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2019年11月14日更新
ボージョレ・ヌーボー|2019年の出来は凝縮感あふれる味
「〇〇」調べます!
2019年のボージョレ・ヌーボーの解禁日は11月21日(木)。心待ちにしている人も多いのでは? 「ボージョレ・ヌーボー」についてワイン専門店「コートドール」の立林悠佑さん(41)に話を聞いた。
口当たりがまろやかで飲みやすいと好評のボージョレ・ヌーボー。種類は赤とロゼがあり、千円台から購入でき気軽に楽しめる。一般的に味は、「バナナっぽい」、「キャンディーの風味」などと表現されている(写真はイメージ)
輸入シェアは日本が1位
輸入シェアは日本が1位
Q. ボージョレ・ヌーボーとは?
「ボージョレ」とはフランスの地域の名前で、「ヌーボー」とは「新しい」という意味。それをまとめてフランス・ボージョレ地区でその年に収穫されたブドウを使った新酒のこと。ボージョレと名乗ることのできるワインは、ブドウの品種で決まり、「ガメイ種」という品種を使ったものに限定されます。
一般的なワインは長い時間をかけて熟成した味や香りを楽しみます。一方、ボージョレ・ヌーボーは、9月に収穫されたブドウを11月の出荷まで短期間で製造する特徴があり、新鮮な風味を味わうカジュアルなワイン。
Q. なぜ解禁日があるの?
解禁日はもともとは11月11日でしたが、それが15日に変更され、最終的に11月第3木曜日に決まった。それは、日にちを固定してしまうと、日曜日が解禁日となる場合、運搬業者やワインメーカー、レストランなどが定休日に重なることがあり、流通が止まってしまうことがあった。新鮮さが売りのボージョレ・ヌーボーの入手が休日明けになるという問題が発生したため。
さらにボージョレ・ヌーボーが売れるようになると、業者間の販売競争が激化! まだワインとして出来上がっていない状態でも出荷する業者が増えました。そんな早出し競争による品質低下を防ぐため、フランス政府が規制をかけ解禁日が定められました。
Q. なぜ、そこまで日本に広まったの?
日本でボージョレ・ヌーボーのブームが始まったのは、バブル経済真っ盛りの1980年代。解禁日は世界共通なのですが、時差の関係で生産国のフランスよりも日本の方が先に飲めるのです。世界で一番早い解禁といった、新しいもの好きの日本人には大きな魅力になったことがあります。 毎年減りつつあるものの、多く輸入している国別ランキングは、1位が日本で、シェアの5割近くに上ります。2位のアメリカでも15%ほどです。
Q. 今年の出来は?
今年のボージョレの特徴は、夏場にひょうが降ったり、霜が降りた影響で木や実が傷み収穫量は例年より低め。しかし、8月下旬から9月の初旬にかけては晴れて乾燥した気候が続き温度も上がったことで、ブドウの実は理想的な成熟を遂げました。
生産者がどのタイミングで収穫するか、醸造するかという技術が問われる年になり、味に関しては生産者の個性が出ていて、全体的にブドウの粒は小さいものの、しっかりと熟した凝縮感あふれる味わい。気軽に飲んで楽しんでほしいと思います。
立林さんに聞いた!
ボージョレ・ヌーボーのおいしい飲み方
ボージョレ・ヌーボーは長期保存用につくられたワインではないため、長く寝かせると熟成が進み、持ち味のフレッシュさが失われ、味が落ちてしまいますので購入後は早めに飲んでいただきたい。果実味が強くなく、渋みも強くないので、冷やして飲むのがおすすめ。だいたい12、13度くらい。
また、つまみや料理にもよく合う気軽なワインです。バゲットとか、ドライフルーツなどが合わせやすいと思います。チーズなら、癖のないクリームチーズやカマンベールがおすすめ。旬のチーズで、皮が厚く、内側のやわらかい部分をいただく「モンドール」もよく合います。ほかにも、この時期スーパーなどにも並ぶ、イクラのしょうゆ漬けもいい。カナッペにして楽しんでみては。
たてばやし・ゆうすけ/ワイン専門店「コートドール」商品部部長。(社)日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。
www.cotedor-okinawa.co.jp
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編集/安里則哉
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第1685号 2019年11月14日掲載
この記事のキュレーター
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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。