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2014年11月6日更新

[彩職賢美]いっさいがっ祭主催 松田エレナさん|子ども虐待防ぎ みんな笑顔に

11月は「子ども虐待防止推進月間」。虐待防止を呼びかけるオレンジリボン運動を多くの人に知ってほしいと、松田エレナさんが「家族の絆」をテーマにイベント「いっさいがっ祭」を立ち上げて3年。「虐待は未然に防ぐことが大切。そのために虐待問題に関心を持ってもらい、ネットワークを作ることによって虐待ゼロの世の中にしたい」と力を込めた。

松田エレナさん|関心持つことで虐待ゼロへ|彩職賢美
 

関心持つことで虐待ゼロへ

いっさいがっ祭主催
イベントでオレンジリボン活動

松田エレナさん


松田さんがオレンジリボン運動を知ったのは3年前。ネットを見ていると飛び込んできた「子ども虐待防止」の文字だった。全国で年間50人以上の子どもが虐待で死亡。県内でも虐待相談や通報は増加傾向にあることを知り、「自分にできることは何かを考えた」という。そこで、4人の子育てをしながら、主催者として開催しているハンドメードイベントの活用を思いついた。

「母親でもあるし、夫が『どうせ開くんだったら社会活動でもしたら』と勧めていたこともあって、この運動を広めたいと思った」。2011年のイベントから「子ども虐待防止オレンジリボン運動」のタイトルを入れ、県内で唯一の支援団体として活動を続ける。この運動は松田さんにとって、オレンジリボン普及推進のほかに、「虐待」が他人事だとは思えない気持ちが強かったという。

「以前、お付き合いしていた人からDV(ドメスティックバイオレンス)を受け、逃げるように本土へと行った」と松田さん。そこで偶然、知り合った虐待児の言葉は今でも心に刻み込まれている。「体中、アザだらけ。それなのに『自分が悪い子だから』と話す。それは、私がDVを受けていた時のように自分を責めている姿だった」。さらに「私も子育てで悩み、イライラして感情的になったり、しつけと思って叩いたり」と親としての自分の行動もあったからこそ、この運動に力を入れたのだった。



今回、コラボするライフイズビューティフルの佐次田篤志さん、イベントに協力する金城敦史さんと打ち合わせする松田さん(写真右から)=編集部撮影


イベントのスタート当初は「オレンジリボンって何?」という反応が大半。協賛依頼に出かけた企業や行政にも認知度は低かったようだが、3年間で15回のイベントを通じて認知度も高まり、来場者は平均2000人。時には実際に虐待をしていたという母親からの相談も。「電話の向こうで反省しながら泣いている母親の告白を聞いてあげると、気持ちも落ち着いたようだった」。
気が付くと松田さん自身の子育てにも変化が。「冷静さを保とうとする意識が高まった。感情だけで怒ることも少なくなり、頑張り過ぎない子育ても大事で、今のこの瞬間を大切にしたいという思いが強くなった」と穏やかな表情を見せる。
次回のいっさいがっ祭は16回目。障がい児の放課後等デイサービス事業などをしている「ライフイズビューティフル」との初のコラボイベントとなる。「子ども虐待も障がい児福祉も児童福祉というカテゴリーは一緒。触れ合うことで理解が深まり、さまざまな問題解決の一歩になる」と話す。
そして、将来の夢は「児童養護施設で、そこにいる子どもたちのためだけにイベントを開くこと。ワークショップやステージで思いっきり楽しんでほしい」と松田さん。「自分も苦しいことを乗り越えたからこそ今がある。誰もが笑顔で暮らせる社会にしたい」。優しい笑顔の中に、強い信念を持ったまなざしが輝いていた。

 

松田さんハッピーの種

Q.子育ての方針は?
のびのびと育ってくれるといいなって思います。基本的に家族と一緒にいる時間を大切にしているので、お金をかけない遊び方を子どもには教えていますね。勉強は教えられないんですけれど(笑)。

Q.イベント運営で楽しいことは?
毎回、場所と内容を変え、来場者や出店者が楽しんでいる姿を見ること。出店者を募り、プログラムの企画、出演依頼、協賛企業探しなど、一から考えて頑張っていることが自分のプライドにもなっています。実際、疲れるけれど、終わってしまうと寂しい。だからすぐに次の企画を考えています。

 

第16回いっさいがっ祭×LIFE IS BEAUTIFUL FESTA

11月22日(土)10時~16時
石川屋内運動場(うるま市石川庁舎裏)
※入場無料。60店舗以上が出店し、ステージパフォーマンスも盛りだくさん。開催日の「いい夫婦の日」にちなみ先着30組の仲良し夫婦にビールのプレゼント(11時~)も。詳細はいっさいがっ祭公式ブログで。
http://onna2010events.ti-da.net/
070-5816-3003


いっさいがっ祭 松田エレナさん|彩職賢美
PROFILE
松田エレナ(まつだ・えれな)1976年宜野湾市出身。県内の高校卒業後、本土で就職。2年後に帰沖し、専門学校に通う。2003年に結婚。犬のブリーダーをしている自営業の夫を手伝い、パート勤務のかたわら、「いっさいがっ祭」のほか、ハンドメードのイベントも開催している。小学生から保育園までの1男3女の母。



今までの彩職賢美 一覧


撮影/比嘉秀明・編集/高江洲千里
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1145>
第1426号 2014年11月6日掲載

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