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2020年11月19日更新

不妊治療のイマ⑤|どこまで治療をするか

文・大嶺美幸(不妊症看護認定看護師)
不妊治療には、さまざまな治療法があります。病院を受診する前に、2人の気持ちを確認した上で、医師と相談をして選択をしましょう。どこまで続けるか、休むか、やめるか。状況や心境の変化に合わせて、その都度選び、決めることが大切です。

2人で情報共有し納得して選ぶ

不妊治療を始める前に、妊娠を希望する理由や、どうしても子どもが欲しいのか、できれば欲しいのかといった妊娠を望む度合いなど、2人の気持ちを確認することが大切です。

その後、病院を受診すると、医師は初めに女性の年齢による妊娠率や流産率を考慮します。その上で、カップルの妊活期間、不妊の原因、どこまで治療を望むか(一般治療か、高度生殖医療か)を踏まえ、治療の見通しを組み立てて提案します。

医師の提案を受けた後、カップルは現状を理解し、自分たちの状況と照らし合わせて、医師と治療方針をすりあわせることが必要となります。 具体的なポイントは、以下の通りです。

① 医師に現状を確認する

医師に、ご自身やカップルの現状を確認します。具体的には、不妊の原因や年齢による妊娠・出産・流産率、医師の見通しを知り、カップルの希望などを整理します。年齢や不妊の原因によっては、医師から積極的な治療を勧められることもあります。

② 可能な治療を知る

検査データに基づく医師の考えや治療方針を知り、自分の理解が適切か、他の選択肢がないかを確認します。通っている病院で、話しやすいスタッフ(看護師など)に相談をしてもいいでしょう。

受診した医療機関によって、可能な検査や治療は異なります。そして、治療方針は主治医の考えが基になります。主治医や施設について気になることがあれば、セカンドオピニオン(違う医療機関の医師に意見を聞く)を検討する選択肢もあります。

③ どうしたいかを考える

医師からの提案とは別に、自分やパートナーの気持ち(どこまで治療をしたいか、仕事と両立できるか)を考えることが大切です。例えば体外受精の場合、連日の注射による身体的な負担のほか、通院による時間的な負担、経済的な負担がかかります。あらかじめ、それらを考慮しておきましょう。

パートナーと具体的な治療方針の情報を共有して考えを伝え合い、定期的(3〜4周期ごと)に見直しを行い、さまざまなことを想定して見通しを立てることが必要です。

④ 情報を取得する

インターネットにはさまざまな情報が飛び交っていますが、中には疑わしいものも。情報は、根拠のある情報先から手に入れましょう。お薦めは、「日本産科婦人科学会」や「生殖医学会」のホームページ。一般の方向けの内容も載っています。

⑤ その都度、無理のない選択を

不妊治療では、生殖可能な年齢が限定されて焦りや不安が生じることをはじめ、さまざまな負担がかかります。治療が長期になり心理的、費用的な負担が増すと、疲弊しやすくなります。そのような状況では、選択を医師などに委ねてしまうことがあります。医師から提案されても、緊急でなければ保留にしたり、決定後も変更は可能です。必要な際は、医療者に相談をしましょう。

迷った時や疲れた時には、治療を休むという選択肢もあります。パートナーと、その都度無理のない選択をしてください。

また、厚生労働省のデータによると、仕事と不妊治療の両立ができない方が34.7%、退職をした方が16%という現状があります。周囲の方には、当事者はさまざまなプレッシャーの中で治療に臨んでいることをご理解いただけたらと思います。


 ART妊娠率・生産率・流産率 2018 
ARTとは、体外受精や胚移植など高度生殖補助医療のこと。グラフは、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療1回あたりの割合。30歳と40歳を比較すると(赤点線)、加齢により妊娠率は約半分に下がり、流産率は約2倍に上昇している。

「日本産科婦人科学会 ARTデータブック2018」より




おおみね・みゆき。不妊症看護認定看護師。日本不妊カウンセリング学会不妊カウンセラー。友愛医療センター不妊外来に在勤。 

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1737号 2020年11月19日紙面から掲載」

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