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2019年6月13日更新
ハブに遭遇した際、どうすれば?|距離を保ち安全確保 緊急時は公的機関へ
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暑くなる今の時期はハブの行動が活発になり、年間を通して遭遇しやすいという。実際にハブに遭遇した場合、どう対処すればいいのか。沖縄県衛生環境研究所の寺田考紀さん(50)に話を聞いた。
Q.ハブに遭遇した際、どうすれば?
A.距離を保ち安全確保 緊急時は公的機関へ
種類や特徴知り見分けよう
毎年、ハブにかまれる事故が増える5・6月は咬症注意報が発令される。寺田さんは「暖かくなるとハブの行動が活発になる。ハブにかまれる事故は農作業中や屋敷内の庭、玄関などでが多い。昨年の被害件数は初めて50件を下回った。減ってはいるが注意は必要」と説明する。
県内にいるヘビは24種類(海ヘビを除く)といわれ、特に危険な毒ヘビは4種類。「林や緑地に生息しているのが普通だが、8割以上がネズミなどを食べるので、そういう動物が人の生活圏に生息していることを考えると、身近にハブのエサがあることに。そのため、住宅の庭先などで遭遇すると考えられます」と寺田さん。
ハブは、山や野原、畑、公園など、草や木のある所ならどこにでもいる可能性がある。夜行性なので、昼間は開けた所に出てくることは少ないが、草むらや木の上、林の中など、日が当たらない所に潜む傾向があるので気をつけたい。
ヘビの種類や特徴を知り、見分けることも大切。ハブは毒を持ち危険なので駆除したいところですが、アカマタなど無毒で危害を与えることが少ないヘビは、生態系のことも考えると簡単には駆除しない方がいいとも。
人里離れたところでハブと遭遇した場合は、自分の身を考えてその場を立ち去ればいいが、住宅地とか人の近くにいる場合が問題という。「まずは、一定の距離(1.5メートル以上で攻撃範囲外)を置き安全を確保すること。自分で駆除したいという場合、一般の方では生け捕りは危険なので、棒でハブの急所である首の部分をたたいて駆除するか、ホームセンターなどで販売されているハブ用スプレーをかけるなどの方法で対応するといい」とアドバイス。
「放っておいたら誰かがかまれるかもしれないという緊急の場合は、警察や市町村の担当窓口に連絡を。万が一、逃がして見失った場合でも、ワナを設置するなど対応してもらえる」と話した。また、万が一かまれた場合や遭遇しないための対策なども知っておきたい。(安里則哉)
寺田考紀さん/沖縄県衛生環境研究所 衛生生物班(ハブ担当)主任研究員
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編集/安里則哉
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第1663号 2019年6月13日掲載
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日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。