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2019年12月31日更新

[New Year Interview]オンリーワンを目指して!! 企業6社紹介

顧客のニーズや時代の流れを読み取り、自社ならではの技術とアイデアで他社にないサービスやものづくりを展開する6社。「オンリーワン」の視点で沖縄の新時代を切り開く―。

(株)ASAKA
楽しい暮らしの場を企画・開発


分譲マンションや商業施設、ホテルなど、不動産開発事業を手掛ける(株)ASAKA。代表取締役の高野哲朗さんは「“楽しい暮らしの場を作る”をモットーに、その土地の需要に合った不動産開発を心掛けている。そのためにもまずは自分たちが面白いと思うものを作ることを目指している。そうしたスタンスだと仕事のやりがいも違ってくる」と笑顔で話す。デザイン性などにこだわりながらも、建築コストや採算性とのバランスを考えて開発を進めている。

うるま市に手掛けた複合型商業施設「ABLOうるま」では、各店舗の意向をくみつつも共用部分に花ブロックを使ったり、看板のデザインを合わせ統一感を持たせるなどこだわりをみせている。

春にアートなホテルを開業

2020年2月には、「ホテル アンテルーム 那覇」が那覇市にオープン予定。「ルーブル美術館で作品展示を行うなど世界的に活躍する彫刻家・名和晃平氏がアートディレクションを手掛けていて、ホテルの外観や内装は利用者の目を楽しませるアート性の高いデザインになっている」と高野氏は説明する。ホテル内にはギャラリースペースを設け、定期的に若手アーティストの作品の展示も行われるアート&カルチャーが感じられる場になっている。また、宿泊施設としては全国初となる「環境省 防災ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)補助金」の交付が決定しており、CO2・光熱費の削減効果を期待した省エネの空調・照明器具の設置、窓の断熱、地域の防災拠点としての役割を担うなどの要件を満たした個性的な建物になっている。

これまで携わった不動産開発の経験を生かし、他社の事業にコンサルティングとして関わることも増えてきているという。「こうした仕事でも経験を重ねていろいろ引き出しを増やしながら、その土地に合った不動産開発を展開していきたい。ひいてはそれが地域への貢献につながれば」と今後の抱負を語った。



(株)ASAKA
高野哲朗 代表取締役

たかの・てつろう
1980年、那覇市生まれ。東京の大学で経営学を学び、2003年、父・良一氏が経営する㈱ASAKAに入社。06年に共同代表取締役となり、08年に単独代表取締役に就任。







(有)大和産業
「トキメキ」生むものづくりを


ナットまですべて木製のガチャガチャマシーンに、大手酒造会社のテレビCMに採用された端正なハイテーブル、ビー玉遊びの発展系とは思えないほどデザイン性の高いポーカーテーブル―。どれもワクワクするような遊び心がいっぱいだ。(有)大和産業専務取締役の大城琢麻さんは、そんな「トキメキ」を生むものづくりにこだわっている。

豊見城市で住宅・店舗の内装工事から家具、什器づくりまでを手がけ36年。本土の大手企業と肩を並べて勝負できるデザイン力に加え、町工場ならではの技術力と小回りの良さが強み。「例えば什器一つとっても、そこに並べる商品の売り方まで考慮してデザインを提案する」ため、商品の開発段階から関わる案件が増えた。大事にしているのは「求められている事+α」。図面だけでは表現できないクライアントの価値観や感性をくみ取り、形にする。大手小売店からデザイン会社、企業までの受注に対応。自社商品の受注は「県内からも多数あるが、9割は東京から」。「他社にはない物がここにある」と工場まで足を運ぶクライアントも多い。

人と社会に「優しい会社」

一方で、「人と社会に優しい会社になりたい」とも。「リストラや引きこもり、孤独死など悲惨な事件が多い時代に、うちができるのは木を使って人の心を癒やすこと」。その思いを形にしたのが、冒頭の自社商品の数々だ。ガチャガチャやポーカーテーブルは、昨年10月の産業まつりに出品。童心に帰り夢中になる中高年男性からビー玉遊びを知らない子どもたちまで、笑顔が広がった。

新年は自社商品の開発に力を注ぎ、県外の販路を広げるのが目標。「これまでは裏方だったが、自社の『御粧(おめか)し工場』ブランドを打ち出すことで、他社にないものづくりを確立したい。課題の量産体制は、協力工場を募って分業するのも一案。現場でがんばってくれている職人のモチベーションを高め、県内外の木工業界も元気にできればうれしい」と意欲を燃やす。



(有)大和産業
大城琢麻 専務取締役

おおしろ・たくま
東京でメーカー勤務後、木工所㈲大和産業に入社。県内外の企業と組み商品価値や販売力向上の案件に携わる。心の琴線に触れる商品を造るべく2014年から自社ブランド「御粧し工場」を展開中。







(株)チェッカーサポート沖縄営業所
教育・マネジメント含め運営代行


全国でレジ業務を代行する(株)チェッカーサポート。沖縄営業所は、さらに店舗運営の代行まで行っているのが特徴だ。所長の廣中辰哉さんは「人材派遣業は多いが、人材募集から採用・教育・店作りまでを一手に請け負っているところは他にない。代行内容も、商品発注から補充、店内レイアウト、販売スタッフの手配・育成、倉庫業務まで、要望に応じてカスタマイズしますし、業種も問いません」と説明する。

特に好評なのが、スタッフの教育やマネジメント能力の高さだ。「人材不足や離職率の高さが叫ばれる中、10代、20代の若者を採用し、企業に必要な人材に育て上げ、働き続けてもらうには、彼らの求める価値観を理解し同じ方向を向いて教育する視点が欠かせない」。例えば同社では、スタッフのモチベーション維持の一環として接客調査結果に基づき給与がプラスされる評価変動給を採用。定期的な面談を欠かさず、悩みや希望に直接耳を傾ける姿勢が、スタッフからの信頼につながっている。

接客基準もカスタマイズ

店舗運営の代行は業種を問わないため「当然、求められる接客基準も違う」。会釈は15度、来店者はお客さまとお呼びするといったステレオタイプにとどまらず、業種によっては親しみやすい雰囲気作りが求められるため「身だしなみの基準や接客用語も、現場の接客基準を軸に一緒に作り上げていきます」。その柔軟性と提案力、機動力の高さから、クライアントは飲食店、土産物店、100円ショップまで多岐にわたる。

今後は、求職者自身が自分の時給を打ち出し企業側がオークション形式で採用する、新たなマッチング事業を形にしたいとも。「求職者の中には、自分に自信が持てず就職できていない若者も多い。人材教育・マネジメントのプロである当社が彼らの強み・付加価値を見いだし、背中を押すきっかけづくりを」と構想を膨らませる。「新年も当社のミッションである『笑顔で日本を元気に』を沖縄から実践します」と意気込む。



(株)チェッカーサポート沖縄営業所
廣中 辰哉 所長

ひろなか・たつや
北海道出身。コンサドーレ札幌のJリーグユースで小2からプレー。22歳で(株)チェッカーサポートに入社。沖縄営業所立ち上げに関わり、昨年から現職。







琉球黒糖(株)
他にない黒糖菓子を多くの人に


黒糖を使った加工品を手掛ける「琉球黒糖㈱」は、チョコと黒糖の新食感が楽しめる「チョコっとう。」シリーズをはじめ、上品な甘さで高級感漂う「黒のショコラ」シリーズ、粉末状黒糖シリーズなど、40種類以上の品を展開している。「他にない黒糖のお菓子を発信したい」と商品企画部長の又吉祐子さん。さらに「黒糖は昔ながらの味ももちろん大事。その味も残しつつアレンジすることで、世代関係なく食べてもらいたい」と話す。

年間に3~5品の新商品を手掛けており、そのアイデアは、県外やアジア圏を中心とする海外で出品したり、市場をみたりする際、バイヤーや顧客のニーズを聞きヒントにしている。

「今求められているのは質が良くかつ手ごろなもの。黒糖と他の素材を組み合わせる際、その配分によりコストが左右されるので、配分とコストとのバランスを考えることに気を配ります」。商品づくりで大切にしていることが、客観的に見て判断すること。自分が食べたいか、食べやすい大きさか、持ち運びを想定してバッグに入れやすいサイズかなどを判断材料にしている。

依頼が商品生むヒントに

会社の方針として掲げるのが、「商品づくりの依頼は進んで受けること」。「当地の商材を送るので、それを原料に黒糖菓子を作ってほしい」といった要望にも応えている。「時には、素材と黒糖の相性がうまくいかず、失敗もありますが、要望を形にする過程で自社の商品づくりのヒントになることも多いんです」。そんな周りの声にも耳を傾け、要望や期待に応えたいという強い思いが信頼につながっている。黒糖加工を手掛けことしで創業26年。時代のニーズを読み取り、黒糖の新たな可能性を広げている。

「沖縄の基幹産業でもある黒糖を一人でも多くの人に食べてほしい。そのために今後も創作して食べやすく改良するなど、魅力ある商品づくりに挑戦していきたい」と意気込む。2020年2月には「チョコっとう。」シリーズの新商品・ミックスベリー味も登場予定だ。



琉球黒糖(株)
又吉祐子 商品企画部長

またよし・ゆうこ
1999年、入社。製造部門で7年間、黒糖作りに携わる。事務を兼務しながら営業部門へ異動。その後は国内外の商談会に参加し、創作黒糖を宣伝しながら商品開発を担当。







(株)上咲組
求められるモノづくり企業を目指して


住宅や賃貸マンションなどの設計・施工・不動産管理までを一貫して行う(株)上咲組。同社代表取締役社長の上間整さんは、県外の大手ゼネコンでの経験を生かして県内外で大型商業施設やリゾートホテルの建設に現場監督として携わった後、同社を設立。「自然災害に強い鉄筋コンクリート造の建物を軸に提案し、『笑顔咲く未来づくり』を念頭にお客さまの満足を第一に考えている」と話す。

依頼主に安心してほしいという思いで、ホームページでは建設現場の様子を公開。「業務の見える化」に注力している。

2017年にはリゾートホテル事業を開始。「ザ・ペリドットスマートホテルタンチャワード」を建設して運営しており、昨年8月には谷茶ビーチの目の前に「ザ・ペリドットスマートホテルタンチャワードビーチサイドヴィラ」をオープン。恩納村に全26室を展開中だ。「自分たちが作った建物に触れ、体感することが人を成長させる」と考え、「社員や協力業者、お客さまに感謝を込めて宿泊優待券を配布している」と笑顔を見せる。

アイデア詰めたマンション

現在は主力事業の一つである「邸宅マンションシリーズ」が人気で、那覇市首里で3棟目となる「末吉新御殿邸宅」を販売中。今までのノウハウを生かし、3階建ての低層で広々とした設計や、住みやすいスマートなデザインが特徴。那覇の街並みが見える眺望の良さと利便性が大きなポイントだという。自身の経験から「『本来のエコ』をテーマに、住宅に断熱を施したり、風通しを良くする工夫を凝らすなど、あったらいいなと思うアイデアを詰め込んでいます」とにっこり。

ハイスペック賃貸マンション事業では市場調査の実施や物件内容を提案するほか、管理業務も。「建てたら終わりではなく、管理まで行う」と力を込める。

「今後は建設業に加えて、運営するザ・ペリドットホテルズ、邸宅マンションシリーズのブランディングを磨き、多くの人から求められる総合建設業及び観光立県を追求してグループ一丸となって頑張ります」と抱負を語った。



(株)上咲組
上間 整 代表取締役社長

うえま・ひとし
那覇市首里出身。沖縄工業高校建築科卒業後、関西の大手ゼネコンに就職。10年務めた後に沖縄に戻り、リゾートホテルなどの建設に携わる。2007年に(株)上咲組を設立。今年設立13年目を迎える。







海の旅亭おきなわ名嘉真荘
「また会いたい」女将のいる宿


沖縄初の本格的な和の旅亭として、恩納村名嘉真に開業してから3年。国内外から多くの高い評価を受けている「海の旅亭おきなわ 名嘉真荘」。

食事処と25部屋ある全客室から、本部半島や伊江島を望む大海原と亜熱帯植物が繁茂する豊かな自然の眺望が広がる。沖縄と北海道の厳選食材を使った懐石料理、美しいしつらえと開放的な空間が豊潤なくつろぎの時間へと誘う。

この宿の魅力は、それだけではない。人々に「また来たい」と言わせているのが、女将を務める富島美樹さんの細やかで心和むおもてなしにある。海外から体格の良い3人が宿泊した際は、頼まれもしないのに広い部屋へ無料でアップグレードしたり、子どもの体調を気遣う親子連れには、チェックアウト後だったが客室の浴室を使わせ、食事の用意もした。発熱した子のため夜中から薬局を探す母親には解熱鎮痛剤を提供したこともある。「ルールや常識より、喜んでもらいたい、やってあげたいという気持ちが強い。放っておけない性分」と笑う。

思いつなぎ次期女将育成

結婚後、17年間勤めた歯科衛生士の仕事を辞め、夫の営む会社で延べ1000人以上の社員教育に携わった。自身の経験から「どんな仕事も、人と人とのつながり。いかにその人のことを考え、想像して、動けるかが大事」と言い切る。そんな富島さんのもとに感謝の手紙がよく届く。「また名嘉真荘に行きたい」という言葉は最高の喜びとなり力となる。「今度いつ会えるかなって本気で楽しみにしているんです。家族のように思える人が世界中にいるってすてきですよね。女将の仕事の醍醐味です」と満面の笑みを見せる。

現在、同社グループでは「若女将募集プロジェクト」の参加者を募集中。問い合わせは富島さんまで。「女将の仕事の魅力を伝え、人の縁もつなげ広げていきたい。人が好きで、人のためにやることが楽しいと思えれば大丈夫。気軽にチャレンジして」と呼び掛けた。



海の旅亭おきなわ名嘉真荘
富島美樹 副社長兼女将

とみしま・みき
1965年、東京都出身。東京で歯科衛生士として17年勤務。37歳から北海道にある夫の会社で社員教育を担当。2016年、恩納村に開業した「海の旅亭 おきなわ 名嘉真荘」の副社長兼女将に就任。



 

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1692号 2020年1月2日紙面から掲載」

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