旧暦5月4日(今年は6月18日)は「ユッカヌヒー」と呼ばれ、各地の漁村や港町では豊漁祈願の「ハーリー(爬竜船(はりゅうせん)競漕)」が盛大に催されます。翌日の旧暦5月5日は「グングヮチグニチ」で、男児の節句です。その際に振る舞われた「あまがし」を紹介します。
※当レシピは、「沖縄の行事と食」(松本嘉代子著)と、2017年6月29日発行号掲載の記事を引用して加筆し、再構成したものです。

調理目安時間:50分
材料(5人分)
小豆(あずき)…1カップ
押し麦…3/4カップ
※豆と押し麦は別々に煮る
黒砂糖…150グラム
水…1カップ
卵白…1個分
塩…少々
水…7カップ
作り方
1 小豆は洗って4~5時間くらい水につけておく。
2 押し麦は、さっと洗って深めの鍋に入れ、たっぷりの水を加えて押し麦の透明感と濃度(とろみ)が出るまでよく煮る。
3 黒砂糖と分量の水を火にかけ、卵白を入れてあくを付着させこす。
4 鍋に1の小豆とたっぷりの水を入れて強火にかけ、煮立ったら煮汁をこぼす(えぐみを取るため、1~2回ゆでこぼしをする)。新たに分量の水を加え、50分~1時間くらいゆっくり煮る。
5 小豆が軟らかくなったら2の押し麦と3の黒糖液を入れ=写真、さらに20~30分ほど弱火で煮る。

6 濃度が出てきたら塩を加え、5~10分くらい煮て甘みをよく浸透させて、とろみのある状態で仕上げる=写真。

ユッカヌヒーとは?

毎年旧暦5月4日に開催されている糸満ハーレーの様子(糸満市役所商工水産課提供)
ユッカヌヒー(旧暦の5月4日)には、沖縄の各地でハーリーが催されます。以前は周辺に露店が立ち並び、おもちゃが売られていました。家庭ではポーポーやチンビンといったお菓子が作られ、子どもに振る舞われていました。名前からも分かるように中国の影響を受けたものです。沖縄ではアンダンスー(油みそ)や黒糖を使って、風土に合ったお菓子として受け継がれてきました。
一方、旧暦の5月5日は本土から伝来した行事で菖蒲の節句とも呼ばれ、「菖蒲」と「尚武」の語呂合わせから男児の節句に変わったようです。本土では芭蕉酒を飲み、芭蕉湯に入る風習がありますが、沖縄でもあまがしは芭蕉の葉を使っていただきます=下写真。

季節ごとの行事に合わせた料理を一つだけでも作って、意味合いも含めて話すことで、行事と結びついた母の味、家庭の味となっていきます。
レシピ監修

松本料理学院:松本嘉代子(琉球料理伝承人宗匠)
毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」ごちそうレシピ
第2027号(2026年6月18日発行)より転載