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整理収納をサポートする根原典枝さんが、50代から人生を軽くするための心持ちをつづります。自分を幸せにする仕組み(System)を作る、毎日の小さな工夫とは—。(文/根原典枝 株式会社暮らし方ラボ代表)
50代になるまでの女性の多くは、仕事や子育て、家族のことなど、さまざまな役割を担いながら毎日を過ごしています。自分の予定だけでは決められないことも多く、家族や仕事を優先する毎日だったという方も多いのではないでしょうか。
けれど少しずつ人生の景色は変わり始めます。子育てがひと段落したり、役割が変化したりすることで、自分の時間や暮らし方を見直せるようになります。「これからは、どのように暮らしたいだろう」と、自分の心に問いかけられる。それは、50代を迎える大きな魅力の一つではないでしょうか。
私は、50代半ばになった今だからこそ「自分をごきげんにする仕組み」を暮らしの中につくることを大切にしています。仕組み(System)とは、「頑張らなくても心地よく暮らせる工夫」のことです。
そのために、まず意識しているのが、視覚から入る情報を減らすことです。
モノが散らかると、不思議と気持ちまで落ち着かなくなります。私たちの脳は、目に入るたくさんの情報を無意識に処理しています。だから、本当に必要な物と、本当に大好きな物だけを選んで暮らすことが大切なのです。
私は買い物をするとき、自分に三つの質問をします。
「Want to(欲しい物)?」
「Need to(本当に必要な物)?」
「Love to(心から好きで長く大切にしたい物)?」
この三つを意識すると、「欲しい」と「好き」は違うことに気づきます。
50代は、「選ぶ力」を磨く年代です。

明日の私へ、バトンを渡す
暮らしの仕組みは、毎日の小さな工夫から生まれます。
例えば、洋服は少ない枚数で着回します。服は、ノンアイロン素材を選びます。Tシャツは1年に1度買い替えることで、くたびれた服が増えないようにしています。
洗濯は洗濯乾燥機に任せ、食器は食洗機を使います。掃除はコードレス掃除機で気付いたときにサッと済ませます。「家事を頑張る」のではなく、「頑張らなくても回る仕組み」を選ぶようになりました。
朝の家事と夜の家事も決めています。朝はベッドを整え、窓を開け、部屋に新鮮な空気を入れることから1日を始め、夜はキッチンとダイニングテーブルをリセットしてから眠ります。朝、シンクに洗い物がなく、テーブルが整っているだけで、1日のスタートが驚くほど気持ち良くなるからです。
家の中では「モノの住所」を決めています。必要な物が必要なときにすぐ使え、使ったら元に戻す。それだけで探し物はぐんと減ります。重要書類も整理し、万が一私に何かあっても困らないよう家族に情報を共有しています。
こうした小さな工夫、仕組みは、「今日の私から明日の私へ、良いバトンを渡すこと」です。未来の自分が気持ちよく暮らせるように、少しだけ整えておく。それは、自分への思いやりです。
子どもの頃「思いやりを持ちなさい」と教えられました。その多くは自分以外の誰かへのものでした。自分をごきげんにすることも大切な思いやりです。自分自身が笑顔でいると、家族や周りの人にも自然と伝わります。
自分を幸せにする小さな工夫を一つずつ増やしてみませんか。仕組みは、自分を縛るルールではありません。毎日をごきげんに暮らすための、自分への優しいプレゼントなのです。
執筆者プロフィル

ねはら・のりえ/1972年うるま市出身。2010年に片付け・掃除で悩む人をサポートする(株)暮らしかたらぼを設立。
電話 080(2731)8883
https://kurashikata.co.jp
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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」50代から人生を軽く(5)
第2036号(2026年8月20日発行)より転載
