れてくると、「走れるかもしれない」と少しずつ走るように。そうしたら中学2年生の校内マラソン大会で、思いがけず1位になりました。その後も高校1年生まで優勝。体も丈夫になり、陸上部に入部しました。

小さな一歩から、想像もしなかった場所へたどり着けました。

ファッションで生き方が変わる

そもそも私がファッションに興味を持ったのは、和裁・洋裁を営んでいた母の影響です。布やデザインブックに囲まれて育ち、高校卒業後はアパレル業界へ進みました。

結婚後は3人の子育てに専念。50歳で離婚し、人生を考え直した時、心に浮かんだのは、やはりファッションでした。55歳でセレクトショップを開業し、メークや装いのレッスンを開始。62歳で仲間とバンドを結成し、ステージにも立ちました。

外見を整えるのは、きれいに見せるためだけではありません。鏡に映る自分を「ちょっといいな」と思えると、気持ちや表情、言葉、行動が変わります。すると周囲の反応や出会いも変わり、人生が少しずつ動き始めます。ファッションは、内面に働きかける身近なきっかけなのです。

外見は未来へ進むスイッチ。これまで、たくさんの「人生が動き出す瞬間」に立ち会ってきました

40代女性の変化のきっかけ

以前、48歳の女性が私の店を訪れました。3人の子育てを終えた彼女は、人前に出ることに不安を感じ、ほとんど家で過ごす毎日。服を選ぶ基準は「安いから」「無難だから」。メークも、自分のために装うことも、いつしかしなくなっていました。

彼女が好きな色は、昔も今も黒です。好きな色は変わらないのですが、レッスンを通して、その生かし方が変わりました。無難さを求めて選んでいた黒に「なりたい自分」を重ねることで、個性を際立たせるモードな大人のスタイルへと変わったのです。

彼女はコンプレックスでなく、すてきなところに目を向けられるようになり、ショート丈やエッジの効いたデザインも楽しむように。周囲から「そんなスタイル、私には挑戦できない」と言われる装いも、今では堂々と着こなしています。

外に出る不安は徐々に薄れていき、やがて趣味を仕事にし、今では講師としても活動しています。装いの変化が自信となり、次の一歩につながったのです。

人生が変わる瞬間は、必ずしも劇的ではありません。中学生の私が歩くことから走り始めたように、小さな選択の積み重ねが、やがて人生の景色を変えていきます。この連載が、皆さんの「私もやってみよう」につながれば、うれしく思います。

今日からできるワンポイント

手持ちの服や小物を一つ手に取り、「今日はどんな自分でいたい?」と問いかけてみましょう。

優しくありたい、元気に過ごしたい、格好よく決めたい。なりたい印象を決めてアイテムを選ぶだけで、いつもの装いが自分を応援する一着に変わります。

執筆者プロフィル

うらさき・ともこ/1961年生まれ。2017年、セレクトショップ「ADORABLE」をオープン。メイク&ファッションを通して女性の自分磨きをサポート。ケア&ビューティースクールMaTo、Brilliant Life Schoolを開校。

↓画像をクリックすると、「Brilliant Life School」のホームページへ移動します。


毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」何歳からでもなりたい私へ(1)
第2044号(2026年10月15日発行)より転載