[沖縄・お出かけスポット]読谷村のやちむんの里 風を感じながら探す、お気に入りの“器”

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器一つで、食卓はグッと豊かに変わります。シルバーウイークももうすぐ。読谷村のやちむんの里を巡り、お気に入りの器を探しませんか。木々や登り窯があるのどかな地域に、19の工房、ギャラリーが集まる「やちむんの里」。共同駐車場に車を停めて、のんびり風を感じながら工房巡りを楽しみましょう。(編集部/栄野川里奈子)

のんびりと巡る、19の工房とギャラリー 

やちむんの里には、四つの登り窯がある。緑が多く、散策するのも心地いい

やちむんの里周辺地図

毎日使えるカラフルなやちむん|陶芸工房ふじ

手に取りたくなるカラフルなお茶碗、五寸皿(3300円)

サメにクジラ、カメ、唐草模様…。カラフルな模様が印象的な「陶芸工房ふじ」の器。藤岡香奈子さん(65)は「バン!と目に入る赤」にこだわり、独自に配合した赤色の釉薬を使っている。

人間国宝の故・金城次郎さんを祖父に持ち、両親も陶芸家という陶芸一家で育った藤岡さん。「作るとうれしい、お客さんに手に取ってもらえると、またうれしい」と笑顔を見せる。

手彫りで絵付けをする藤岡さん。鮮やかな手さばきで線を掘る

手に取ると、その想像以上の軽さに驚いた。藤岡さんは毎日使いたくなる器を目指し、薄さや軽さ、持ちやすさに配慮。お店で人気なのは、普段使いのご飯茶碗や直径約15cmの5寸皿だ。すべて手作業で、形成から焼き上げるまで、お茶碗一つを作るのに10工程、10日以上かかる。

裏面にまで模様を施しているのは「仕舞っていても楽しくなるように」という思いから。 

器によって登り窯とガス窯、電気釜を使い分けている藤岡さん。「同じ土でも登り窯で焼いた物(右)は渋く濃い色合いになる」と話す

表も裏もかわいいご飯茶碗(3300円)

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「器が主役」の休み処|ギャラリー森の茶家

お店の器は、すべて工房でつくったオリジナルだ。アイスコーヒー(550円)=左、クリームぜんざい(750円)=右

ギャラリー兼カフェ「森の茶家」は、クリームぜんざいやコーヒー、ポーポーなどを味わえる休み処。金城久江さん(73)は「器が主役。焼き物に合う料理を作っています」と話す。使っている器はすべて工房で作ったオリジナルだ。

「いらっしゃい」と迎える金城さん。27年前にカフェを開いた

もともと夫婦で工房を営んでいた金城さん。昔訪れた伊是名島で、民家の縁側に急須と湯飲みがあった。「おばあちゃんたちが用意し、お茶が飲まれると誰かが来てくれたと喜ぶ」と聞いて感動。旅行後、工房前にキーパーにお茶を入れて湯飲みを置くようになった。その後お店をオープン、「森の茶家」と名付けた。

カフェの人気は、「クリームぜんざい」。ことこと煮た金時豆はふっくら。懐かしのワシミルク(練乳)とバニラアイス入り。お店はギャラリー併設で、器も購入できる。

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沖縄の土で作る大らかな器|横田屋窯

力強く大らかな寿司皿(8800円)

やちむんの里の奥、林を抜けると「横田屋窯(ゆくたやがま)」はあり、庭にたくさんの器が並んでいる。知花清人さん(35)は、父親の後を継ぎ2代目。「沖縄の伝統を大切にしてる」と、土から自分で作り、登り窯で焼き上げる。

「暮らしになじみ、長く使えるものを目指している」と知花さん

1年間器を作ってため、登り窯で3日かけて焼き上げる。火の調整は難しく、販売できるものは作ったうちの「7〜8割」。それでも「意図を超えて生まれてくるものがある。火にゆだねる感覚」と話す。

人気は、マグカップ(ふし)(2860円)や5寸皿(1760円)

「沖縄の器は大らかで、どんな料理も受け止めるのが魅力。父は昔の職人のような丁寧な物作りがしたいと常々言っている。自分もそうありたい」と知花さん。素朴で力強い器は、県外からも注文が絶えない。

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庭にずらりと器が並ぶ

ポップでユニークなデザイン|やちむんヤムチン

さまざまな模様の5.5寸皿(直径約16.5センチ。2090円)。中でもよく出るのは海をイメージしたお皿=手前

やちむんの里の入り口にある「やちむんヤムチン」は、土工房陶糸の直売店。

ドクロやジャガー、ヤンバルクイナなど、ポップでユニークな柄のお皿がたくさんある。常に新しい色や柄を生み出しているため、訪れるタイミングによって出合える作品は変わる。

ポップな豆皿(660円)

人気の手びねりマグカップは、ぽってりとした愛嬌のある形が可愛らしい。糸数裕樹さんは「温かみのあるのが、やちむんの良さ」と話す。夫人の万林さんのお勧めは、大きめ(直径18㌢〜)で深めのお皿。「ワンプレートにして、ご飯もチャンプルーなどのおかずも一皿に入れるとラクなので自宅でもよく使っています。適当に盛り付けてもおいしそうに見えますよ」と勧める。

手びねりマグカップ(2750円〜)はお土産にも◎

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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」沖縄さんぽ(10)
第2040号(2026年9月17日発行)から転載