[タイ深発見]四つの味で自分好みに 食文化編・前編〈2〉|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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2021年2月18日更新

[タイ深発見]四つの味で自分好みに 食文化編・前編〈2〉

タイ国政府観光庁で働く冨松寛考さんが、タイの観光地や食べ物、人々の暮らしぶりを連載で紹介。今回は、タイ料理の特徴や、国民に親しまれている料理を伝える。

タイで国民食として親しまれている「パッタイ」は、タイ式の焼きそば。平たい米麺が特徴

今回はタイ旅行の楽しみの一つ「食」についてお話しします。タイ料理と聞いて真っ先に思い浮かべるのは「トムヤムクン」ではないでしょうか。なぜタイ料理の代表のようなイメージが強いかというと、新鮮なハーブを使ったこの料理は、タイ料理の基本となる四つの味(辛い、塩辛い、酸っぱい、甘い)が表現されており、世界三大スープの一つとも称されているからだと思います。

ただ、トムヤムクンが一つの単語だと勘違いする人も多いよう。本来は「トムヤムスープ」と呼ぶのが正しく、トムは“煮込む”、ヤムは“合わせる”、クンは“エビ”という意味です。エビ以外の魚介入りであれば「トムヤム・シーフード」という表記や、最後にメインの食材の名前が入ります。

最近ではタイ料理キットなどで自宅でも手軽にタイ料理を食べられるようになりました。中でも、「ガイパッ・バイカパオ(通称ガパオライス)」は、タイ料理店以外でも販売している人気料理です。鶏ミンチを香辛料で炒めてバジルを絡ませ、白米の上にかけて食べるもので、タイ国民から親しまれている料理です。ちなみに、タイでは「パックガパオ(ホーリーバジル)」と「パックホラパー(スイートバジル)」があり、ガパオライスに使用するのは「パックガパオ」です。
 
バジルを使った「ガパオライス」

世界三大スープの一つと称される「トムヤムクン」


国民食は「パッタイ」

トムヤムクンは世界的にも認知度が高い料理ですが、国民食の代表としてはパッタイ(タイ式焼きそば)を挙げることができます。きしめんのような平べったい米麺を使っており、食堂や屋台では定番のメニュー。パッは“炒める”タイは“国のタイ”を表しており、第2次世界大戦時の愛国主義を目的とした当時のピブーン政権による政策の中で、終戦後に国民食として宣言された料理です。

私は幼少期、パッタイの麺よりも平たい太麺とカイラン菜、肉を炒めてその上にあんをかけた「クイッティオ・ラッナー」という料理をよく食べました。今でも食べると当時の光景を思い出し、懐かしくなります。

タイの食堂で、特に麺を提供するお店では「クルアン・プルン」と呼ばれる四つの調味料が置いてあるのが基本です。提供された料理に、唐辛子パウダーで辛さ、ナンプラーで塩辛さ、刻み唐辛子が入った米酢で酸っぱさ、砂糖で甘さを加えて自分好みの味を最終的に完成させて食します。食におけるタイ人のアイデンティティーの表現かもしれませんね。

タイ料理の香り付けや、色づけには、「バイトゥーイ」という葉がよく使われます。タイ米を炊くときに一緒に入れることも多く、鶏肉を包んで揚げると香ばしい香りが肉に染みこみます。煮出した薄緑色の汁をタイの伝統菓子に使うこともあります。

タイ料理は奥が深く、今回お伝えしたのはその一部。タイ国政府観光庁HPでは、グルメ情報としてタイ料理の概要やレシピ、タイ料理ガイドブックが読めます。旅ができる日に備えて、タイ料理の豆知識を増やしてみませんか。
 

バイトゥーイで鶏肉を包んだ「ガイホーバイトゥーイ」



 執筆者 
とみまつ・ひろのり
タイ国政府観光庁福岡事務所マーケティングマネージャー


◆タイ国政府観光庁 福岡事務所
092(260)9308 メール info@tatfuk.com
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「タイ深発見」のバックナンバーはこちらから。
『週刊ほ〜むぷらざ』タイ深発見<2>
第1750号 2021年2月18日掲載

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