彩職賢美
2018年1月11日更新
[彩職賢美](株)Fu's Happiness アロマテラピーかふー代表の當眞ふさえさん|アロマで健康と美を
アロマセラピストの當眞ふさえさん(44)は、アロマセラピーを通して老若男女の健康と美の手助けをしている。アロマの良さを広めようと思ったのは、當眞さんが中国で貿易会社に勤めていた時、体調を崩したのがきっかけだった。以来「アロマは心身のトラブルを回復させ健康増進や美容に役立つ芳香療法」と普及に努めている。
気持ちをプラスに前へ前へ
(株)Fu's Happiness
アロマテラピーかふー代表
當眞ふさえ さん
アロマセラピーのフェアを2018年1月21日(日)に開催する。ことしで3回目。仕掛けたのは當眞さんが代表を務める(株)Fu's Happinessアロマテラピーかふーだ。アロマフェアの開催は4年前の同法人設立時から事業の一つに入れていた。沖縄を「アロマの島」「癒やしの島」に、と考えているのだ。「アロマフェアを最終的には日本全国のアロマ関連企業、団体が集まるようなイベントに育てたい」。観光立県沖縄も視野に入れた取り組みだ。
第1回フェアの時は同法人の共同代表2人で成功に向け奔走した。2回目の昨年は1人代表となり、大変だったという。「周囲の人たちにすごく助けられました。(開催したという)実績を残さないと次に続かないので必死でした」。が、香りに包まれた生活のせいか、苦労話に悲壮感はない。「私、困難を困難と思わない人間なんですよ」。確かに穏やかな笑顔には、まじかにイベントを控えている主催者には見えない余裕があった。しかもイベントは、名護市の万国津梁館を1日借り切っての規模だ。
3回目の今回も苦労は絶えないが、一過性のイベントにはしないつもりだ。「健康や美容に携わるみなさんの売り上げ向上につなげるのはもちろん、終了後もホームページやフェイスブックなどを通して、情報を発信します」ときっぱり。
アロマを広めることが天職だと気付くまで7~8年掛かった。3姉妹の真ん中。父(75)はハワイ大学大学院卒、母(74)は若いころ米軍基地内で秘書だった。姉はハワイ留学、妹はネール・アートの勉強で米国留学の経験を持つ。自身は県内屈指の進学校から国立大学に進学。だが、在学中に父と親戚のいるハワイに行く際に乗った中華航空機内で乗務員に中国語で話し掛けられ答えられなかった。遠い米国の言葉が話せて隣国の中国の言葉が話せなかったのだ。何にでも興味を持つ性格もあって30歳の時に語学留学で福建省に渡り、習得した中国語を生かして上海市内の貿易会社に3年間勤めた。
沖縄に帰ったのは体を壊したため。健康の大切さを改めて考えさせられた當眞さんは、以前勤めた会社で出合ったアロマを勉強しようと決心し、キャリアを重ねた。
取得したアロマや薬膳、キャンドル、色彩など癒やし系の資格のほかに異色なのが宅地建物取引士の資格。独学で合格したこともあり、父に初めて褒められたという。「父は独学の人。自分で勉強して向上して行く人なのでいつも父を超えたい気持ちがある。だから正直、うれしかった」。父の背中を見て育ったことが今の當眞さんの前へ前へと進む原動力だ。
壁に当たった時は「為せば成る、為さねば成らぬ何事も。為らぬは人の為さぬなりけり」の言葉が繰り返し出てくるという。母がいつも事あるごとに口にしていた言葉で、自分なりに「失敗してもいいからまずはやってみる。自分が納得するまでやってみる。それでもできないときはじゃあ、どうする?」と自問自答。するとマイナスだった気持ちがプラス思考になって考えがまとまったり、アイデアが生まれるという。
「アロマを広めたい」。當眞さんのいちずな思いが新たな地平を開く日は近い。
米国旅行で父と2ショット
大学卒業時に父とハワイ留学中の姉を訪ね、その足で3人でロサンゼルスやラスベガスに行った時の父との2ショット。後に卒業旅行だったといわれ「うれしかった」。姉とギリシャにも行ったことも。
中国留学時代に学友と交流
福建省にある福建師範大学海外語学学院を2004年に修了。写真は学友たちと茶館に行った時の思い出の一コマ。福建省が名産の鉄観音にやみ付きになった。前から2列目の右から3人目が當眞さん。
クロカン県女子1位
北海道で行われた沖縄県民体育大会スキー競技のクロスカントリー成年女子で1位になり、ビール片手に複雑な笑みを浮かべ賞状を掲げる當眞さん。「出場者は私一人だったのよ」というが、吹雪の中、完走したからこそ得られた、立派な1位であるのは間違いない。
21日に健康と美のアロマフェア
2018年1月21日に名護市の万国津梁館で開かれる「第3回健康と美のアロマフェアin沖縄2018」のチラシ。アロマ商品や健康食品が多数出展、飲食物コーナーも。入場は無料。
詳しくは、http://aroma-fair-okinawa.com
當眞さんのハッピーの種
Q.幸せと思うときは?
精油の香りをかいでいる時ですね。心が落ち着きます。
精油は植物の成分を抽出したエッセンス。わずかな精油を得るのにものすごくたくさんの原料植物が要ります。そんな精油を毎日かぐことのできる仕事って最高に幸せだなぁ~って、つくづく思います。
鉄観音を飲んでいる時も、香りが頭と心を浄化してくれる気がしてハッピーですね。
PROFILE
とうま・ふさえ
1973年南風原町出身。県立開邦高校から琉球大学法文学部卒。社会人を経て、中国福建省福建師範大学に留学、2004年同大修了。同年上海市の日系企業に就職し2年後帰沖。12年、Fu’s Happinessアロマテラピーかふ~設立。日本アロマ環境協会認定アロマセラピーアドバイザー、同インストラクター、同アロマセラピストなどアロマ関係の資格を多数取得。ほか英語、中国語の上級検定試験に合格。
[今までの彩職賢美 一覧]
撮影/比嘉秀明・編集/上間昭一
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1283>
第1590号 2018年1月11日掲載