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2023年12月28日更新
[プロフェッショナルに聞く③]さくがわクリニック 院長の佐久川貴行さん|長引く痛みに新たな選択肢
ダイエットや健康、マネーなどの分野で活躍する県内7社の代表が登場。現在注力していることや自社の強みのほか、新年の抱負を語る。
「正常な血管の周囲にぼんやりと見えるのが『モヤモヤ血管』。発生しているかどうかは超音波で見ると分かります」と佐久川院長
-9月に開院満2年を迎えたとか。
はい。おかげさまで治療を行った患者さんは400人を超えました。
当院では五十肩、首・肩こり、腰痛、変形性膝関節症、ヘバーデン結節、スポーツ障害などさまざまな疾患に、運動器カテーテル治療を行っています。血管に入れた、直径約0・6ミリの細く柔らかなチューブ(カテーテル)から局所に直接投薬することで、痛みの原因となる異常な「モヤモヤ血管」を消すのが特徴です。
長引く痛みがある所には異常な血管が出来ていることが分かっていますが、年齢と共に自然治癒する力が衰え、慢性化。当院にも40~80代を中心に「さまざまな治療を受けたが改善しない」「痛みで夜も眠れない」「長期入院が必要な手術はしたくない」と悩む方が来院されます。
-診療で心掛けていることは?
まずは患者さんの話を聞くこと。長引く痛みになった経緯や、どこがどう痛むのかをしっかり確認します。その上で治療効果はどの程度望め、痛みはどのくらい改善できるのか、治療の進め方などを丁寧に説明。患者さんが十分理解し、納得してから治療を始めます。
安心して治療を受けていただくには、安全面への配慮やお声掛けも欠かせません。よく「採血時に血管が細いと言われる」と心配なさる方がいますが大丈夫。治療時は超音波で患者さんの血管を映し出し、カテーテルの入り具合などを確認。ご本人にもお話ししながら進めています。
局所麻酔で行うため体への負担が少なく、日帰りで治療が可能です。
-新年の目標は?
長引く痛みに悩む患者さんの、治療の選択肢を増やすこと。目の前の患者さんに向き合い、地道に治療を続けることで、一人でも多くの方にこの治療法を知ってほしいと思っています。アメリカでは既に保険適用されている画期的な新治療ですが、日本ではまだ認知度が低く現在は自費診療(10割負担)。ですが概(おおむ)ね3カ月ほどで痛みが軽減することから、口コミで患者さんは増えています。
働き世代や更年期世代を含め、長引く痛みの治療に多くの時間とお金を費やしている方は少なくない。一人でも多くの方にこの治療をお届けし、喜んでいただければ幸いです。
ホームページ
https://www.sakugawa-clinic.com/
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第1899号 2023年12月28日掲載