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彩職賢美リターンズ

2020年5月14日更新

[彩職賢美リターンズ]合同会社Happy Joy代表社員の幸喜穂乃さん|組織を支える人材育成

彩職賢美に出た人が再登場する「彩職賢美リターンズ」。7回目は、合同会社Happy Joy代表社員の幸喜穂乃さん。福祉の仕事を原点に、まちづくり、組織づくり、教育分野へと活動を広げ、人材育成コンサルタントとして活躍しする幸喜穂乃さん(47)。「働くってすてきなこと。一人一人の内に秘めた力を引き出して、変化や成長に立ち会える瞬間が何より楽しい」。延べ6000人との関わりを通して生まれた、主体性を育むサポートで、個人と組織の成長を支える。


合同会社Happy Joy代表社員
幸喜穂乃 さん


主体性引き出し 成長に寄り添う

人は置かれた環境や、他者との関わりの中で成長していきます。企業や組織にとって、人材は財産。一人一人の秘めた力と仕事へのモチベーションを引き出し、それを発揮できる環境づくりを橋渡しするのが、私の役目。新人から管理職まで、コミュニケーションを軸にした企業研修や、個別面談などを手掛けています。

大切にしているのは、得意なことや良さを見いだし、主体性を引き出す関わり。福祉やまちづくり、教育分野の仕事で実践してきたことと、「ありのままでいい」という視点が土台になっています。


ありのままでいい 原点は福祉の仕事

父が理学療法士で、障がいのある子どもたちのサポートに携わっていたため、幼い頃から福祉は身近な存在。20歳のときに留学したカナダでの体験が、福祉の道へ進む後押しになりました。

当時のカナダでは、休日を人のために役立てるのが当たり前。ボランティアが個人の生活や生き方とリンクしていて、ボランティアの概念がガラリと変わりました。

そして、留学生をサポートする人たちと触れ合う中で、「私の目にあなたは高価で尊い」という私の原点となる言葉に出合えました。いい子でいようとする自分、頑張る自分、できないことを素直に認められない自分もすべてひっくるめて、ありのままでいいんだと自分を受け入れる手助けになりました。

「ありのままの自分が大事にされる社会を実現したい」。そんな使命感を抱いて、県社会福祉協議会へ入職。仕事に就いて3年目、「一本の手」という介護の啓発映画の上映プロジェクトに関わっていた時に彩職賢美に掲載され、福祉や介護に目を向けてもらういい機会になりました。

仕事を通じて、市民活動に主体的に携わり輝いているたくさんの人たちと接し、私自身も、週末はNPOでまちづくりの支援に関わるようになりました。そのときに学びと実践を深めたワークショップやファシリテートの手法は、人材教育に生きています。


教育分野へ転身 良さ見つけ育む

人材育成の面白さに目覚めたのは沖縄こどもの国に勤めていた頃。沖縄市のまちづくりに携わり、子どもたちと沖縄の未来へ向けた持続可能な教育施設として、ワンダーミュージアムのプロジェクトに関わったのをきっかけに、転職しました。

「理解と創造は驚きに始まる」がミュージアムのコンセプト。子どもたちがワクワク、ドキドキする空間を作るには、一緒になって驚いたり、楽しんでくれる大人の存在が重要でした。それをスタッフ育成の核にして、魅力的な施設の運営に力を注ぎました。

よいスタッフを継続的に雇用するため面接での人材の見分け方、動機付けと育成計画、適性を見極めた配置などを手探りで身につけました。一人一人の良さと適正を見いだし、引き出すのが私の強みと気づき、独立を考えるように。

そんな折、社会福祉法人の在宅部門の立て直しと人材育成を依頼され、これまで培ってきたことの集大成にと引き受けました。管理職として現場の声を拾い、課題を一つ一つ明らかにして解決。最終的には職員と一緒に意欲を持って働ける環境を実現しましたが、その過程は試練の連続でした。人は肩書についてくるわけではないのです。管理職として大切な、信頼関係を得るコミュニケーションを改めて痛感しました。


実践から体系化 管理職支援に力

2017年に起業。実践してきた人材教育を体系化し、福祉や医療、建設など、さまざまな企業の人材育成をサポートしています。 力を入れているのは管理職の育成と女性のケア。管理職に求められるのは、スタッフが力を発揮できる関わりと環境づくりです。能力開花や意欲向上に有効な個別面談では、コーチングやカウンセリングで仕事への情熱や達成感を言語化するお手伝いをしています。

私自身、結婚後も子育てや介護をしながら仕事を続けてきましたが、女性はライフステージによって、いろいろな役割を求められます。そんな状況をポジティブに変換して、自己肯定感を高めるサポートをしていきたい。

私の関わりや一言が、その人の未来にとっての変化や成長のきっかけになればという思いが原動力。人が自分の持つ力に気づき、変わっていく瞬間に立ち会えるのは快感です。専門学校や大学で社会福祉の講師もしていますが、学生たちに成長や働くことを楽しいと思ってもらえる憧れの存在になるのが目標。枠にとらわれず好きなことをやっていきたいですね。


持続可能な社会のために 「紙ストロー」で環境貢献


写真:幸喜さん提供

「子どもがタピオカドリンクを好きでよく飲むのですが、捨てられるストローが気になっていたんです」と幸喜さん。新事業として、紙ストローの輸入を始めた。

SDGsに注目し、持続可能な社会、沖縄の自然環境のために貢献できることはないかと考える中、中国を訪れた際に、カラフルで質の高い紙ストローに出合った。「ヨーロッパとも取引のある会社の商品。環境への思いに共感し、ぜひ取引させて欲しいと粘りに粘って、契約を結びました」。今年2月に東京ビッグサイトで展示会に出展。多くの企業が関心を寄せた。

オリジナル商品の企画・提案も手掛け、首里城のロゴ入りの紙ストローを製作。「首里城の復興支援につなげたい。使う人が環境に意識を向ける機会になれば」と期待を寄せる。


写真:幸喜さん提供





Happy Joy
https://www.e-straw.com




プロフィル
こうき・すいの
1973年、沖縄市出身。沖縄県社会福祉協議会、沖縄こどもの国、社会福祉法人緑樹会を経て、2017年に合同会社Happy Joyを設立。人材育成コンサルタントとして、人が輝く組織づくりをサポートするほか、専門学校や大学でも社会福祉の講師を務める。


 


初登場の紙面(1998年10月15日号掲載)


撮影/比嘉秀明 文/比嘉千賀子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美リターンズ<7>
第1710号 2020年5月14日掲載

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