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2021年8月19日更新

[タイ深発見]地域で異なるタイの織物〈8〉

タイ国政府観光庁で働く冨松寛考(ひろのり)さんが、タイの観光地や食べ物、人々の暮らしぶりを連載で紹介。今回は、タイのテキスタイル(織物)の特徴や歴史について取り上げます。

地域で異なるタイの織物

タイの伝統文化の一つ、テキスタイル(織物)。その柄や染め方などは、地方で異なります。

南部で代表的なのはバティック(ろうけつ染め)。絵柄は果物や魚などかわいらしいものがあります。また、北部のシーサッチャナーライ地方の、綿花がよく採れる地域の村人たちは、代々織物を家業としてきました。綿の生地を泥に一晩つけてやわらかくし、その生地に果実のマンゴスチンの皮や、樹木などで染色するというパー・マッククローン(泥漬け織物)という技術は近年評判です。

北部山岳地帯の山間には、モン族、リス族、カレン族など少数民族が多く暮らしており、各民族の文化が反映された色彩や細かい刺繍に独特な風合いを感じることができる織物もあります。

光沢とハリがあるタイシルク。色鮮やかな物が多く、ネクタイやポーチ、ドレスなどにも使用される
光沢とハリがあるタイシルク。色鮮やかな物が多く、ネクタイやポーチ、ドレスなどにも使用される


● 光沢が特徴のタイシルク ●

タイを代表するテキスタイルが、東北部(イサーン地方)を中心に紡がれるマットミー(絹絣)。日本ではタイシルクと呼ばれています。独特の光沢と絹の強さが特徴。イサーン地方の蚕は太い糸を吐くため、ハリのある硬めの生地になり、ネクタイや小物、ドレスにしたときに美しい形を保ちやすいと言われています。

まずはネクタイやポーチなどの小物から楽しみ、そのとりこになった人はドレスやインテリアなどを探してみると良いでしょう。

タイシルクで有名なブランド「ジムトンプソン」は人名から付けられています。彼は、第二次世界大戦中に米軍の諜報機関に所属し、タイへ赴任。終戦後にタイシルクの魅力に気づき、私財をなげうって世界への売り込みに貢献したと言われています。彼はタイの伝統工芸と現代的で洗練されたデザインを組み合わせることにより、タイシルクを一流の品として全世界へ広めました。バンコクには彼が居住していた家が博物館として残っており、私が好きなスポットの一つ。商業施設が多いエリアの路地にあり、静かな空間です。

ちなみに、私はジムトンプソンの象柄のネクタイを数本持っています。ネクタイを締めてタイを紹介する時には毎回このネクタイを使用するほどお気に入りです。

織物の産地を巡る時間がない人には、バンコクの王宮、エメラルド寺院内にあるクイーン・シリキットテキスタイル博物館がおすすめ。タイシルクを愛してきたシリキット王太后の豪華な衣装が展示され、王太后が支援する上質なシルクや綿織物、土産品、書籍や工芸品がそろうミュージアムショップも併設されています。

タイを訪れた際には、ぜひ織物にも注目してみては。

バンコクの王宮、エメラルド寺院内にあるクイーン・シリキットテキスタイル博物館
バンコクの王宮、エメラルド寺院内にあるクイーン・シリキットテキスタイル博物館

東北部スリン県の織物 東北部スリン県の織物 

地方では、住宅のスペースで織っている作業風景を気軽に見ることができます地方では、住宅のスペースで織っている作業風景を気軽に見ることができます

バーン・ナ・トンチャン(シーサッチャナーライ地方)の泥漬け作業風景バーン・ナ・トンチャン(シーサッチャナーライ地方)の泥漬け作業風景



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とみまつ・ひろのり

 執筆者 
とみまつ・ひろのり
タイ国政府観光庁福岡事務所マーケティングマネージャー


◆タイ国政府観光庁 福岡事務所
092(260)9308 メール info@tatfuk.com
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「タイ深発見」のバックナンバーはこちらから。
『週刊ほ〜むぷらざ』タイ深発見<8>
第1776号 2021年8月19日掲載

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