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2025年3月6日更新
好きなことで世界を笑顔に|楽しくなる合同会社 代表社員 伊禮真さん(那覇市)[人生ブラボー!⑪]
仕事の一線を退いた後も、年を重ねても、人生を生き生きと送る人を紹介します。今回は、銀行を退職後、「楽しいこと、好きなことだけをして世の中を笑顔にしたい」と起業した伊禮真さん。「今がとっても幸せ」と語ります。
楽しくなる合同会社 代表社員 伊禮 真さん
「タノシクナル」の文字がインパクトを与えるユニフォーム姿の伊禮さん。「アイデアだけは小さいころから負けない。人を喜ばせ、笑顔にさせるのがすごく好きで、快感になっている」と話す
創造力を社会に還元
今年、60歳で琉球銀行を退職した伊禮真さんは、広告と映像制作などのスキルを武器に「楽しくなる合同会社」を起業。「タノシクナリスト」として地域に根ざし多彩な活動を展開している。
銀行員時代の30数年間、伊禮さんは広告部門で独自の道を切り開いてきた。日本の銀行で初めのメディア戦略室設立に携わり、初代室長として銀行イメージを変革。「りゅうぎんロボ」や「子どもの哲学」など斬新なCMで数々の広告賞を受賞し、国内外で高い評価を得た。
退職後の人生は、広告支援、アウトドア振興、福祉活動の三つを柱に据えた。デジタルマーケティングに特化したコンサルティング、東村つつじエコパークや障がい者の就労支援を行う沖縄県セルプセンターの広報・マーケティングを担当するなど、自身の経験とスキルを社会に還元。「自分が好きなこと、楽しいことをやって世の中に笑顔を広げたい」と語る。
特に力を入れているのが動画配信を中心としたコンテンツ制作だ。企業に出向いて自ら、取材、撮影、編集制作まで一人で行う。「好きなことだけをする」という信念が原動力。「だからこそ楽しいし、パフォーマンスが上がる。その方が自分にも社会にもいいでしょ?」と力強い。リスクを恐れず、楽しみながら仕事に向き合う姿勢は、若い世代へのメッセージにもなる。「若いうちこそチャレンジできる。失敗を恐れる必要はない」と熱く語る。
趣味のDJではライブも行うほど。動画で使用する曲も自ら作詞作曲している
感謝が最高の報酬
時代のニーズを捉えた広告全般のアドバイザーとして、県内外大手企業のコンサルに携わる伊禮さんだが、スタートから順風満帆だったというわけではない。「起業した初日に、信頼していた人とトラブルになった」という苦い経験もしたが、伊禮さんはそれさえも「人間関係のフィルターができた」と前向きに捉える。苦難を乗り越え「起業したからこそ、自分の判断で即決できる自由とスピード感があり、今がとっても幸せ」と声を弾ませる。
最大の喜びは「お客さまからの感謝」で「報酬以上の価値がある」と考える。
現在の目標は「楽しいことや好きなことだけでも十分に生きていける」ことを世の中に広めること。「人生=時間。今、この一瞬を大切に」と、動画配信や仕事を通じて「世界を笑顔でいっぱいにしたい」と夢を語る。
常に前を向き、新しいチャレンジを楽しむ伊禮さん。その情熱と創造性は、多くの人に勇気と希望を与える。
応援することが楽しい
県内企業を自らインタビュー、撮影、編集し、企業イメージに合ったテーマ曲の作成まで、なんでもこなす伊禮さん。自身の動画サイト「琉球楽しくなるチャンネル」をはじめ、複数のSNSプラットフォームでクライアントの魅力を多角的に発信。来年1月から毎週土曜、FM沖縄でラジオ番組も始める。「好きな人をとことん応援するのって楽しいし、お客さまに喜んでもらえるのが一番の報酬」と張り切る。
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取材/赤嶺初美(ライター)
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「第1950号 2024年12月19日紙面から掲載」