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2022年8月18日更新

[沖縄スポット]シマ散策⑩|沖縄市 越来

地域の人におすすめのスポットを案内してもらい、その地の魅力を再発見する企画。今回紹介するのは、沖縄市越来。沖縄市観光物産振興協会の認定ガイド、野下秀広さん(53)に、「越来グスク跡」などを案内してもらいました。

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琉球王国ゆかりの地を巡る 【沖縄市 越来】

地域の人におすすめのスポットを案内してもらい、その地の魅力を再発見する企画。今回紹介するのは、沖縄市越来。沖縄市観光物産振興協会の認定ガイド、野下秀広さん(53)に、「越来グスク跡」などを案内してもらいました。

沖縄市の中央部に位置する「越来」は、万国津梁の鐘を鋳造したことでも知られる第一尚氏の第6代・尚泰久王が琉球国王になる前に、越来王子として領有していたこともある地域。集落内には今も越来王子が植えたとされる白椿があり、歴史の名残を感じさせる。近隣のコザ十字路には、通り沿いの建物の壁面に越来やコザの歴史をモチーフに描いた壁画が描かれ、道行く人の目を楽しませる。

コザ十字路の近くの小高い丘の上には、越来王子の居城とされる「越来グスク」があった。沖縄市観光物産振興協会の認定ガイド、野下秀広さんは「越来グスクは、米軍によって戦後すぐに開発のために壊されて城壁などの遺構は残っていませんが、周辺の発掘調査で建物の痕跡や陶磁器など貴重な史料が多数見つかっています」と説明する。


越来グスク跡からの眺望。越来グスクは、尚泰久王のほかにも、第二尚氏の第2代・尚宣威王が国王になる前に居城したとされている


コザ十字路の通り沿いの建物の壁面に描かれた壁画。越来やコザの歴史をモチーフに時代ごとに描かれている。写真は15世紀、越来グスクにまつわる人物や出来事を描いている

集落の南側、比謝川沿いにある水辺公園。祭り会場にもなる地域の憩いの場


集落内の民家にある白椿。尚泰久王が越来王子の時に、村娘との間にできた子どもの誕生記念に植えたといわれている

アマミキヨの聖地
現在、越来グスクがあった場所は住宅地になっており、「越来グスク跡」として城跡の一部が公園(城前公園)として整備されている。園内には展望台があって、眼前に街並みが広がっていた。野下さんは「地域の古老によると昔はグスクの頂上から泡瀬の海が見えたといいます」と解説する。景色を楽しみながら、越来グスクのかつての姿を思い浮かべてみるのもいい。

グスク跡には拝所があり、集落の聖地として今も信仰されている。越来グスクは、琉球王府が編さんした歌謡集「おもろそうし」にも登場し、琉球の創造神として語られるアマミキヨが造ったグスクと謡われいて、2019年には国指定名勝になっている。


飛び安里の伝説
意外だったのは、「飛び安里」の像とその生家跡があったこと。飛び安里は、18世紀にライト兄弟よりも早く飛行機を発明したとされる伝説の人物。野下さんは「飛び安里というと、南風原町の津嘉山で飛んだという話が有名ですが、実は泡瀬の海に面した断崖から飛んだという伝説もあります」と話す。

集落の南にある越来城水辺公園は、比謝川の浸水被害の解消と地域交流の拠点として整備された公園で、川沿いに遊歩道が続いている。水辺の景観を楽しみながら散歩や休憩にぴったりの場所だ。



飛び安里の像。弓の弾力を利用した飛行機を発明し、泡瀬の海に面した断崖から飛んだという



案内人

沖縄市観光物産振興協会認定ガイド
野下秀広さん

沖縄市の歴史や生活にふれる「コザまちまーい」のガイドをしている(有料)。
■098(989)5566


『週刊ほ〜むぷらざ』シマ散策   (池原拓)
第1828号 2022年8月18日掲載

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