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2019年10月24日更新

沖縄県立博物館・美術館主幹(学芸員)の久部良和子さん|「台湾」と「沖縄」知る展示

沖縄の魅力を発信する企業を紹介。vol.265
2019年11月4日まで、県立博物館・美術館で「台湾~黒潮でつながる隣ジマ~」を開催中だ。同展を企画した久部良和子さん(60)は「台湾には多様な民族がいて、多様な言語、文化がある。沖縄との関係も深いが、知られていないことは多い。展示をきっかけに、台湾と沖縄のことを知ってほしい」とアピールする。

「台湾」と「沖縄」知る展示

沖縄県立博物館・美術館
主幹(学芸員) 
久部良和子(くぶらなぎこ)さん


沖縄県立博物館・美術館で開催

Q.展示会の内容は?
A.17~20世紀初頭の台湾と沖縄を描写した古地図や台湾と沖縄の歴史や関わりを示した年表、台湾の少数民族の装飾品などを展示しています。
台湾とそこに生きる人々、沖縄との交流を地理、歴史、文化的に捉えていただけたらと思っています。
船で遭難した沖縄の人々が台湾で殺されて明治政府の台湾出兵のきっかけとなった「牡丹社事件(ぼたんしゃじけん)」や、日本統治下の台湾の学校で沖縄出身の教員が台湾の人々に日本語(国語)の教育をし、戦後沖縄の復興に尽力したことなど、意外と知られていないことは多い。
台湾で生まれ育った人々「湾生(わんせい)」のインタビュー映像も、これまで語られてこなかった貴重なもの。ぜひ見ていただきたいですね。

Q.台湾の魅力は?
A.多彩で多様な文化です。台湾は2350万の人口のわずか2%(約55万人)を16の少数民族が占め、それぞれに織物や装飾品など精巧な技が見られる生活用具があります。その一つで、今回展示しているタイヤル族の上着は、シャコ貝を加工した2万5000~3万ものビーズが用いられていてとても精密です。ほかにもルカイ族は刺繍(ししゅう)、パイワン族は彫刻を得意としています。そうした工芸品の数々を展示しています。

Q.台湾展は、初めての展示だそうですね。
A.私は琉球大学を卒業後、台湾に留学、就職し約10年間住み、台湾の方々に大変お世話になったのに、まったく台湾と沖縄の関わりを知らなかった自分がとても恥ずかしかった。そこで台湾で文化人類学を学びました。台湾でのフィールド調査を通して沖縄との関わりを知り、これまでとは違う角度で沖縄を見られるようになりました。
台湾は沖縄と同様に歴史の荒波に翻弄(ほんろう)され、情勢が目まぐるしく変化してきました。その中で、郷土の文化や言語に誇りを持つ若い人たちの間には、「台湾人」という新たな意識が生まれつつあります。沖縄らしさが薄れつつある今日、学ぶところは多いと思います。


台湾の古地図から「琉球・琉求」の名称の由来を紹介する久部良さん(写真右)


2019年11月2~4日 おきみゅー誕生祭

台湾展にちなみ、県立博物館・美術館で11月2日(土)~4日(月)に台湾尽くしの「おきみゅー誕生祭」を開催! 台湾の食にドリンク、音楽ライブ、お茶講座、アクセサリー、ランタン作りのワークショップなど、盛りだくさんだ。


<問い合わせ>
沖縄県立博物館・美術館
098‐941‐8200


『週刊ほ〜むぷらざ』発信!沖縄の魅力ー未来をつくる企業ー<265>
第1682号 2019年10月24日掲載

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