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2016年8月25日更新

一生コミュニケーション【働き方ラボ】

ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー vol.5。
自身の体験を通して、楽しく柔軟な働き方を考えます。

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「コミュニケーションは生きることそのもの」だと思っている。人が生まれてから死ぬまで、一生を通して「そばに存在するもの」。オギャアと生まれたその時から、人は数え切れないほど多くのコミュニケーションに包まれて成長していく。喜怒哀楽やほほ笑み。思いが通じた時のうれしさ。分かり合えない時の歯がゆさ。

研修では、コミュニケーションは意思の疎通であるという共通言語で進めていく。1対1であれ、1対多であれ、自分と相手が双方向に通い合っている時が、コミュニケーションがうまくいっている時だ。

伝える場合には、相手は自分が言った事を理解し、行動しているだろうか? と、行動までを見届けること。受け取る時には、「相手が意図していることは、これで良いのかな?」と確認しながら行動すること。「言いましたよね?」「え? 聞いていません」というやりとりが職場や家庭、お客さまとの間でも、実によく起こる。「言った=伝わった」ではない、と肝に銘じることが必要だろう。

 

一般社団法人日本経済団体連合 新卒採用に関するアンケート調査より

 

なぜ伝わらないのか

なぜ、言ったことがそのまま伝わらないのか?
それは、人それぞれのそれまでの経験によって言葉の解釈が異なるからだ。以前、電話のやり取りで調べものをリクエストした。電話口の相手は「調べて、後ほどかけ直します」と言った。1週間たっても連絡がなく、電話をすると、「ちょうど、お電話しようと思っていました」と言った。私は、勝手に当日中に返事がもらえると思って、かなりやきもきしていたのだ。

意思の疎通を目指すならば、私は「いつ頃お返事が頂けますか?」と確認し、自分が電話を受けていたら「1週間ほどお時間いただきますが、よろしいですか?」と一言加えると良かったかもしれない。「後ほど」という言葉の解釈は、人によっても、その時々の状況でも違うことがあるのだ。サービスを提供する側であれば、お客さまに確認される前に一言付け加えられれば、安心感と信頼感を感じてもらえるだろう。

コミュニケーションがうまくいっている職場は、職員のモチベーションが高い。それぞれが仕事を楽しみ、ありがとうにあふれ、成果を出している。なぜか? それは、「双方向のコミュニケーション」が思いやりを生み出し、風土を作り上げているからではないだろうか。

コミュニケーションに正誤はない。だからこそ一生をかけて学びたいと思う。
 


[執筆]
比嘉華奈江(ひが・かなえ)
客室乗務員を経て、2012年に(株)Life is Loveを設立。(株)ワーク・ライフバランス加盟コンサルタント。

(株)Life is Love
http://www.lifeislove-okinawa.com/

funokinawa|ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー


『週刊ほーむぷらざ』
第1519号 2016年8月25日掲載

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この記事のキュレーター

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比嘉華奈江

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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。

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