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2016年7月28日更新

「ライフ」が多様性を生む【働き方ラボ】

ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー vol.4。
自身の体験を通して、楽しく柔軟な働き方を考えます。

「ライフ」が多様性を生む

ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセーvol.4

「ダイバーシティ(多様性)」という言葉をご存じだろうか?

一般的には、国籍や性別、年代など外面的なことを示すことが多いが、“価値観”という内面的なものも含まれる。ワーク・ライフバランスの推進においては、「多様性を活かす組織運営」という視点が大変重要だ。

価値観の多様性を生み出すには、「ライフ」が大きなポイントになる。個々人が「ライフ」でさまざまな経験をし、持ち寄ることで、リアルなニーズに応えていける組織へと発展し続けるのだ。育児や介護等のライフイベントを通しての経験ももちろん、自己研鑽や旅行、体力作りの時間、会社以外の人との出会いも新しい価値観を得るきっかけになるのではないだろうか。
人生に「遅い」はない

自身を振り返ってみると、20代のライフでの経験が価値観のベースを作った。興味を持った事はとにかくトライ。中でも、友人3人1組で10年間出場した石垣島ファミリートライアスロン大会の経験が、忘れられない。当時客室乗務員として働いていた私は、大会3日後の乗務がたまたま石垣島⇒那覇⇒羽田だった。大会帰りのお客さまが多い中、ギプスをしている60代の女性がいらした。ご夫婦共にスイム・バイク・ランをお一人で競技されたとの事。女性は競技中にバイクで転倒し、骨折してしまったという。

まずはそのパワーにとても驚き、完走できなかった悔しさを自分の事のように感じた。なぜなら、私も過去に一度、途中リタイアした経験があったからだ。

お客さまと、“翌年のトライアスロンでの再会”を空の上で約束し、一年後、石垣島の地で再会を果たした。それから毎年、いろいろなお話を聞かせていただいた。全く泳げなかったのに、55歳で初めてプールで水に顔をつけた事。夫婦で練習を重ね、今では全国各地の大会に出場している事。ご夫婦の生きざまから「人生に“遅い”はない」という事を学んだ。まさに人生の師との出会いで、私の結婚式にまで駆けつけてくださった。

多様性を生み出す組織運営をするには、個々人がさまざまなライフを過ごすための働き方のマネジメントと、多様な価値観を受け入れ・活かし・新しいもの(商品やサービス)を生み出すためのコミュニケーションが必要だ。その二つがあれば、アイデア豊富で生産性の高い、お客さまに選ばれる組織が作られていく。

ワーク・ライフバランス推進は、「ライフで何を経験し、学ぶか」が成功の明暗を分けるのだ。


上記写真/10年間、友人と石垣島ファミリートライアスロン大会に出場し続けた(右から2人目が筆者)​



[執筆]
比嘉華奈江(ひが・かなえ)
客室乗務員を経て、2012年に(株)Life is Loveを設立。(株)ワーク・ライフバランス加盟コンサルタント。

(株)Life is Love
http://www.lifeislove-okinawa.com/


funokinawa|ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー
『週刊ほーむぷらざ』
第1515号 2016年7月28日掲載

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比嘉華奈江

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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。

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