ビューティー
2025年5月26日更新
テカリの原因は乾燥!?|おとなのメークアップレッスン⑤
女性のメークの悩みはさまざま。メークアップアーティストの京なつきさんが、解決策を紹介します。

多くはインナードライ肌
メークサロンをオープンして8年目を迎え、10代から80代のさまざまな肌悩みを見てきました。そこで実感したのは、30代以降の9割は「インナードライ肌」だということでした。テカるからオイリー肌だと思っている方、左のチェック項目に一つでも当てはまったらインナードライ肌かもしれません。
沖縄は肌に厳しい環境
そもそも沖縄は、肌には厳しい環境です。1年の多くが、暑くて湿度が高いです。すると、汗や皮脂が出やすくなります。汗が蒸発するときに肌の水分も一緒に逃げるため、肌は乾燥します。さらに、室内はエアコンで冷えて乾燥していて、肌の水分が奪われやすい状況です。そのため、水分と油分のバランスがくずれやすくなっています。さらに、紫外線が強いため肌のバリアが弱くなり、肌トラブルを起こしやすいのです。
乾燥を補おうと肌を守るために皮脂を過剰に出し、肌の表面がべたついたり、テカったりしやすくなります。一見脂っぽい肌に見えるのですが、実は、角層の中(インナー)は水分不足で乾燥(ドライ)していることから「インナードライ」といわれています。皮膚の表面は皮脂でベタついているのに、角層の水分量が不足していて乾燥している状態です。
モズクを食べて内から潤う
水分量を高める肌づくりには、スキンケアが大切です。夜に、化粧水を3回に分けて付けることをお薦めします。まずは外出先からの帰宅時、手を洗うついでにすぐに洗顔し、化粧水のみをつけます(1回目)。次に、お風呂上がりに化粧水をつけます(2回目)。最後に、お風呂上がり、ドライヤー後に化粧水をつけて(3回目)、乳液、クリームなどつけます。何度もつけることで、化粧水の肌への浸透を深め、より潤いのある肌に導く効果が期待できます。
また、肌の乾燥を改善するには、食生活を変えることも効果的です。ぜひ取り入れてほしいのが、海藻を食べること。海藻には、コラーゲンの生成を促す効果があります。コラーゲンは水分保持力を高め、肌のハリを促し、毛穴の開きや肌のたるみの予防にも効果があります。
特に、沖縄でよく食べられている海藻「モズク」に含まれるフコイダンには、天然の保湿成分がたっぷり含まれています。皮膚の保湿効果、バリア機能を高めてくれるので、日焼けによる肌の老化が予防できると言われています。
地産地消という言葉がありますが、沖縄で育った食材こそ沖縄の肌を強くしてくれます! 食事でも、お肌に水分を与えることを意識してください。
化粧崩れは下地で防ぐ
インナードライ肌は、テカッてメークが崩れやすくなります。化粧崩れを防ぐには、ファンデーション前に「下地(ベース)をつける」ことを意識してください。
ファンデーションに下地効果があるから下地はつけないという方もいると思いますが、下地を先につけてファンデーションをのせることでメークが崩れにくくなります。また、化粧下地を塗った後に1~2分置くことで、肌に下地がなじんで、よりメークが崩れにくくなりますよ。ぜひ試してみてください。
京 なつき
1989年、那覇市出身。県内の美容系専門学校を卒業後、東京のエステサロンや大手オーガニック化粧品店で勤務。2017年に那覇市でKYO MAKE-UP SALONをオープン。
『週刊ほ〜むぷらざ』 おとなのメークアップレッスン⑤
第1972号 2025年05月29日掲載