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2019年9月19日更新

[続・働き方ラボ]来年から同一労働同一賃金

文・比嘉華奈江[5]
私が就職した1998年は就職氷河期と言われていて、今とは真逆の買い手市場だった。私も3年間は、契約社員という形態で入社した。当時はそれが当たり前だった。それでも会社に入社できたことがありがたかったし、希望する職種に就けたことは、一つの成功体験となった。

正規・非正規の格差を解消

契約社員と正社員の業務内容に何か決定的な違いがあったかというと、社内では明確に規定されていたのかもしれないが、感覚的にはなかったと思う。違ったのは、賃金体系、賃金と福利厚生などの待遇・処遇だ。
4年目、無事に正社員として登用されホッとしたのを今でも覚えている。「ああ、これで自分がきちんと会社の期待に対して役割を果たしていけば、何らかの都合で退職を促されることはなく、安心して働き続けられるんだな」と思った。正社員登用のお祝いに、自分へ初めて腕時計を買った。



同一労働同一賃金がスタートすると、正規雇用と非正規雇用の不合理な待遇差(基本給や食事手当、通勤手当、賞与の有無など)が禁止となる


5割の女性が出産で退職

働き方改革の一環で、2020年4月(中小企業は2021年4月)から「同一労働同一賃金」がスタートする。これは、同じ職場で同じ仕事をする正規雇用者と非正規雇用者との賃金や待遇格差をなくそうというものだ。

今、どの職場も人手不足に悩んでいる。沖縄でも総人口は2025年までは増えるがその後は減っていく。15歳以上から65歳未満までの働き手=生産年齢人口は、すでに2012年ごろから沖縄でも減り始めている。

人手不足は、人口減少によるものだ。そんな中、日本では出産を機に5割もの女性が仕事を辞めている現実がある。その女性たちは大抵、育児が落ち着いたころに非正規社員として再就職する。さらに、介護と仕事の両立によって仕事を継続し続けられない人も増えている。もはや、誰もが時間的な制約を持っている今、時間制約がある人は非正規雇用で、時間制約がない人が正社員、という働き方では国としても組織としても立ちいかない。

誰もが、時間制約を持っていても働き続けられ、そして待遇面も適正に! というのが、この同一労働同一賃金なのだ。

 
企業は仕事の整理を

これまでは単に、労働時間の制約の有無だけで正規・非正規と分け、それによって待遇賃金や福利厚生にも違いがあったが、これからは不合理な理由で違いを生み出してはいけない。もしも、まったく同じ仕事内容で責任の重さも同じで、労働時間だけに違いがある場合、同じ賃金にしていかねばならなくなる。

つまり、仕事内容と待遇に整合性を取っていかねばならなくなるので、企業は今の段階から仕事の整理をしていく必要がある。もしそこに賃金の差があるとするならば、それはなぜか? 理由をしっかり説明する必要がある。また、個々人も、求められる仕事に対してどう成果を出していくか? 責任が今まで以上に求められることもあるだろう。

仕事と役割の整理は、一見大変な作業に思えるかもしれないが、ぜひ、この法改正をチャンスと捉えてみてはどうだろうか。

しっかりと仕事の整理をし、業務内容や職務内容を明確にする事は、一人一人の仕事のスキルアップや未来への意欲につながる。自分は時間制約があるから適正に評価されないと、働く意欲そのものを落としている人がどれだけ日本にいるだろうか。心理的安全性は、生産性へも影響するという研究結果もある。

生産性を上げるための仕事の整理だと前向きに捉え、ぜひ全員で賃金を上げられる組織体質、沖縄の底上げをしていけるといいのではないか。



ひが・かなえ
(株)Life is Love代表。日本教育推進財団認定コミュニケーション・トレーナー。2児の母。客室乗務員を14年務め2012年起業。経営戦略や働き方改革・チームビルディングなどの組織活性から人事評価制度や賃金制度構築までコンサルティング。

http://www.lifeis-love.com/

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『週刊ほ〜むぷらざ』続・働き方ラボ[5]
第1677号 2019年9月19日掲載

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