伝統の重詰め料理で先祖もてなす|ごちそうレシピ

2026年は8月の25日(火)から27日(木)の3日間が旧盆です。最終日のウークイ(精霊送り)の夜は、晩遅くに先祖をもてなし供養するメイン料理として、重詰め料理と白餅を供えます。(監修/松本嘉代子 松本料理学院 学院長・琉球料理伝承人宗匠)


4箱を1組(チュクン)として、2箱は重箱に詰める料理「御三味(うさんみ)」を、2箱に餅を詰めます。ですが、現在は御三味1箱、餅1箱の略式がほとんどです。

御三味は、カマボコ・カステラカマボコ、三枚肉などの煮付け、小天ぷら・揚げ豆腐などの揚げ物に分かれます。日持ちするものは事前に作り、当日用意するものと分けて作ると良いでしょう。

事前に作れるものとしては、三枚肉・昆布などの煮物があります。煮物は冷えていくときに味が染み込むので、冷蔵庫で休ませることでより味がなじみます。また、重箱に詰める際に食材が熱いと傷みやすいので、冷えていることはメリットになります。揚げ豆腐や魚の天ぷらなどの揚げ物は、当日作ります。カマボコも当日購入しましょう。

料理の品数や餅の個数は奇数にすること。5品や7品、9品が一般的ですが、離島では品数を多くして11品、13品と詰める地域もあります。

重箱に詰める際は仏壇側に肉、手前に昆布がくるように。仏壇に供える際には、仏壇に向かって餅を右側に、重詰め料理を左側にします。

(左写真)若い法事の際はケーシクーブを使います。その場合、中央には白カマボコがセットです。一方、二十五回忌や三十三回忌では結び昆布も使えます。この場合は中央に赤カマボコを詰めます

(右写真)餅は縦3列にして、5個または7個ずつに並べます。お供えする時は仏壇側に餅を向けます。砂糖が入っていないものがオススメです

今回お伝えしたのは、一般的な重詰め料理について。盛り付け方や食材については各家庭や地域で異なります。行事食はそれぞれに伝わる独自のやり方を残し、伝えていくこともとても大切です。

各料理の作り方

小天ぷら(クティンプラ)

材料(10本分)

白身魚…200グラム
塩…少々
小麦粉…少々
全卵…1個
卵黄…1個分
水…大さじ3~4
塩…小さじ1
小麦粉…1カップ強
揚げ油…適量

作り方

1 白身魚を繊維に沿って1センチ角、長さ7センチに切る。薄塩を振ってある程度時間を置き、身を引き締める。

2 ボウルに割りほぐした全卵、卵黄、水、塩を入れて混ぜ、その中にふるった小麦粉を加えてさらに混ぜ、濃いめの衣を作る=写真。

3 1の魚に小麦粉を軽くまぶし、2の衣をつけて170度に熱した油で色よく揚げる=写真。

4 揚げたら端を切り落とすか、そのまま盛り付ける。

※魚はアンダアチー(メカジキ)、ミーバイ(ハタ科の魚)、マチ(フエダイの仲間)など白身の魚が適している。
衣と魚の隙間を出さないようにするには、塩をして長時間おいて水分を十分に取ってから衣をつける。または軽く熱を通しておくこともよい。

三枚肉

材料(21~32枚)

豚三枚肉…600グラム
かつおだし…1/4カップ
泡盛(30~35度)…3/4カップ
砂糖…1/2カップ
しょうゆ…1/2カップ

作り方

1 鍋にたっぷりの水と豚三枚肉を丸ごと入れて軟らかくゆで、重箱の3分の1の幅に切りそろえ、1センチ厚さに切る。
2 鍋に分量のかつおだしと調味料を煮立て、その中に1の豚三枚肉を入れ、中火でつやが出るまで煮る。
※豚三枚肉に限らず、豚ロースを混ぜて使っても良い。

ゴボウ

材料(1丁分)

ゴボウ…2~3本
かつおだし…1~1と1/4カップ
酒…1/4カップ
砂糖…1/4カップ
塩…小さじ1/2
しょうゆ…大さじ2

作り方

1 ゴボウは洗って包丁の裏側を使って皮をこそげ取り=写真

1の続き 重箱の3分の1の長さに切り揃え、太いものは二つ割りにして米とぎ汁につけて軟らかくなるまでゆでる=写真。

2 かつおだしに分量の調味料を煮立て、1のゴボウを入れて味が浸透するまで煮つける。

コンニャク

材料

コンニャク…1個分
かつおだし…1カップ
砂糖…小さじ1~2
しょうゆ…大さじ1
みりん…小さじ1

作り方

1 コンニャクは長さ8センチ、幅4センチに切り、真ん中に切り込みを入れて=写真

1の続き 手綱にし=写真、軽くゆでる。

2 かつおだしに砂糖、しょうゆ、みりんを入れて煮立て、1のコンニャクを加えて味を浸透させる。

大根

材料(1本分)

大根…大1本
かつおだし…2カップ
砂糖…小さじ1
しょうゆ…小さじ1と1/2~2
塩…小さじ1

作り方

1 大根は重箱の幅の3分の1の長さに切って皮をむいて2.5~3センチ角に切る。※目減りに注意する。
2 米とぎ汁(または洗っていない米を一握りほどいれた水)で軟らかくゆでて洗う。
3 鍋に分量の調味料を煮立て、2の大根を入れ、落としぶたをして弱火で時間をかけて煮含める。

揚げ豆腐

材料(1丁分)

豆腐…1丁
塩…少々
揚げ油…適量

作り方

1 豆腐は1丁を4~5等分に切って薄塩を振ってしばらく置き、十分に水気を切る。
2 高温に熱した油に入れ、くっつかないように一つ一つ丁寧にきつね色に揚げる。
3 2の豆腐を重箱の3分の1の長さに切る。
★豆腐は塩を付けずに揚げたてを塩湯にくぐらせる方法もある。この方法はおいしくいただけますが、長く置けません。

ケーシクーブ(返し昆布)

材料(20枚)

昆布…3本
漬け汁…適量
かつおだし…1/4カップ
砂糖…大さじ2
しょうゆ…大さじ3
みりん…小さじ1

作り方

1 昆布は洗って水で戻し、長さ15~16センチに切る。
2 半分に折り、輪になっている方に切り込みを入れる。図①~③のように切り込みを入れた1カ所を返して、止める。

3 1の漬け汁で軟らかくなるまで煮る。
4 鍋に分量のだし、砂糖、しょうゆ、みりんを煮立て、3のケーシクーブを入れて煮しめる。

監修者プロフィル

まつもと・かよこ/松本料理学院 学院長・琉球料理伝承人宗匠

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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」ごちそうレシピ
第2034号(2026年8月6日発行)より転載