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2022年5月26日更新

[沖縄・企業紹介]沖縄の魅力|環境保全を軸にSDGs経営|沖縄ガス株式会社 代表取締役社長 我那覇 力蔵さん

沖縄の魅力を発信する企業を紹介。vol.367

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「多くの方に環境にいいエネルギーを伝えていきたい」と話す我那覇社長。SDGs実現に向けた総合的なエネルギーサービスに尽力する

都市ガスへの転換を促進

沖縄ガス株式会社
代表取締役社長 我那覇 力蔵さん


創業目的の一つにある「自然環境保護」の思いを現在に引き継ぐ沖縄ガス。県内でも環境に対する意識が高まる中、SDGsと深く結び付く経営活動に関心が集まっている。SDGsの取り組みやビジョンなどについて、代表取締役社長の我那覇力蔵さん(62)に聞いた。

Q SDGsへの取り組みの現状は?

 われわれの仕事に最も関係の深い「環境」や「まちづくり」に関連する項目から着実に進めていこうと考えています。中でも環境への取り組みを一番の使命と位置付け、ガスの優れた環境性を十分に発揮できる事業に重点を置いています。

県内では空調や給湯設備などに使われるボイラーの燃料として、環境負荷の高い重油を使っているホテルや工場が多く見られます。その事業者に対して、CO2排出量が少なく、環境負荷の低い都市ガスへの燃料転換を積極的に提案しています。

Q 燃料転換の事例は?


 昨年12月、沖縄食糧さまが精米で生じる米ぬかから油分を抽出する工程で使用するボイラーに都市ガス仕様の最新式設備を採用され、重油から都市ガスへの燃料転換を実現されました。これにより、従来のボイラーと比べて年間約270トンのCO2削減が見込まれ、今後もCO2削減が続くことで大きな効果を発揮できます。

当社は設備導入や補助事業活用の情報収集から機械設置や配管などのインフラ整備までを担いました。具体的な提案から約7年の長期にわたる活動でしたが、食の支援や環境問題など、SDGsの取り組みに力を入れている沖縄食糧さまのお手伝いができたことに大きな喜びを感じています。



沖縄食糧が国内初導入した潜熱回収型炉筒煙管ボイラー。燃焼効率の良い都市ガス仕様で高い省エネ性を発揮

Q 燃料転換にあたり難しかった点は?

 既存ボイラーを稼働させながらインフラ整備工事を行った点です。工事は都市ガスの本管を工場まで236メートル延長し、さらに工場敷地内においても最適なコースを選んでボイラー室まで埋設配管するという大掛かりなものでした。安全面に配慮しながら、工期内に完成させなければなりませんでしたが、沖縄食糧さまや関連会社の協力のもと、無事に完成し引き渡すことができました。


Q 将来のビジョンは?

 地産地消のエネルギーを増やしたい。これまでも、糸満市の下水処理場で発生するメタンガスを燃料にしたバイオガス発電を事業化しました。西原町内でも同様の事業に取り組んでいます。今後は、都市ガスへのバイオガスの活用や家畜排せつ物由来のメタンガス化の研究を進める予定です。

今年6月から一般家庭向けに家庭用ガスコージェネレーションシステム「エネファーム」の普及を図っていきます。



自宅で発電!


自宅で電気を作る家庭用燃料電池「エネファーム」=写真=は、発電効率が最新の火力発電所並みの50%。また、発電時に出る熱を利用し、お湯も一緒に作るためエネルギー効率では80%を超える。停電時でも自立運転し、電気を供給する。


沖縄ガス株式会社  那覇市西3-13-2   
電話098(863)7730(代表)


『週刊ほ〜むぷらざ』発信!沖縄の魅力ー未来をつくる企業ー<367>
第1816号 2022年5月26日掲載

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