読了時間 約2分
医師の安谷屋徳章さんが「脂質による満腹感はダイエットにおいては逆効果になる」点について解説します。(文/安谷屋徳章 ゆいゆい内科クリニック院長)
みなさんは脂っこいものを食べた後に、お米や甘いもの、サッパリしたものが食べたくなった経験はないでしょうか?
脂質は、炭水化物やたんぱく質と比べて消化に時間がかかり、胃から腸へ食べ物が移動する速度を遅らせる働きがあります。そのため脂質を多く含む食事をすると「胃が重い」「おなかがいっぱい」という感覚が長く続きやすくなりますが、ここには注意が必要です。
まず、なぜ食後にサッパリしたものや、お米、甘いものなど別の食品が欲しくなるのでしょうか。これは単純な空腹だけではなく「味を変えたい」「口の中をリセットしたい」という感覚も関係しています。同じ味を食べ続けるとその食品への食欲は低下しますが、別の味や食品への食欲は増加してしまうのです。つまり脂質によって「おなかがいっぱい」という満腹感が生じても、脂っこい味に飽きたり口の中が重く感じたりすると、別の食品を欲しくなるのです。
ここがダイエットでは重要なポイントです。脂質は1グラムあたり9キロカロリーと高エネルギーなので、満腹感を得ようとして脂っこいものを多く食べると、結果的に摂取カロリーが増えてしまいます。さらに別の味を求めて食べ続ければ食べ過ぎにもつながります。脂質を極端に避ける必要はありませんが、量を意識することが大切。例えば、揚げ物は少量にとどめる、豚肉などはゆでて余分な脂を落としてから調理するなど、脂質を取り過ぎない工夫を取り入れましょう。サラダや汁物にすることで脂っこさを薄めるのもいいと思います。
「満腹感が長く続く=たくさん食べても太りにくい」ではありません。適量を意識し、脂質による満腹感をうまく利用してダイエットにつなげましょう。
執筆者プロフィル

あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など
↓画像をクリックすると、「ゆいゆい内科クリニック」のホームページに移動します
毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」健康チャレンジ!(79)
第2044号(2026年10月15日発行)より転載
