旅行
2023年8月17日更新
ベトナム・タンホア|少数民族の暮らしを体験[やっぱり旅が好き!④]
2021年から県内で暮らすファム・ティー・トゥンさんの出身地はベトナム・タンホア。「少数民族が暮らす地域がある。その生活を体験して日本の生活との違いを楽しんでみては」と紹介する。
ベトナム・タンホア
少数民族の暮らしを体験
ムオン族の家庭料理は川魚などを使うことが多い(ファムさん提供)
-タンホアはどんなところ?
ベトナム中部の北側にあり首都ハノイと国内最大都市ホーチミンに次ぐ、人口3位の都市です。海に面している東側はマンションやビルがあって都会的。西側はラオスとの国境に近く、山が多い地域です。タンホアの中心地までは首都のハノイから車で5時間ほど。日本と同様、四季があります。
名産はお米、パイナップル、さとうきびなど。ドラゴンフルーツやゴーヤーも幼い頃からよく食べていたので、使う食材は沖縄に似ています。
電車がないので、観光の際はバスやタクシーが移動手段です。
「タンホア」の基本情報
国名:ベトナム社会主義共和国(ベトナム)
首都:ハノイ
言語:ベトナム語
通貨(レート):※1ドン=0.006円(2023年8月8日現在)
沖縄からのアクセス例:福岡空港や関西国際空港、羽田空港などからハノイに向かい、その後ハノイからバスやタクシーでタンホアを目指す。
-見どころは?
タンホアには28の民族が暮らしており、私は少数民族の中のムオン族の出身です。さまざまな文化が存在しているのがタンホアの魅力ですね。
そこで、まず行ってほしいのが、プールオン自然保護地区。少数民族のタイ族が住んでおり、タイ族の食事やお祭りなどの行事を体験することができます。つぼに入ったお酒を竹でできた長いストローで飲む「カン酒」などが代表的な文化です。また、高床式の住宅と、その周りに段々と広がる田んぼの景色は、まるで一枚の絵画のようでとても美しいです。稲の収穫時期には田んぼが金色になるので、その景色もいいですよ。
ベトナムとラオスの国境に位置しており、タンホアの中心地からは車で約2時間。日本の生活はもちろん、ベトナムで一番多いキン族とも違った文化を知ることができ、楽しい旅になると思います。少数民族が作った刺しゅうのバッグやポーチなどの小物も販売しているのでお土産にいかがでしょうか。
歴史好きならラムキン遺跡も楽しめるはずです。ベトナムの王朝の一つ、後黎朝(こうれいちょう)時代の宮殿の跡です。昔の建築様式を見られるほか、当時の王様のお墓などもあります。実は過去のベトナムの王様はタンホア出身の人が多いんですよ。
ムオン族の民族衣装。結婚式に参列する際などに着る(ファムさん提供)
タンホアの代表料理、ネムチュア
-どんな料理が楽しめる?
私たちムオン族などの少数民族の料理を食べてみてほしいです。国内で一番多いキン族とは違い、山岳地帯にある食材のタケノコや山菜、川魚などを使った料理が多いという特徴があります。
また、タンホアの料理といえば、ネムチュア。豚ミンチにコショウやニンニク、刻んだグアバの葉などを混ぜ、バナナの葉で棒状に包んで発酵させたものです。味はスパイシー。肉のうま味とコショウの刺激が口の中に広がります。チリソースにつけて食べるのがおすすめ。お肉なので日本に持ち込むことができないため、ぜひベトナムで味わってください。スーパーでも売っていますが、専門店のものが新鮮でおいしいですよ。
タンホアは海側と山側の地域で雰囲気が全く異なります。訪れた際にはその違いにも注目してみてくださいね。
紹介してくれた人
ファム・ティー・トゥンさん
1992年、ベトナム・タンホア出身。少数民族のムオン族。2011年に来日し、日本語学校で学ぶ。18年に大阪教育大学を卒業した後、人材紹介会社で勤務。現在は個人で日本語翻訳や通訳の業務を行う。21年から沖縄在住。
1992年、ベトナム・タンホア出身。少数民族のムオン族。2011年に来日し、日本語学校で学ぶ。18年に大阪教育大学を卒業した後、人材紹介会社で勤務。現在は個人で日本語翻訳や通訳の業務を行う。21年から沖縄在住。
聞き手・比嘉知可乃
『週刊ほ〜むぷらざ』やっぱり旅が好き!<4>
第1880号 2023年8月17日掲載
『週刊ほ〜むぷらざ』やっぱり旅が好き!<4>
第1880号 2023年8月17日掲載
この記事のキュレーター
- スタッフ
- 比嘉知可乃
これまでに書いた記事:126
新人プランナー(企画・編集)
1990年生まれ、うるま市出身。365日ダイエット中。
真面目な話からくだらない話まで、「読んだ人が誰かに話したくなる情報」
をお届けできるように頑張ります!