高血圧 放置しないで習慣見直しを|人生100年!!ココカラ健康長寿

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高血圧の原因はさまざまな要因が絡み合っていますが、主な要因は生活習慣。放っておくと脳卒中などを発症するリスクが高まります。専門家に原因や予防について聞きました。(編集部/池原拓)

症状がなくても受診して治療を

高血圧の主な要因は、肥満や塩分の取り過ぎ、大量飲酒といった生活習慣。おもろまちメディカルセンター循環器内科部長の井上卓医師は「高血圧は進行すると脳卒中や虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患発症のリスクが高まります。自覚症状はないため健診などで血圧を指摘されたら受診して生活習慣の改善に努めましょう」と呼び掛ける。

教えてくれたのは

おもろまちメディカルセンター 循環器内科部長 地域連携室長 井上卓さん
日本心臓病学会・日本高血圧学会評議員。福岡大学医学部衛生公衆衛生学教室 客員教授

Q1 主な要因は?

A 肥満や塩分過多 お酒の飲み過ぎ

高血圧の原因は単一のものではなく、環境や食生活、遺伝といったさまざまな要因が絡み合っています。その主な要因は生活習慣です。まず、食べ過ぎや運動不足などによる肥満。減量によってBMI(体格指数)が下がると血圧の低下につながるというエビデンスもあります。食生活では塩分の取り過ぎも要因と言われています。お酒の飲み過ぎにも注意しましょう。アルコールは長期的には飲酒量に比例して血圧を上げるリスクを高めます。

仕事や環境によるストレスもリスクになります。ストレスを感じると交感神経が活性化して一時的に血圧が上昇しますが、慢性的なストレスは高血圧につながります。
生活習慣は「その人の人生そのもの」とも言えるため、一気に全てを変えるのは困難です。まずは現状を把握し、高齢になっても健康でいるためにできることから一つずつ取り組む姿勢が大切です。

Q2 進行すると?

A 自覚症状なく脳卒中のリスクに

血圧が高い状態が続くと血管が硬く狭くなる動脈硬化が進行し、脳卒中や心臓病、腎臓病、認知症を引き起こすリスクが高まります。日本では1年間に17万人が高血圧が原因となる病気で死亡しています。高血圧の人では年齢に関わらず、上の血圧を130mmHg未満、下の血圧を80mmHg未満まで下げると、それ以上の血圧と比べて脳卒中や心臓病が少なくなります。

怖いのは、高血圧自体は痛みなどの自覚症状がないこと。日本の高血圧患者の44㌫は、「高血圧であることを知らない・知っているが未治療」というデータもあり、そうやって放置しているうちに「最初に起こった症状が脳卒中だった」というケースも実際にあります。
定期的に血圧をチェックし、健診などで血圧について指摘されたら、受診をして適切な治療を受けて生活習慣を改善しましょう。

Q3 予防で気をつけたいことは?

A 塩分やお酒控え、野菜をしっかり

適正体重の維持が大事ですが、無理なダイエットはリバウンドしやすいので、適切な量とバランスの良い食事と運動を心掛け、長期的に減量を目指しましょう。

毎日の食事の味付けが濃いと、その「家庭の味」で育った子どもの将来の血圧にも影響を与えるため、家庭で減塩に取り組むことは子どもや孫の高血圧予防につながります。また、減塩だけでなく、余分な塩分(ナトリウム)を尿として排出する働きがあるカリウム(野菜などに多く含まれる)を積極的に取ることも大事です。ちなみにナトリウムとカリウムの摂取量は尿検査で知ることができ、その比率は「尿ナトカリ比」と呼ばれています。日本高血圧学会では、尿ナトカリ比「2未満」が理想、「4未満」を実現可能目標としています。

血管にダメージを与えて動脈硬化を促す酸化物質を多く含むジャンクフードや超加工食品(スナック菓子、カップ麺など)は食べる頻度を控えて、季節の野菜や沖縄の島野菜といった抗酸化作用の高い食材を食卓に取り入れるようにしょう。
お酒は人生の楽しみの一つという人もいるでしょうし、無理にやめるのではなく、まずは現状を把握し、酒量を調整しましょう。

Q4 おすすめの運動は?

A 有酸素運動と筋トレ

ウオーキングなどの有酸素運動や筋トレ(レジスタンス運動)は、血流の改善や代謝の向上につながります。食事制限だけで減量すると筋肉量も落ちるため、運動によって筋肉を維持することも大事です。また、いきなり痩せろと言われても難しいと思うので、まず運動で血流を改善して筋肉をつけて基礎代謝を上げることが現実的だと思います。

特に「第二の心臓」と呼ばれる足の筋肉を鍛えるといいでしょう。例えば、私は家でスクワットをしたり、病院の6階にある病棟へ行く際もエレベーターを使わず階段を利用したりしています。どれも大したことではないですが、そうした小さな積み重ねも大事だと思います。

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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」人生100年!!ココカラ健康長寿(13)
第2021号(2026年5月7日発行)より転載