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2019年10月24日更新

発祥は浦添の高江洲そば|沖縄ぐるめ ルーツはどこ!?

Vol.7 ゆし豆腐そば
ゆし豆腐は、沖縄そばの5大トッピングのひとつ。ほんのりと豆腐のうま味がそばだしに溶け込んだ「ゆし豆腐そば」は、そばジョーグーだけでなく豆腐ジョーグーをも満足させる至高の1杯だ。今回はその発祥と評判の店をご紹介。
案内人・伊東一洋(トラベローグ)

ゆし豆腐そばの歴史は3坪の店から

ゆし豆腐そばというと真っ先に名前が挙がるのが浦添市伊祖の高江洲そばだろう。のぼりや看板にはしっかりと「元祖豆腐そば」の文字が記されている。

「初めに義母のツル子が自宅の一角を利用して雑貨店を開店。1970年、さらに自宅の一部で今度は私が鮮魚店を始めました。鮮魚店と雑貨店の間に3坪ほどのスペースがあったのですが、次は義母がそのスペースでそば屋をやると言いだして…」とは2代目、高江洲福枝さん。当時周囲には飲食店がなかったこともあり、3坪の店は常に満席。お昼時には自宅を開放して対応するほどだったという。

そば店開店から1年ほどたった頃、常連客が沖縄そばかゆし豆腐か、オーダーを決めあぐねていた。それを見たツル子さん。ならばと、沖縄そばとゆし豆腐をひとつの丼にまとめて常連客に提供。少々強引な行為だが、常連客は喜んで食べたとか。以降、ゆし豆腐そばがメニューに登場。話題を呼び、ますます繁盛店に。そのため福枝さんは鮮魚店をやめそば店の手伝いに専念。1985年にはツル子さんから店を任され今に至る。

ゆしどうふそば(大)650円。ゆし豆腐をそばだしにくぐらせるため、豆腐とそばの相性がぴったり
 

「毎日が素人」と高江洲福枝さん。そば作りに手抜かりがないよう自らに言い聞かせている



[店舗情報]
高江洲そば
沖縄県浦添市伊祖3-36-1(地図
098‐878‐4201
10時~16時(売り切れ次第終了)
日休(不定休あり)
Pあり



自家製豆腐が有名 南部の老舗大衆食堂

次に向かったのは豊見城市の海洋食堂。自家製豆腐を使ったメニューが評判だ。食堂としての創業は1975年頃。「食堂以前は豆腐店として長らく営業していました」と2代目店主の妻、當間綾子さん。ゆし豆腐そばをメニューに出した年代を訪ねたところ「オープンしてから数年後には出してたけどね、分からんさ~」と答えたのはホール係の平良和子さん。店の歴史とほぼ同じくらいの経歴を持つ名物おばぁとしても知られている。

正式な年代は不明だが、こちらのゆし豆腐そばは、麺を覆うたっぷりのゆし豆腐と半熟卵が特徴だ。「豆腐のおいしさを味わってもらいたいので特に味付けはしてません」と綾子さん。その言葉には長らく作り続けてきた自家製豆腐への自信を感じさせる。
 
ゆしどうふそば720円。大ぶりの丼にそばとゆし豆腐がたっぷりのボリュームメニュー
 
赤いポロシャツを着てひときわハイカラな平良和子さんは話し好きでおちゃめ


[店舗情報]
海洋食堂
沖縄県豊見城市名嘉地192-10(地図
098‐850‐2443
10時~19時30分
日休
Pあり



将来に伝えたい沖縄そばを日々探求

2017年のオープンと歴史は浅いながらも、そば作りに情熱を傾ける店があると訪ねたのは読谷村の「まいにち食堂」。「沖縄そばやその文化を将来に向けてしっかりと残したい」と抱負を語るのは店主の伊波和晃さん。甘味、苦味、うま味、酸味、塩味をバランスよく調整し体が「おいしい」と感じるそば作りを実践。素材にもこだわり、香りが立つ生アーサ、ダシとなじむゆし豆腐を追求する。伊波さんは「毎日が実験のようなもの。自分と向き合っておいしいと思えるそばを作り続けています」と胸を張った。
 
ゆし豆腐、塩三枚肉(スーチカー)などがのる、生アーサまいにち食堂そば(979円)が一番人気
 
「おいしいと思っていただけるように味を設計しています」と伊波さん夫妻


[店舗情報]
まいにち食堂
沖縄県読谷村喜名390コーポすず風1階(地図
098‐958‐7250
11時30分~15時30分LO
水休
Pあり



こぼれ話
一緒にのっているお肉にも注目。風味や煮込み時間などゆし豆腐との相性抜群です



いとう・かずひろ/北九州市出身。雑誌編集に携わり県内各地に出没。食べ歩きがライフワーク。大の猫好きでwebサイト「おきなわにゃんこビレッジ」も運営
 

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1682号 2019年10月24日紙面から掲載」

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