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2023年8月24日更新

[美容形成外科]再生医療 日本は法律で厳しく規制、安全性確保|教えて!ドクター当山〈262〉

化粧品や健康食品、エステなどで「再生医療」をうたった商品や施術を耳にしたことがある人は多いのでは? 当山美容形成外科の当山拓也院長は、「再生医療は一般の方には分かりにくい点も多いもの。そのため、本来そうでないものが再生医療とうたわれている商品や施術もあるので注意が必要」と警鐘を鳴らす。今回は「正しい再生医療」について話を聞いた。

再生医療 日本は法律で厳しく規制、安全性確保

適切な承認受けた施設を選んで

 「正しい再生医療とは?」 


自分の幹細胞を培養し使用
体本来の機能を回復させる


―そもそも再生医療とは?

 当山 
病気や加齢で体の機能が著しく低下したり、本来の機能を失ってしまった場合に、自分の細胞を使ってその機能を回復させる医療のことです。

再生医療の定義は大きく分けて以下の二つ。

(1)患者の体外で人工的に培養した幹細胞などを、患者の体内に移植することで、損傷した臓器や組織を再生し、失われた機能を回復させる医療

(2)患者の体外において幹細胞などから人工的に構築した組織を、患者の体内に移植することで、損傷した臓器や組織を再生し、失われた機能を回復させる医療

つまり、弱っている臓器や組織に、患者さん本人から採取して増やした元気な幹細胞(もしくは幹細胞から作った組織)を投与することで、炎症や痛みを和らげたり、失われた機能の回復が期待できるのが再生医療。症状に応じて薬を処方したり外科的治療を行うこれまでの対症療法とは根本的に異なるというわけです。



世界をリードする日本
法整備で発展しやすく


―安全性はどのように守られていますか?

 当山 
山中伸弥先生がiPS細胞でノーベル賞を受賞したのは記憶に新しいところ。このことにより日本は再生医療の分野で世界をリードする存在になってきました。

一方で、正しい再生医療の普及のため2014年に「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行され、さまざまな法整備がなされてきました。医療に対して法律の規制ができるのはとても珍しいのですが、この法律があることによって日本は正しい再生医療が、より発展しやすい環境が整ったと言えます。

―再生医療に興味を持っている読者にアドバイスをお願いします。

 当山 
最近、ちまたで再生医療という言葉を耳にする機会が増えたかと思いますが、一般の方には分かりづらい点も多いもの。そのため、本来そうではないものが再生医療とうたわれ販売されているケースや、適切な承認を受けていないにも関わらず治療を提供している施設もゼロではありませんので、注意が必要です。

日本では、厚生労働省が認めた「再生医療等認定委員会」に治療計画を提出し、その計画に問題がないと承認され、地方厚生局から認証番号を与えられた施設でなければ、再生医療は行えません。厚生労働省のホームページに、再生医療を提供する医療機関と治療内容、価格まで記載されているので、これらを確認して医療機関を選ぶことをお勧めします。

※次回は「当山美容形成外科が提供する再生医療」について。



当山 拓也 氏
当山美容形成外科 院長

東京医科大学卒業後、東京大学医学部形成外科学教室入局。東京警察病院、杏林大学形成外科等で研さんを積む。リッツ美容外科・東京院、東京西徳洲会病院形成外科・美容外科医長、アヴェニュー表参道クリニック副院長をへて、2017年4月に医療法人形成会当山美容形成外科副院長に。2018年、同院院長に就任。

<この記事に関する問い合わせ先>
医療法人形成会 当山美容形成外科
098-867-2093
http://www.touyama.com/




<過去記事一覧>


『週刊ほ〜むぷらざ』 教えて!ドクター当山<262>
第1877号 2023年7月27日掲載

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funokinawa編集部

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