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2024年2月1日更新

3姉妹でそば屋を切り盛り|「そば処 きくや」の皆さん(那覇市)[人生ブラボー!⑥]

仕事の一線を退いた後も、年を重ねても、人生を生き生きと送る人たちを紹介します。今回は、那覇市で「そば処 きくや」を切り盛りする3姉妹の皆さん。「姉妹で働くことが心身の元気の源」と弾む声で話します。


「そば処 きくや」の皆さん (那覇市)
「そば処 きくや」を切り盛りする3姉妹。次女の照屋和子さん(中央)と大城幸子さん(左)は双子の姉妹で開店当初から一緒に働く。3女の赤嶺米子さんは東京で勤めていたが、定年退職後、帰沖して店を手伝うようになった。「店が私たちの元気の源」と話す=那覇市


 店での「出会い」が喜び 

那覇市小禄の静かな住宅街にある、「そば処 きくや」。店を切り盛りするのは、照屋和子さん(74)、大城幸子さん(74)、赤嶺米子さん(71)の3姉妹だ。

同店は和子さんの自宅の駐車場などをリフォームして2007年にオープンした。「子育てが終わり、働きたいと思ったけど、年齢のことが気になったので、仕事を探すよりも自分たちでやってみようって思ったんです」と和子さんがきっかけを話す。開店以来、双子の姉である幸子さんをはじめ、親戚の手を借りながら家族で営んできた。

「姉妹だからこそ、気兼ねなく何でも言い合えるし、楽しく働ける」と幸子さんはにっこり。三女の米子さんは「ただ家にいるだけだと、体も心も頭も弱っていくはず。時間通りに店の準備をして、働いてっていうのが元気の秘訣(ひけつ)」と話す。

姉妹は「それぞれ家庭があっても、この店があるから毎日のように姉妹で会って話せる。年をとってからはそれが一番の幸せよね」とうなずき合う。


スープは和子さんの次男で店主の哲さんが仕込み、ソーキなどの肉は和子さんら姉妹で作っている


思いやりの連鎖

明るい3人の人柄も同店の魅力。おいしいそばと、3姉妹に会いたくて県内外、海外からも足を運ぶ人がいる。

台湾出身で沖縄の語学学校に通うリン・グヮンフさん(31)も「きくや」に魅了された一人だ。当初は常連客の一人だったが、今は3姉妹のことを「おばあちゃん」と呼び、自主的に店の手伝いもしている。「店に行くたび、おばあちゃんたちがとても優しくしてくれるんです。その恩返しがしたかった」とリンさん。3姉妹も「気にしなくていいと言っても、『大丈夫、大丈夫』と返事しながら食器を片付け、テーブルの消毒をしてくれる。とても真面目で、よく気が利くのですごく助かっています。本当の孫みたいよ」と目を細める。

「おばあちゃんたちと出会えた縁に私は本当に感謝しています。おばあちゃんたちは、一人暮らしの私を気遣って手作り弁当を持たせてくれたり、家族のように面倒を見てくれたりする。私も本当のおばあちゃんだと思っています。沖縄にいる間は必ず、おばあちゃんの店で手伝いを続けたいと思っています」。リンさんの言葉をうれしそうに聞きながら、「本当に律義でいい子よねえ」と話す3姉妹。「この出会いもこの店があったからこそ。これからも体の続く限り、店を続けていきたい」。笑顔がキラキラと輝いた。


客から家族のような関係に

常連客だったが、3姉妹の優しさに恩返しがしたいと自主的に店を手伝うようになったという台湾出身のリンさん=左から2人目。そのお礼にと姉妹が食事を提供するようになり、自然と家族のような関係になった。リンさんも3姉妹との会話から「教科書にはない、生きた日本語での会話が学べてうれしい」と喜んでいる。

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取材/赤嶺初美(ライター)
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1904号 2024年2月1日紙面から掲載」

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