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2021年3月25日更新

[彩職賢美]株式会社 南新物産 代表取締役 上原英子さん|地域密着40年 感謝胸にまい進

3月25日、(株)南新物産は創業40周年を迎えます。創業者の父が急逝し、突然、会社を継ぐことになった私を本当にたくさんの人が支えてくれました。感謝の心とつながりを大切にこれからも歩んでいきたいと思っています。

経験が「相続支援部」設立に

株式会社 南新物産 代表取締役
上原英子
 さん

父急逝で事業を承継
人のつながりこそ宝


3月25日に創業40周年を迎える(株)南新物産。「不動産業を通し地域の経済文化の発展に貢献する」を理念に、県内4店舗、34人の従業員で不動産事業全般を扱う。

上原英子さん(40)は5年前、急逝した父の後継者として同社代表取締役に就任した。上原さんは三姉妹の次女。当時、事業の承継については何も決まっていなかった。ただ、父の下で働き、姉妹の中で唯一、宅地建物取引士の資格を持っていた。「初めは不安しかなかった。でも私が継ごうと決めたとき、父が以前から『次の社長は英子だ』と周囲に話していたのが分かったんです」。

生前、父は上原さんを県内外の同業他社に出向させ、倫理観や仕事について話し合うことも多かった。「振り返ると社長業としての英才教育を受けていた」と後で気付いた。

創業者で父の一男さんは、自宅ソファで眠るように亡くなっていた。享年69歳。急性心筋梗塞だった。突然の訃報に家族だけでなく、会社全体を大きな不安が襲った。一男さんの個人名で宅地建物取引業の免許を持っていたため、本人死亡で即日失効。同社は賃貸や売買の仲介、火災保険の取り扱い業務ができない深刻な事態に陥った。

上原さんは、法人名義の免許切り替えを迅速に進めるため奔走。もともと免許更新が間近で書類を準備していたことや、関係者が父の訃報を知らせる新聞の黒枠広告で事態を把握していたため手続きが順調に進み、通常は約3カ月掛かる免許取得を3週間で成し遂げた。その間、家主への通知、近隣の同業他社に売買や賃貸仲介を依頼するなど多忙を極め、「毎日、必死で記憶があまりない」と苦笑する。

「本当にたくさんの人が支えてくれた」と感謝する上原さん。その支えを得た背景には、人とのつながりを大事にし、強い絆と信頼を築いた父の存在があると敬服する。「父は『ジン(金)もうけでなく、チュ(人)もうけをするんだよ』が口ぐせだった。その志を大切に継ぎ、地域や人々の発展に貢献し、恩返ししていきたい」と笑顔を見せる。


本来であれば人前に出ることが苦手。これまでの恩返しのつもりで当取材を受けた。「掲載予定日と創業記念日が一緒と聞き、父が出なさいと言っていると感じました。皆さんへ感謝の気持ちを伝えたい。また、私自身が他の女性経営者の存在にすごく励まされたように、私も誰かの励みになれば」と思いを明かす。

沖縄では経営者の高齢化に伴う事業承継の課題を抱えた企業や不動産オーナーが多い。上原さんは自身の経験から社内に「相続支援部」を設立。相続相談や相続対策セミナーを開催している。「私が相続したとき、相談できる相手がいたから助かった」と上原さん。同社の強みである「人のネットワーク」は、1994年、有志が集まり、宅地建物取引士、税理士、司法書士、中小企業診断士、社労士の5人の「士業」が集結して設立した「トータルビジネスクリニック(TBC)協同組合」で、ニーズに合わせた各方面からの専門的なアドバイスをワンストップで提供できるシステム。当時は画期的な業界先駆けの取り組みだった。

「不動産を扱っていると、税金や相続など、さまざまな相談を受けることも多い。私たちを信頼するからこそ打ち明けてくれる話もある。だからこそ、当社が各専門士と連携することでお客さまにとって最適なご提案をしていきたい」と上原さん。

業界競争が激化する中、「原点に立ち返り、地域に根差し、中立公正を大切にこれからも歩んでいきたい」。言葉に誠実な人柄がにじむ。


 地域活動にも積極的に参加 

沖縄県宅建業協会南部小禄支部の清掃活動に参加したときの様子

地域貢献を理念とする南新物産。清掃ボランティアにも積極的に参加している=写真。本店がある南風原町の「国道東通り会」でも、会員仲間と地域を清掃。情報交換や地域発展のための意見交換も活発に行っている。

他にも、沖縄県宅地建物取引業協会南部小禄支部や、同社の支店がある豊見城市や南城市の商工会などさまざまな団体に所属。近々、南風原かすりライオンズクラブの立ち上げメンバーとしての活動も予定している。


■日々大切にしている三つのこと

同社の朝礼で黙とうをする社員の様子。毎朝、全店舗で行っている

1 朝礼での黙とう

毎朝、全店舗で経営理念を唱和したり、先代が考案した健康体操をしたり、同じ内容の朝礼をしています。その中で1分間の黙とうは気持ちが落ち着きます。私は毎回、地域の平穏無事と社員が元気で頑張れますようにと祈っています。


2 花をいける

会社や自宅では、トイレと玄関は常にきれいにし、生花を飾るようにしています。


3 父へのお供え

社長室には、先代社長である父の遺影があります=下写真。ある日、特別な能力を持ったあるお客さまに「甘いものを食べるときは、まずはお供えしてとお父さんが言ってるよ」と言われたんです。確かに父は甘いもの好きでした(笑)。以来、そうするようにしています。



南新物産(本店) ☎098・889・4007




プロフィル
うえはら・えいこ
1980年、浦添市出身。興南高校、立命館大学法学部法学科卒。大学在学中に宅地建物取引士の資格を取得。2008年、父で創業者である故上原一男氏が営む南新物産に就職。2016年、急性心筋梗塞で急逝した父の後継者として事業所を法人化し、代表取締役に就任。ことし創業40周年を迎える同社は、南風原、豊見城、那覇新都心、南城の4店舗、34人の従業員がいる。

今までの彩職賢美 一覧


撮影/比嘉秀明 文/赤嶺初美(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1378>
第1755号 2021年3月25日掲載

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