父が入院! 生活が一変|13年間の在宅介護日記

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看護師で介護支援専門員の資格も持つディロング直美さんが、父親を家族で13年間在宅介護した経験をつづります。(文/ディロング直美 「家族介護のwa」代表)

介護する家族のケアは早めに

ご家族が入院されたことはありますか? 家族が入院すると病院に通うことが増え、ほかの家族の生活サイクルにも影響を及ぼします。わが家も父が入院したことで生活が一変しました。

仕事帰りに面会・母迎え

父は脳梗塞を発症。急性期病院で治療を受け徐々に病状が改善、リハビリ目的で回復期病院へ転院しました。入院中は面会や医師との面談などで、私たち家族はたびたび病院へ通っていました。運転ができない母はバスで面会に行き、私が仕事終わりに迎えながら面会する日々が続きました。母は心配性で、ほぼ毎日面会に行っていたこともあり、ジワジワと負担になっていきました。

父はリハビリで歩行ができるまで回復しましたが、退院間近になった時、激しい腹痛で再び急性期病院へ搬送。急性胆のう炎で緊急手術を受けました。

脳梗塞発症から短期間で手術を受けたことで術後に精神状態が落ち着かず、暴言や処置に対する抵抗など問題行動が見られました。

車椅子からの立ち上がりや転倒を防ぐために、エプロンのような大きなベルトで固定されていた父の姿には、ショックを受けました。そんな状態でも、父は毎日、エレベーターの前で私たちを待っていました。そんな父の姿を見るたびに「何でこんなことになったんだろう?」と情けなかったり、つらかったり、かわいそうに思ったり、悲しかったり。先が見えない不安も入り交じって涙が出ました。でも、堪えながら「ここで待っててくれたの?」と声をかけるのが精いっぱいでした。

次々発症、転院繰り返す

回復期病院へ転院後も問題行動が続き、脳梗塞の後遺症として、脳血管性認知症の疑いで専門的な治療が必要との判断から、今度は精神科病院へ転院になりました。面会時に大声で叫んだりと全く違う人格になってしまい、母は「もう元のお父さんには戻らないのではないか、家に帰れないのではないか」と不安が強く、精神的に参っていました。

精神科病院での長期入院治療を終えて、老人保健施設や回復期病院へ転院したり入所したりしている間も、腸閉塞や尿路感染症など次々と病気を発症し、急性期病院への入院を繰り返していました。家族はそのたびに右往左往し、心身共に疲弊。特に歳を重ねた母の負担は大きく、たびたび体調を崩していました。

説明はしっかり聞く

高齢になるほど、一つの病気の発症から抵抗力や免疫力が下がり、次々と病気を発症するケースも少なくありません。

目まぐるしく変わる状況だからこそ、やっておきたいのが、入院時の医師の説明をしっかり聞くこと。ノートを持参して記録することをおすすめします。ほかの家族に伝える時の資料にもなり、家族間でより正確に情報を共有できます。医療の説明は理解しづらいことが多いですから、分からないことは、その場で遠慮せずに質問してください。

また、介護する家族の健康管理はとても大切です。私は自分が動ける環境をつくり、できる限り母の面会の送迎や通院などをサポート。勤務先の上司に父の病状や介護の状況を詳しく伝え、介護休暇や出勤時間の調整をしてもらえたことで本当に助かりました。

介護する家族が体調を崩すと介護が続けられなくなる上、ダブル介護になるリスクも。家族間で協力して休息をとり、体調不良時は早めに受診しましょう。

執筆者プロフィル

でぃろんぐ・なおみ/看護師。亡き父を13年間介護。2023年「家族介護のwa」設立。「ワクワク介護叶(かな)え隊」の翁長久仁子さんと共に介護の悩みを話し情報交換できる「介護の語り場」開催中

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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」13年間の在宅介護日記(2)
第2022号(2026年5月14日発行)から転載