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2016年12月29日更新

両立しやすく 制度が変わる|休み方、時短 働き方広がる

ハッピーに働こう!|2017年1月1日から、改正育児・介護休業法が施行され、介護や育児をしながら働きやすい制度に変わる。制度の内容、県内の現状は? 専門家や企業の声から、新しい働き方を探る。

ハッピーに働こう!

育児・介護休業法改正

休み方、時短 働き方広がる

特定社会保険労務士の青山喜佐子さんは「以前は専業主婦が介護を担っていたが、共働きが主流に。今後、性別や年齢を問わず、働きながら介護をする人が増える。いかに仕事をしながら乗り越えていくか」と話す。

介護、育休は権利

「育児・介護休業法」改正の目的の一つが、介護離職の防止。介護休業93日間の分割取得、給付金の引き上げのほか、労働時間の短縮などが決まり、介護休業が手厚くなった(下記参照)。
現在も介護休業は認められているが、育休ほど一般的ではない。「育児、介護休業の取得は労働者の権利で、会社の義務です。まずは自分の会社の就業規則を確認してください。就業規則に載っていない場合や規則がない場合は、会社にどうなっているのか確認を」。
その上で、「法律や就業規則は、労働条件の最低ライン」という。「会社が想定できる範囲は限られているが、状況は人によって違う。規則にないからといってすぐに辞めるのではなく、会社に相談してみるのも手。前例ができると、後輩のためにもなる」。
青山さんは「社会は変わり制度も整いつつあるが、人の意識が変化しきれていない」と指摘。在宅ワーク、時短勤務といった柔軟な働き方を勧める。「県外では、取り組みが始まっている。働く環境を整えることは、人材の流出を防ぐことにつながる。経営者も制度導入の準備をしているが、社員も会社任せにせず、働き方を提案してもいいのでは」。

周囲に頼って

自身も子育て、介護をしながら銀行の支店長を務めた青山さん。「行政や制度、周囲の人の協力、すべて活用しないと女性は働き続けられない。周囲とつながり、『今こんな状況』と伝えて頼って」とエールを送る。自身の経験から「職場でのおしゃべりがストレス発散になり、情報も集まった。働き続けることで責任のある立場となり、視点や幅が広がった」と振り返る。
社会の変化が激しい今、将来に不安を抱く人も多い。「働き続けるには、専門性を持ちネットワークを広げること。ただし、時代の変化はコントロールできないので、その時はその時と割り切ることも必要だと思う」とアドバイスした。

  介護休業の分割取得が可能に
これまで
1回に限り93日まで
改正
通算93日まで3回を上限に分割取得できる

  介護休暇取得が半日単位に
これまで
1日単位 ※要介護者1人の場合1年に5日、2人以上10日
改正
半日単位に

  労働時間の短縮が可能に
これまで
所定労働時間の短縮措置が、介護休業と合計93日以内で取得可能
※所定労働時間の短縮措置とは、①時短②フレックスタイム③始業・終業時刻の繰り上げ、繰り下げ④介護サービス費用の助成などのいずれか
改正
介護休業とは別に、利用開始から3年の間で2回以上利用できる

  介護終了まで残業免除が可能に
これまで
なし
改正
介護終了まで、介護のための残業の免除が利用できる

  介護給付金の引き上げ
これまで
介護休業給付金は休業開始前の賃金の40%
改正
67%

  子の看護休暇取得が半日単位に
これまで
1日単位
※子ども1人の場合1年に5日、2人以上10日
改正
半日単位に

  非正規の育休が取りやすく
これまで
①1年以上継続雇用
②子が1歳以降も契約の見込みがある
③子が2歳までの間に雇用契約が更新されないことが明らかでないこと
改正
①そのまま
②廃止
③2歳から1歳6カ月に

  育休対象の子が拡大
これまで
法律上の親子の実子、養子
改正
特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子も対象に

 マタハラ、パタハラ防止が義務化
これまで
妊娠・出産・育児休業・介護休業を理由とする不利益の扱いは禁止
改正
マタハラ、パタハラ
※の防止措置を義務付け。派遣労働者の派遣先にも適用




「経営者も従業員もアイデアを出し合って柔軟な働き方に」

特定社会保険労務士
青山喜佐子(あおやま・きさこ)
人材育成コンサルタント社会保険労務士事務所オフィスあるふぁ代表。産業カウンセラー


出展:厚生労働省リーフレット
※妊娠・出産・育児休業・介護休業を理由とする嫌がらせなど​



<両立しやすく 制度が変わる>
・休み方、時短 働き方広がる
・残業減って売上げアップ
・働き方は「量から質」へ
<わたしの働き方、自分らしく多彩に>
・那覇バス(株) 山城綾子さん
・トランスコスモス株式会社 池村佳枝さん

 


『週刊ほーむぷらざ』ハッピーに働こう!
第1537号 2016年12月29日掲載

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この記事のキュレーター

スタッフ
栄野川里奈子

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編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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