いつものようにユーミンのこと|本村ひろみさんのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2023年10月6日更新

いつものようにユーミンのこと|本村ひろみさんのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.107」

9月29日、この日は貴重な日だった。
理由は5月にスタートしたユーミンの“The JOURNEY”ツアーが武道館で開催される日で、そのうえ暦の上でも中秋の名月が満月となる夜だったから。中秋の名月は毎年満月とは限らないらしく、次回名月が満月になるのは7年先の2030年なんだそうです。そんな夜に武道館ライブ。感動を胸に会場を出て、見上げたら武道館のうえに輝く満月。想像するだけでワクワク気分になって1週間前からテンションが上がっていた。



よく「1回見たステージを何回か見ても違いがあるんですか?」と聞かれることがあるんですが、ステージは会場の聴衆の雰囲気とアーティストのパフォーマンスが生み出す相乗効果もあって、セットリストの変化はないにしてもアンコールでご当地ソングを歌ってくれたり、いつもはしないトークも飛び出したりする。言ってみれば毎回生放送のようなドキドキ感があるしステージのパフォーマーもノってくるとサプライズな動きで観客を楽しませてくれる。ライブは生き物。何回見ても毎回違うものなのです。
そういえばいつかラジオでユーミンはライブのことをこんなふうに話していた。
「ステージに立って、動物的感性とロジカルな知性を持ってコントロールする。オーディエンスは集まる(マスになる)と動物的に嗅ぎつける。なので私(ユーミン)も動物のような感性になって動物VS動物でバランスをとる」
すべてのステージに言えることだと思うけど、演者は大きなパワーに飲み込まれないようそれ以上のエネルギーを放ってグルーヴしているんだなぁと考えるとライブはつくづく一期一会だ。




ところで、東京に向かう飛行機でちょっとしたハプニングがあった。
羽田空港着陸40分前。いつもなら着陸態勢に入るころに機長からアナウンスが流れた。「お急ぎのところ申し訳ありませんが、ただいま管制システムに障害がおき羽田空港に着陸できません。着陸の許可がおりるまで上空で待機致します。」
そのアナウンスに、それまでにぎやかだった機内が水を打ったような静けさになった。
隣のビジネスマンが「参ったな」とつぶいた声がみんなの思いを代弁しているかのようだった。座席のパネルで飛行機の位置を確認すると、大阪から名古屋のあたりをグルグルまわっていた。一瞬、えっマジ?って気持ちになったけどこんな時こそ好きなことを考えよう! とライブに行くことやグッズ何買おうかとか。韓流の推しのドラマのことを考えたりすると気分も落ち着いた。その後無事にシステムが回復し40分遅れで到着。感謝の気持ちがあふれて、ありがとうユーミン!ありがとう推し!と少し早足でモノレール乗り場に向かった。
その夜、武道館を出た時は雲に覆われていた上空。残念、と思いつつ銀座で見上げた夜空にはきれいなお月様が輝いていました。



翌日は、東京都現代美術館で開催されているデイヴィッド・ホックニー展へ行き幸せな時間を過ごした。
そして帰宅したら宮古島からふちゃぎが届いていた。

そんな10月の始まりです。

この記事のキュレーター

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本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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