[タイ深発見]食文化編・後編〈3〉|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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2021年3月18日更新

[タイ深発見]食文化編・後編〈3〉

タイ国政府観光庁で働く冨松寛考さんが、タイの観光地や食べ物、人々の暮らしぶりを連載で紹介。今回は、各地域の料理やカレー、沖縄の食文化との類似点を取り上げる。

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香辛料の色で異なるカレー

タイ料理は地域によってその特徴が異なります。各地域の代表的な郷土料理を挙げると、北部ではカレー麺の「カオソーイ」や、台座のついたトレーに料理が並べられる「カントーク」、南部では辛さと酸味が特徴のスープカレー「ゲーンソム」とCNNトラベルで世界一と称されたカレー「ゲーンマッサマン」があります。東北部では、青パパイアサラダの「ソムタム」や、鶏の炭火焼「ガイヤーン」などが代表的。また、華僑文化につながる蒸し鶏料理として「カオマンガイ」も有名です。


青唐辛子を使った「グリーンカレー」

タイ料理というと、カレーをイメージする方も多いと思いますが、代表的なものにグリーンカレー、レッドカレー、イエローカレーの三つがあります。それぞれ異なるカレーペーストを使っているのですが、ペーストで分けるとグリーンとレッドはそこまで大きな違いはありません。大まかには、「使用する香辛料やハーブの色で緑色が多いとグリーンに、赤が多いとレッドになる」とイメージしていただいて構いません。特にグリーンは、青唐辛子を使い、レッドは赤色の唐辛子を使って作ることがポイントです。それ以外には、ニンニクや、コブミカンの葉、ショウガ、パクチー、赤玉ネギ(エシャロット)などを、すり鉢で一緒にすりつぶして混ぜ合わせます。反対に、唐辛子をほとんど入れないのがイエローカレー。ターメリック(ウコン)を入れるので黄色になります。

グリーンカレーは、タイ語で「ゲーン・キヤオワーン」と言います。本来「スープ状」という意味の「ゲーン」は、カレーを総称することもあります。タイのカレーは各ペーストにココナツミルクを混ぜますが、ココナツミルクを使用しない「ゲーン・パー」という野菜を煮込んだカレーもあります。一方、料理名に「ゲーン」と付くものの、辛くない一般的なのりと豆腐、ひき肉を使った「ゲーン・チュー」というスープもあります。
 
 

ウンチェーはタイ料理にも

屋台料理の代表的なタイ料理「パックブン・ファイデーン」は、熱したフライパンにパックブン(空心菜)と調味料を一緒に入れ、その瞬間に大きな炎で包んで一瞬にして炒める料理です。シンプルな料理ですが、パックブンのシャキシャキした歯ごたえを味わうことができ、癖になる味です。パックブンは沖縄では「ウンチェー」と呼ばれ、季節ものの野菜としてタイと同じように炒めて食べられています。このように、タイの食文化には意外と知らなかった沖縄との類似点があるのです。

「パックブン・ファイデーン」はニンニクや唐辛子を使った炒め物

マッサマンカレー」はタイ南部の名物


蒸した鶏肉を米にのせて食べる「カオマンガイ」

ちなみに、私が一番好きなタイ料理は「シーフード具材で作る「ヤムウンセン(春雨サラダ)」です。シンプルな料理ですが、ライムの酸味と唐辛子の辛みが絶妙にマッチし、お酒が進みます。好きな具材に変えたり、苦手な人は唐辛子抜きでもおいしく食べられますよ。

タイ国政府観光庁のHPで公開しているタイ料理のガイドブックでは、豊富な写真とともにさまざまなタイ料理や飲食店を紹介しています。疑似体験で旅行気分を楽しんでみてはいかがでしょうか?

タイ料理は奥が深く、今回お伝えしたのはその一部。タイ国政府観光庁HPでは、グルメ情報としてタイ料理の概要やレシピ、タイ料理ガイドブックが読めます。旅ができる日に備えて、タイ料理の豆知識を増やしてみませんか。
 


 執筆者 
とみまつ・ひろのり
タイ国政府観光庁福岡事務所マーケティングマネージャー


◆タイ国政府観光庁 福岡事務所
092(260)9308 メール info@tatfuk.com
公式サイトは「タイ」で検索! タイ国政府観光庁のインスタグラムなど公式SNSでは毎日タイの情報をお届け中!

「タイ深発見」のバックナンバーはこちらから。
『週刊ほ〜むぷらざ』タイ深発見<3>
第1754号 2021年3月18日掲載

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