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2021年1月14日更新

[うちのこ自慢]新力Baby(しんりきベイビー)と平田ひとみさん

[うちのこ自慢 vol.22]
2021年、丑(うし)年がスタートした。沖縄で牛は、古くから家畜や闘牛などで親しまれてきた身近な存在。闘牛界で話題の新鋭「新力(しんりき)Baby(ベイビー)」とウシカラヤーと呼ばれる牛主の平田ひとみさん(29)はチャンピオンを目指し、まい進中だ。


「新春南部大闘牛大会」(主催・南部闘牛組合 後援・沖縄タイムス社)での2戦目勝利とゆかり賞受賞を喜ぶ新力Babyと平田ひとみさん=石川多目的ドーム(うるま市)
 

トップ目指しモ~進

新力Baby(6歳、オス)は体重900キロ。闘牛では中量級に入る。「子牛の頃、あまりのかわいさに一目ぼれした」と平田さん。誕生日に、和牛の繁殖農家である夫の力さんからプレゼントされ、以来、ベイビーと呼び愛情を掛け育ててきた。

父牛は中量級、重量級で活躍した名牛リムジン。その血筋もあってか、新力Babyは小さい頃から闘牛品評会で優等牛に選ばれるなど評判だった。昨年11月に闘牛デビュー。「普段はおとなしい性格だけど、俊敏でケンカしたら強い。練習も散歩も好きで言葉も理解できるし、賢い」。平田さんが誇らしげに語る。

1月3日、うるま市の石川多目的ドームで開催された「新春南部大闘牛大会」が、新力Babyの2戦目となった。対戦相手は8勝1敗のベテラン牛。「体重、体格、経験も全て格上の相手」と平田さんも緊張の色を隠せない。祈るように見守る中、新力Babyは果敢に攻め続け快勝。押しの強さや猛攻にスタンドの闘牛ファンから大きな拍手が湧いた。

試合後、仲間と勝利を喜び合った平田さん。「闘牛を始めて約7年。牛は愛情を掛けた分、試合で返してくれる。そこが大きな魅力。中量級のチャンピオンを目指して頑張りたい」と意気込む。「牛はとってもかわいい。私にとっては家族と一緒。女性やもっと多くの人に闘牛を観戦してもらい魅力を伝えたい」。闘牛文化発信に新力Babyと平田さんの存在が光る。


得意技&勝利の歓喜


新力Baby(右)はトガイーと呼ぶ形の角で、相手の角を掛けて首を曲げるカケが得意技。勢子(せこ・闘牛士)の「ヒーヤイ!」という掛け声を受け闘う


新春大会ではファンも驚く猛攻を見せ、6分21秒の試合を制した新力Baby。強い押しから横腹を攻める得意の速攻技で勝利し、平田さんも大喜び



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取材/赤嶺初美(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』うちのこ自慢<22>
第1745号 2021年1月14日掲載

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