特集
2019年5月23日更新
革製品のカビを防ぎやすくするには?|除菌・除湿・空気の循環を
あなたの声に応えます![4]
湿気が多くなり、革製品にカビが生えないかと心配になるこの季節。革製品の修理やクリーニングを専門に手掛ける専門店58ファクトリーの目取真之利さんは「革製品を使ったら除菌して、湿気の少ない場所で保管を」とアドバイスする。
取材で話を聞いた通り、靴箱の風通しを良くするために靴箱にネットを敷き、靴と靴の間隔を開けて保管した
Q.革製品のカビを防ぎやすくするには?
A.除菌・除湿・空気の循環を
靴箱にはネットを敷いて
高温多湿の沖縄はカビが増殖しやすい環境。お気に入りの革靴やバッグにカビが生えた経験がある人も多いのでは。
革製品のクリーニングや修理を行う58ファクトリーの目取真之利さんは「カビを100%防ぐ方法はないが、防ぎやすい環境を作ることはできる」と話す。
革製品のカビは、空気中に漂うカビ菌が湿気や温度の影響を受け、汚れに反応すると発生しやすいと言われている。そのため、湿気の多いクローゼットや靴箱に除菌をしないまま長期間保管するとカビが生えやすい。また、革製品は、日常的に使っている方が傷みにくく、カビが生えづらいという。
普段の手入れはクリームで保湿すると良いが、しばらく使わないときはカビ予防が大切。「保管前にブラッシングして汚れを取り除き、専用の除菌剤を散布。その後陰干しして乾かして保管する」と説明。「保管時は除菌、除湿、空気の循環がポイント」という。
履いたら乾かして靴箱に
一日履いた革靴は湿気があり、すぐに靴箱にしまわない方が良い。使用後は立てかけておくと、靴底が革の場合も乾きやすい。
靴箱にも一工夫。棚板にネットを敷いて靴を置くと、靴底がべったりと棚板につくのを防ぎ、空気が通りやすい環境になる。靴同士の隙間をあけることも同じ理由。長期間履かない靴は、不織布に入れて保管するのも一つの手。「靴箱はこまめに扉を開けて空気を入れ換えるのが理想的。扇風機で風を送るのもOK」と目取真さん。
カビが生えてしまった場合は、ぬれ雑巾などで表面を拭くとカビの増殖を助けるのでNG。「乾いた布で拭き、除菌剤を散布して専用のせっけんで水洗いを」とアドバイスする。
バッグやジャケットは、風通しの良い場所がなければ「寝室で保管してみては」と提案する。人が出入りするため空気の流れが良く、夏場はエアコンを使用する機会も多いため、湿気が少ない。使用予定がない場合は、不織布の専用袋に入れるのがベストだが、なければハンガーなどにかけて着なくなった綿のシャツをかぶせると、通気性を保ちつつ、ほこりからも守ることができるという。
「革製品はしっかり手入れをして、保管する環境を整えれば長持ちする。手入れをしながら革製品を楽しんで」と呼びかけた。
斜めに立てかけると乾きやすい
◆カビが生えた靴の手入れ方法◆
①カビを除去
乾いたティッシュや布でカビを拭き取る。ぬれた布を使うとカビを革に押し込むことになるので注意
②除菌剤をかける
除菌剤を靴全体に散布し、風通しが良い日陰で2~3日程度干す
③水洗い
革靴専用のせっけんを使って水洗いをして、1週間陰干しする。再度カビが発生したら、手順①~③を繰り返す
④クリームで保湿
革靴専用のクリームで保湿して完了
目取真 之利さん
58ファクトリーで革製品のクリーニングを担当
編集/比嘉知可乃
『週刊ほ〜むぷらざ』あなたの声に応えます!
第1660号 2019年5月23日掲載
Q.革製品のカビを防ぎやすくするには?
A.除菌・除湿・空気の循環を
靴箱にはネットを敷いて
高温多湿の沖縄はカビが増殖しやすい環境。お気に入りの革靴やバッグにカビが生えた経験がある人も多いのでは。
革製品のクリーニングや修理を行う58ファクトリーの目取真之利さんは「カビを100%防ぐ方法はないが、防ぎやすい環境を作ることはできる」と話す。
革製品のカビは、空気中に漂うカビ菌が湿気や温度の影響を受け、汚れに反応すると発生しやすいと言われている。そのため、湿気の多いクローゼットや靴箱に除菌をしないまま長期間保管するとカビが生えやすい。また、革製品は、日常的に使っている方が傷みにくく、カビが生えづらいという。
普段の手入れはクリームで保湿すると良いが、しばらく使わないときはカビ予防が大切。「保管前にブラッシングして汚れを取り除き、専用の除菌剤を散布。その後陰干しして乾かして保管する」と説明。「保管時は除菌、除湿、空気の循環がポイント」という。
履いたら乾かして靴箱に
一日履いた革靴は湿気があり、すぐに靴箱にしまわない方が良い。使用後は立てかけておくと、靴底が革の場合も乾きやすい。
靴箱にも一工夫。棚板にネットを敷いて靴を置くと、靴底がべったりと棚板につくのを防ぎ、空気が通りやすい環境になる。靴同士の隙間をあけることも同じ理由。長期間履かない靴は、不織布に入れて保管するのも一つの手。「靴箱はこまめに扉を開けて空気を入れ換えるのが理想的。扇風機で風を送るのもOK」と目取真さん。
カビが生えてしまった場合は、ぬれ雑巾などで表面を拭くとカビの増殖を助けるのでNG。「乾いた布で拭き、除菌剤を散布して専用のせっけんで水洗いを」とアドバイスする。
バッグやジャケットは、風通しの良い場所がなければ「寝室で保管してみては」と提案する。人が出入りするため空気の流れが良く、夏場はエアコンを使用する機会も多いため、湿気が少ない。使用予定がない場合は、不織布の専用袋に入れるのがベストだが、なければハンガーなどにかけて着なくなった綿のシャツをかぶせると、通気性を保ちつつ、ほこりからも守ることができるという。
「革製品はしっかり手入れをして、保管する環境を整えれば長持ちする。手入れをしながら革製品を楽しんで」と呼びかけた。
斜めに立てかけると乾きやすい
不織布がない場合は綿のシャツでほこりからバッグを保護
①カビを除去
乾いたティッシュや布でカビを拭き取る。ぬれた布を使うとカビを革に押し込むことになるので注意
②除菌剤をかける
除菌剤を靴全体に散布し、風通しが良い日陰で2~3日程度干す
③水洗い
革靴専用のせっけんを使って水洗いをして、1週間陰干しする。再度カビが発生したら、手順①~③を繰り返す
④クリームで保湿
革靴専用のクリームで保湿して完了
目取真 之利さん
58ファクトリーで革製品のクリーニングを担当
編集/比嘉知可乃
『週刊ほ〜むぷらざ』あなたの声に応えます!
第1660号 2019年5月23日掲載
この記事のキュレーター
- スタッフ
- 比嘉知可乃
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新人プランナー(企画・編集)
1990年生まれ、うるま市出身。365日ダイエット中。
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