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2016年9月1日更新

[彩職賢美]メディカルフットケア師・照屋祐子さん|踏ん張れる足へ

「いつまでも自分の足で元気に歩きたい」との思いに応えたいと、外反母趾や巻き爪、足裏のたこや魚の目のケアをはじめ、靴の選び方、履き方のアドバイスなどを行う「足力サポートナース沖縄」。代表の照屋祐子さん(57)は「健康な体づくりには、しっかり歩けることが大事」と足のトラブルを抱える老若男女の悩みに寄り添う。

足の悩みに寄り添い健康に

足力サポートナース沖縄 代表・メディカルフットケア師
照屋祐子さん


人は足の裏で全身のバランスを保っていて、そのバランスが崩れると足腰など全身に影響するのです」と照屋さん。
メディカルフットケアでは、例えば爪の両端が内側にくい込む巻き爪で悩む場合、爪の構造を説明した上で、正しい爪の切り方を伝え、「踏ん張れる足」になるよう指導する。体にゆがみのない正しい立ち方ができるよう補うのが、靴の中敷「インソール」。顧客一人一人の歩き方や重心の位置を分析し、デジタルデータ化し、その人に合ったインソールを作成。さらに、靴の選び方や履き方をアドバイスし、出張講座も行う。みんなの足が健康でいつまでも歩くことができるようサポートするのが照屋さんの喜びだ。

「足を診るときは、時間をかけて丁寧に。それが安心感にもつながると思います」と、顧客の悩みに向き合う。「お客さまの足の状態が次第に良くなっていくのを一緒に確認できることが、この仕事の魅力。施術やアドバイスで、明るい表情になるのを目の当たりにしたり、施術後に足や爪の状態が変化していくのを見て『足を大切にしていきたい』と前向きな言葉が聞けることがうれしい」。顧客からは「今日、2万歩も歩いたんだよ!」「海外旅行にいってきたよ」などと喜びの声や報告もあり、励みにもなっている。

県立病院の看護師だった照屋さん。看護学校に勤務後、再び県立病院へ戻るが、子育てのため退職。2010年から通所介護事業所に勤務した。「施設で高齢者の爪切りを依頼されたとき、分厚くなった爪を見て、どうしていいか分からなかった」と話す。ケアできない悔しさと恥ずかしさ、申し訳なさが込み上げてきたという。
思い立ったらすぐ行動する性格だという照屋さん。県内のフットケアスクールで、ヒーリングケアインストラクターを取得。さらに多彩な情報や症例に触れるため、県外で勉強し、メディカルフットケア師の資格を取得し、2012年から自宅サロンでの営業を開始した。
看護師としての経験はすべて今の仕事をするためだったと思うこともあるという。「人の骨格や筋肉など解剖学の知識や体の悩みを持つ人との接し方など、看護師として多くの患者と接する中でいろいろなことを学んできた。その経験を今の仕事に生かして、私だからできることを広げていきたい」と話す。

いつまでもトラブルのない足を育てる足育講座にも力を入れている。「最近は、歩く時に足の痛みを訴える子どもが増えているのが気になる。爪の切り方はもちろん、足の形に合わない靴を履けば発達を阻害することも。私たち大人が気づき、学び、取り組まなければならない課題」と訴える。「足の悩みがあれば、気軽に相談してほしい」と照屋さん。専門外の場合は、看護師時のつながりを生かし、病院を紹介するなど連携体制を整えている。

「自分の好きなことができるのも家族や周りの支えがあってこそ。まだまだ未熟ですが、もっと勉強して多くの人に還元していくのが目標」と、常に向上心を忘れない照屋さん。強い信念を持ち歩み続けている。
 

勉強会や講座も

看護師や介護士らを対象にした、フットケア勉強会も開いている照屋さん。「足のケアをする人がもっと増えてほしい。すると、みんなが長く歩けるようになり、楽しい毎日が送れるはず」と笑顔。「これからも、老若男女の足から健康を考え、楽しい毎日を送るために、足育講座も積極的に行いたい」と意気込む。


フットケア勉強会では、爪の役割や切り方など足のトラブルを中心に分かりやすく解説する(本人提供)/写真
 

手作り模型で練習

「練習で実際に人の爪を切ったり、削ったりするのは難しいので、模型を作り活用しています」と照屋さん。模型づくりもまた楽しいという。


爪を切る練習をするための手作り模型/写真

 

料理づくりが心の癒やし

料理作りが趣味という照屋さん。「月に一度は教室に通っているのですが、周りの人たちとおしゃべりしながらの調理は楽しく、いい息抜きになっています」と笑顔。さらに趣味が高じてジュニア野菜ソムリエの資格も取得した。参加者には照屋さんと同じように自宅サロンを経営している人もいて、お互いに仕事上の情報交換をすることも。


「おいしい料理が作れ、楽しい」という照屋さん(右)/写真
 

照屋さんのハッピーの種

Q.休日の過ごし方は?

自分の勉強のため、看護系の専門書を読むことが多いです。その合間にコーヒーを飲みながら、何も考えず音楽を聞いている時間は、私の至福の時ともいえます。また、時にはライブを聴きに行ったりもします。最近は、「かぐやひも」の南こっせつさんのライブに行きました(笑)。

Q.小学校で読み聞かせもしているとか?

昨年から近隣の小学校で読み聞かせに参加しています。足や靴の絵本を読んだりすることもあります。目を輝かせて聞く子どもたちに出会えるのが楽しみ! この子たちが「元気な足で歩き、困難なときも踏ん張れるように応援していこう!」と自分の気持ちを奮い立たせる大切な場所、時間になっています。


足力サポートナース沖縄
沖縄県うるま市豊原232-4(地図
090-4980-1781

メール
teruy2324@yahoo.co.jp

ブログ
http://ashiryoku.ti-da.net
 




PROFILE
照屋祐子(てるや・ゆうこ)1959年宮古島出身。看護師、メディカルフットケア師、足育インストラクター。県立看護学校卒業後、県立病院・看護学校に勤務。2003年、子育てのため退職。10年、通所介護事業所に勤務する。利用者の足のトラブルが多いことに気付き、フットケアの勉強を開始。12年より自宅サロン「足力サポートナース沖縄」を開業。フットケアや出張ケア、出張講座などを行っている。



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撮影/比嘉秀明
編集/安里則哉
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1226>
第1520号 2016年9月1日掲載

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安里則哉

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日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。

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