旅行
2021年5月20日更新
[タイ深発見]フルーツや菓子でタイを知る〈5〉
タイ国政府観光庁で働く冨松寛考さんが、タイの観光地や食べ物、人々の暮らしぶりを連載で紹介。今回は、タイでよく目にするフルーツやスイーツを紹介する。
フルーツや菓子でタイを知る
今が真夏のタイでは完熟マンゴーが旬。近年は日本の店頭にも並ぶことがあり、熟して皮が黄色になったタイ産マンゴーは糖度も高く、人気のフルーツです。
マンゴーの真ん中にある種にしゃぶりついて食べた幼少時の体験から、今も丸ごと食べる時には、切り分けた種の周りから食べてしまいます。完熟マンゴーをそのまま食べるのも良いですが、ココナツミルクで炊いたもち米と一緒に食べるタイスイーツ「カオニヤオ・マムアン」もおすすめ。おはぎやフルーツ入りの大福など、もち米とフルーツの組み合わせは日本でも受け入れられていますよね。
マンゴーの旬が終わる頃、タイの季節は雨期へ。その頃旬を迎えるのがフルーツの王様とも言われる「ドリアン」です。突起形状の硬い殻に覆われた果肉と、独特の香りが特徴。香りが弱く、サクッとした食感の「モントーン」という品種が人気です。しかし、ドリアンには注意点も。高カロリーなため、食べ過ぎは禁物。また、アルコールと一緒に食べると体内に熱を発生させる場合もあり、十分に気を付ける必要があります。
芸術的なカービング
フルーツカービングで彫られたスイカなどの果実
王様と呼ばれるドリアンに対して女王様と言われるのが「マンゴスチン」。柿よりも小ぶりで、紫色の厚い殻の中には白くて甘い果肉が入っています。殻は染色の素材としても活用されています。
タイの伝統的な技術であるフルーツカービングは宮廷料理の中で育まれたものです。フルーツや野菜を専用のカービングナイフで彫っていくもので、特に、スイカのカービングは色のグラデーションを活用して花を彫るため、完成後はまるで芸術品。食べるのをためらってしまいます。
屋台ではスイーツも
伝統的なスイーツもタイの魅力。“金の糸”の意味を表し縁起物として親しまれる、卵を使ったスイーツ「フォイトーン」の始まりはアユタヤ王朝時代にさかのぼるとされています。日本では、同じようなものが銘菓の「鶏卵素麺」として残っています。
屋台などで目にする「カノムブアン」というタイ版クレープも甘くておいしいですよ。私が好きなスイーツは、タイ料理店のデザートとして提供されることが多い「カノムモーケン」。主にタロイモが使われており、日本でいう焼きプリンに似ています。ちなみに、タイ語でカノムとはお菓子やデザートの意味。タイを訪れる際には、ぜひタイならではのフルーツやスイーツも味わってみてください。
独特な匂いのドリアン
マンゴスチンは白い部分が果肉
メレンゲかココナツクリームと、フォイトーンを挟んだタイのクレープ「カノムブアン」
ココナツミルクで炊いたもち米とマンゴーを一緒に食べる「カオニヤオ・マムアン」
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LET'S TRY! ひとこと タイ語
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タイでは「こんにちは」というあいさつの言葉が男女で異なります。自身が男性であれば「サワッディー・クラップ」、女性なら「サワッディー・カー」。このあいさつは朝から晩まで使えます♪
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執筆者
とみまつ・ひろのり※タイの料理カタログへは画像をクリック!
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執筆者
タイ国政府観光庁福岡事務所マーケティングマネージャー
◆タイ国政府観光庁 福岡事務所
092(260)9308 メール info@tatfuk.com
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『週刊ほ〜むぷらざ』タイ深発見<5>
第1763号 2021年5月20日掲載